日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

鶏卵、鶏肉の値段が高騰しているが一過性では無さそう

2023年01月14日 11時27分37秒 | 日々雑感
 茨城県は1月9日、城里町の大規模採卵鶏農場で鳥インフルエンザが発生し、約93万羽をすべて殺処分すると発表した。さらに宮崎県も同日夜、川南町の採卵鶏農場で鳥インフルと疑われる事例が発生したと発表した。遺伝子検査で感染が確認されればこの農場で飼育されている約10万羽が殺処分され、全国での殺処分数は1000万羽を超えることになるそうだ。感染力が強いため数匹の死が大量の殺処分になるようだ。

 鳥インフルエンザは、ニワトリなど家禽に感染するウイルスで、全国規模で拡がっており、渡り鳥がウイルスを運んでくると推測されている。鳥インフルエンザにかかった鳥の羽やフンを食べたり吸い込んだりして感染するそうで、養鶏場に渡り鳥が近づかないように対処することが肝要とのことだ。

 これまでヒトへの感染は稀れとされていたが、変異するとヒトへの感染が起こり易くなるかも知れないと危惧されている。新型コロナウイルスはいろいろと変異し、あっという間に全世界へと拡がった。世界的にヒトの往来が頻繁になっていることが、拡大の一因であろうが、鳥インフルエンザの場合、渡り鳥の往来が盛んになったとは考えにくいので、鳥の大規模飼育の方に原因があるのではなかろうか。

 インフルエンザウイルスにはA、B、C、Dの4つの型があり、このうちA型とB型がヒトの世界でのウイルスに、鳥ウイルスはA型インフルエンザウイルスに分類されている。鳥インフルエンザのウイルスは非常に広い宿主を持っており、ニワトリ、カモ、アヒル、ウズラなど鳥類の家畜だけでなく、ウマ、ブタ、イヌ、アザラシ、クジラなどにも感染する人獣共通感染症だそうだ。

 ヒトなどの哺乳類では、インフルエンザウイルスは主に呼吸器官で増えるが、それに対してカモ等の水鳥は、インフルエンザウイルスに経口感染し腸管内で増殖し、そして糞便とともにウイルスを排泄するのだそうだ。水鳥が排泄したインフルエンザウイルスは、水を介して他の個体へと伝播し、世界中にウイルスを運び、カモなどの渡り鳥は“インフルエンザウイルスの運び屋”と称されるそうだ。ニワトリ以外の大量死は報告されていないが、感染しても無害な者もいるとのことで、ウイルスの世界は未知な部分だらけである。

 ニワトリの大量死は鶏卵や肉不足を招き、値段が高騰しているとのことだ。この春は円安やロシアのウクライナ侵攻の影響を受けて諸物価が値上がりしており、泣き面に蜂の有様だ。

 渡り鳥の活動の規制は出来ないので、ニワトリと渡り鳥の隔離が必須となるが、現在主流の大量飼育法では金網で仕切るだけであるので、設備に対する何らかの対策が必要であり、当然卵や肉の値段も上がるだろう。現在の高騰も決して一過性ではないだろう。2023.01.14(犬賀 大好ー880)


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