ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

わからない

2013-12-04 23:59:26 | 肯定する

わからないことを書こうとすること

わかることを書いているうちにわからないことに出会ってしまうこと

どこをどう書いてもわからないことにぶつかってしまうこと

ほんとうはわかっていることなんてひとつもないこと

いや

ひとつふたつはある

10パーセントくらいはわかっていることがある

でも

いくら多めに見積もっても

たかだか10パーセントくらいだということ

 

この部屋の中の目に見える範囲でも

すべてをわかっているなんてありえないこと

机の上に投げ出された現代詩手帖の

ほんの一部だけしか読んでいないこと

この例年通り分厚い年末特集号の

ほんの一部しか読んでいないこと

この中にいる多くの詩人のほんの一握りの人物しか知らないこと

会ったことのある人物はなおさらに少ないこと

名前を知っている人物についてほとんど何も知らないこと

詩集を読んだことのある詩人についてもほとんど何も知らない

どんな食べ物が好きかなんて全く知らない

吉増剛造氏や荒川洋治氏や北川透氏や和合亮一氏や秋亜綺羅氏すらも

刺し身が好きなのかカレーライスが好きなのかハンバーグが好きなのかしゃぶしゃぶが好きなのか全く知らない

女が好きなのか肉付きのいい女が好きなのかぽっちゃりした女が好きなのか全然知らない

 

そんなもんさ


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