ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

霧笛第147号 〈編集後記〉

2024-11-14 08:54:39 | 霧笛編集後記
◆春永昼猫さんが今号から同人となる。大島芳さんは今回も投稿。
◆霧笛四〇周年と宮城県詩人会二〇周年記念〈「湾と街と畦道」のポエジーもしくは詩の可能性を探る〉を11月23日午後2時30分から気仙沼市港町Kポートにて開催する。唐桑出身の歌人梶原さい子さんの講演「落合直文と梶原しげよ―気仙沼ゆかりの二人」、県詩人会会長佐々木洋一氏、渡辺仁子氏と霧笛の会代表西城健一の座談会と、会員色川幸子氏、そして及川良子、水上洋甫らの朗読、平間いなほWith 井ノ浦英雄(ギター)のミニライブも。県詩人会発足の二〇〇五年、その後二〇一七年以来の当地でのイベントである。
 Kポートは、俳優渡辺謙氏がオーナーのカフェ、気仙沼内湾を借景するイベントスペース。
◆10月26~27日には気仙沼市市民文化祭参加〈詩の展覧会〉。例年通り、霧笛同人の詩作品等の展示。白幡みゆさん、紺野拓子さんの表紙の原画コーナーも。小野寺正典さんは五行歌の会としても、隣接して展示を行う。
◆10月26日には、宮城県芸術協会の文芸祭が開催、会員対象の文芸賞と、一般公募作品の表彰式が行われる。私は、詩の一般部門の審査員〈三度目〉を務めた。
◆芸協は、会員を募集しているが、宮城県詩人会も募集中。順番として、などと誰も話していないが、まずは、県詩人会会員となり、その後に県芸協会員に推挙される、みたいな流れなんだろうな、とは思う。どちらにしても、会員となった際のわかりやすいメリットはない。しかし、その中で役割を果たすことで経験となることはある。気仙沼は言うまでもなく宮城県の辺境である。しかし、いつのまにか、宮城県詩人会のなかで、もうひとつの核みたいな位置づけにはなってしまっただろうか。これも、霧笛の継続の力、か。
◆前号にもたくさんお便りをいただいているが、渡辺仁子さん、「同人の方々のエネルギッシュな作品は、海の香と共に現代の問題もあぶり出しているようで、総合誌みたいな層の厚さを感じます。先日、五行歌のお話を聞いたばかりで、小野寺さんの幅広い作品、面白いと思いました」と。辺境気仙沼に拠る霧笛も、世界の中に存在するのではあろう。
◆及川良子さんから今号の原稿に同封し、小松ゆり子さんから詩人高見順を教えられたと記し、「おれの期待五」という、新聞配達の少年を描いたの詩のコピーを送ってもらえた。私も読んだことは、たぶん、ない。良子さんに「一本の牛乳」という優れた詩がある。牛乳配達が、牛乳と共に何かを手渡してくれるという詩である。良子さんは、高見順のこの詩を知らずにあの詩を書いたのだという。奇跡、だろうか。
◆12月1日にはリアス・アーク美術館の方舟祭に、今年も、気仙沼自由芸術派朗読ユニット千田基嗣+千田真紀として参加する。
◆気仙沼に移住して一年を経過した画家の山本重也氏が、精力的に気仙沼を描き続けて、ネット上に発表を続けている。先日は、魚町の男山本店を会場に、365日分の作品を集めた個展を開催された。抒情的な、美しい水彩画である。

表紙 紺野拓子(ひろこ)


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