ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

大きな無意味・小さな意味

2010-10-11 23:22:13 | 嫌いだ嫌いだ

大きな無意味
小さな意味

ひとが
大きな無意味に打ちのめされても
小さな意味に癒される
小さな意味は小さな関係の環の中にある
小さな関係の環が小さな意味を生みだす

小さな関係が意味の破壊に使われると
ひとの
居場所がなくなる
小さな関係は小さな意味を守り育む
守り育むよう大切にされなければならない

優しくあろう
関係を傷つけないように努めよう
環をつなげよう
環と環をつなげよう
環と環をつないで
優しい居場所を守ろう

優しい居場所からは
遠い冷たい月もやさしく暖かくなる
遠い遠い星たちもやさしくなる
環と環のつながりを満たすエーテルが
すべてのものをやさしく暖かくする

大きな無意味の無意味が緩和される
大きな無意味が雲散霧消するわけではないが
傷つける鋭利な刃先が
ゼリーのような層によってやさしく包まれてしまう
無意味が「無意味」になる
邪悪な無意味が中和され緩和され
邪悪さが意味を失う

小さな関係の小さな意味を大切にしよう
守り育もう
ひとの居場所はそこにしかない

大きな意味
もないわけじゃないが
それは小さな意味の環の連環のその先に
ときどき
生まれる
それはそれで
感動的なものだが
大きな物語は
えてして
大きな無意味につながる
無闇に求めても
得られるものではない
簡単に求めることは
大きな無意味に陥ること必定
とさえいえる

小さな意味
を大切にしよう
ひとは
そこで
生きていける
そこでしか
生きていけない
大きな意味は
ひとを直接生かさない
大きな無意味は
ひとを生き延びさせない

小さな意味を
小さな関係を
大切にしよう

やさしくなろう


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