ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

波 湾Ⅲ2011~14から

2016-07-23 20:58:52 | 詩集 湾Ⅲ 2011~14

光る海

晴れた日に青い空の下きらきらと輝いている海

静かな海

 

小さな波がいちめんに波だっている

そのひとつひとつに

日の光が映っている

 

三方を海に囲まれた岬に立って

私は海を見ている

茫然と

呆然と

光る海を

光る波の集まりを

眺めている

 

おまえは何を考えているのか

何を思い出しているのか

問いかけられているかのように

しかし

何も答えられずに

何も考えていないかのように

目の前の波以外の何ものも

思い出すことがないかのように

 

よく晴れた日

岬のさきの

光る海の光る波を眺めている

 

穏やかな波を見ている


最新の画像もっと見る

コメントを投稿