わからないことを書こうとすること
わかることを書いているうちにわからないことに出会ってしまうこと
どこをどう書いてもわからないことにぶつかってしまうこと
ほんとうはわかっていることなんてひとつもないこと
いや
ひとつふたつはある
10パーセントくらいはわかっていることがある
でも
いくら多めに見積もっても
たかだか10パーセントくらいだということ
この部屋の中の目に見える範囲でも
すべてをわかっているなんてありえないこと
机の上に投げ出された現代詩手帖の
ほんの一部だけしか読んでいないこと
この例年通り分厚い年末特集号の
ほんの一部しか読んでいないこと
この中にいる多くの詩人のほんの一握りの人物しか知らないこと
会ったことのある人物はなおさらに少ないこと
名前を知っている人物についてほとんど何も知らないこと
詩集を読んだことのある詩人についてもほとんど何も知らない
どんな食べ物が好きかなんて全く知らない
吉増剛造氏や荒川洋治氏や北川透氏や和合亮一氏や秋亜綺羅氏すらも
刺し身が好きなのかカレーライスが好きなのかハンバーグが好きなのかしゃぶしゃぶが好きなのか全く知らない
女が好きなのか肉付きのいい女が好きなのかぽっちゃりした女が好きなのか全然知らない
そんなもんさ
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