自民党総裁選は今年9月に行われる。そして来年は4月の統一地方選挙、同7月の参院選と続くが、衆院の解散は不測の事態が起こらない限り当面無いとの予想である。
さて、自民党の石破茂元幹事長は今月10日に、党総裁選に出馬する意向を正式に表明した。安倍晋三首相の政権運営を念頭に”正直、公正” をキャッチフレーズとした。安倍首相は、語り口は実に明快だ。しかし、言葉とは裏腹に実際の行動は伴っていない。森友、加計学園問題では丁寧に説明すると何度も繰り返し言いながらも、国民の大半は今もって納得していない。
NHKは、今月3日から3日間、全国の18歳以上の男女を対象に世論調査を行った。それによると、安倍内閣を支持する人と支持しない人も同じ41%であったそうだ。しかし、国会議員の大半は安倍政権を支持しているのだ。
世論調査において支持する第1の理由は、他の内閣より良さそうだからが50%、逆に支持しない理由の第1位は、人柄が信頼できないからが42%であった。野党のだらしなさに救われ、人格の悪さも隠された結果だ。
国民の人気がなくても、自民党総裁選では、7派閥の内5派閥が安倍氏を支持し、国会議員の7割が安倍指示で固まったようで安倍首相の圧倒的リードが伝えられる。
竹下派は、自主投票を決めたが、その背景には参院は石破氏に、衆院は安倍氏への支持が大勢を占めているとのことだ。参院と衆院で意見が分かれ理由は、参院は来年選挙があるが、衆院は無いことに大いに関係していると考えると納得が出来る。
国会議員は、国会議員たる権利を絶対に手離したくないのだ。安倍氏が3選されれば、恐らく衆院解散はないので、衆議院議員は少なくとも来年中は議員でいられる。一方参議院議員の1/2は選挙を免れない。石破氏は、2012年の総裁選で、安倍氏の倍近い地方票を獲得した。その地方の人気にあやかりたいのは人情だ。
石破氏は、相次ぐ安倍政権の運営や不祥事に国民の批判が高まったことに危機感を覚え、”国民の信頼回復へ国民本位の政治・行政改革”の断行を公約に掲げている。現在の一強多弱体制は問題が多い。議論が不十分なまま強硬採決で決定した政策が多い。カジノ法案、働き方改革、議員定数問題、等である。
しかし、この問題は政権の問題と言うより、個々の議員の問題であるかも知れない。議員が一人一人自分の意見を持ち、納得するまで議論すべきであるが、大半の議員は選挙における公認欲しさから、だんまりを決め込んでいる。あるいは、元々自分の信念など持ったない烏合の衆かも知れない。
最近の国会議員には世襲議員が多いとのことである。世襲議員は親から地盤、看板、鞄を引き継ぎ、議員を長とする村社会を形成している。村社会の長は村の利益が最優先で、国の利益は二の次だ。長いものに巻かれていれば、村は安泰だと思っている。
石破氏も世襲議員であるが、自民党国会議員のこのていたらくに黙っておられない心境なのであろう。石破氏の具体的な政策はよく分からないが、安倍政権とは大きく変わらないであろう。
石破氏は国民の信頼を勝ち取るためには、政策の転換より、少なくても国会内での議論の活発化が必要と考えているようだ。
森友、加計学園問題では国民の大半が納得していないに、国会ではなぜ問題とならないのか。この他、選挙制度、派閥の問題、内閣人事局等、議論すべき問題はいくらでもある。国会議員は地元に帰り、各自の意見を率直に披露すべきだ。
総裁選において、安倍首相が3選を果たすであろうが、このままでは、自民党の肥満体質、動脈硬化が一層進み、脳梗塞や心筋梗塞へと繋がるであろう。石破氏のこの積極姿勢が自民党の活性化を呼び戻すことを期待している。2018.08.18(犬賀 大好-469)
さて、自民党の石破茂元幹事長は今月10日に、党総裁選に出馬する意向を正式に表明した。安倍晋三首相の政権運営を念頭に”正直、公正” をキャッチフレーズとした。安倍首相は、語り口は実に明快だ。しかし、言葉とは裏腹に実際の行動は伴っていない。森友、加計学園問題では丁寧に説明すると何度も繰り返し言いながらも、国民の大半は今もって納得していない。
NHKは、今月3日から3日間、全国の18歳以上の男女を対象に世論調査を行った。それによると、安倍内閣を支持する人と支持しない人も同じ41%であったそうだ。しかし、国会議員の大半は安倍政権を支持しているのだ。
世論調査において支持する第1の理由は、他の内閣より良さそうだからが50%、逆に支持しない理由の第1位は、人柄が信頼できないからが42%であった。野党のだらしなさに救われ、人格の悪さも隠された結果だ。
国民の人気がなくても、自民党総裁選では、7派閥の内5派閥が安倍氏を支持し、国会議員の7割が安倍指示で固まったようで安倍首相の圧倒的リードが伝えられる。
竹下派は、自主投票を決めたが、その背景には参院は石破氏に、衆院は安倍氏への支持が大勢を占めているとのことだ。参院と衆院で意見が分かれ理由は、参院は来年選挙があるが、衆院は無いことに大いに関係していると考えると納得が出来る。
国会議員は、国会議員たる権利を絶対に手離したくないのだ。安倍氏が3選されれば、恐らく衆院解散はないので、衆議院議員は少なくとも来年中は議員でいられる。一方参議院議員の1/2は選挙を免れない。石破氏は、2012年の総裁選で、安倍氏の倍近い地方票を獲得した。その地方の人気にあやかりたいのは人情だ。
石破氏は、相次ぐ安倍政権の運営や不祥事に国民の批判が高まったことに危機感を覚え、”国民の信頼回復へ国民本位の政治・行政改革”の断行を公約に掲げている。現在の一強多弱体制は問題が多い。議論が不十分なまま強硬採決で決定した政策が多い。カジノ法案、働き方改革、議員定数問題、等である。
しかし、この問題は政権の問題と言うより、個々の議員の問題であるかも知れない。議員が一人一人自分の意見を持ち、納得するまで議論すべきであるが、大半の議員は選挙における公認欲しさから、だんまりを決め込んでいる。あるいは、元々自分の信念など持ったない烏合の衆かも知れない。
最近の国会議員には世襲議員が多いとのことである。世襲議員は親から地盤、看板、鞄を引き継ぎ、議員を長とする村社会を形成している。村社会の長は村の利益が最優先で、国の利益は二の次だ。長いものに巻かれていれば、村は安泰だと思っている。
石破氏も世襲議員であるが、自民党国会議員のこのていたらくに黙っておられない心境なのであろう。石破氏の具体的な政策はよく分からないが、安倍政権とは大きく変わらないであろう。
石破氏は国民の信頼を勝ち取るためには、政策の転換より、少なくても国会内での議論の活発化が必要と考えているようだ。
森友、加計学園問題では国民の大半が納得していないに、国会ではなぜ問題とならないのか。この他、選挙制度、派閥の問題、内閣人事局等、議論すべき問題はいくらでもある。国会議員は地元に帰り、各自の意見を率直に披露すべきだ。
総裁選において、安倍首相が3選を果たすであろうが、このままでは、自民党の肥満体質、動脈硬化が一層進み、脳梗塞や心筋梗塞へと繋がるであろう。石破氏のこの積極姿勢が自民党の活性化を呼び戻すことを期待している。2018.08.18(犬賀 大好-469)