有馬もとの補助犬訓練士ダイアリー

聴導犬・介助犬国際認定インストラクター(日本聴導犬協会)有馬もとのプライベートブログです。

85: ユーザーさんと一緒に

2005-12-13 18:05:29 | 補助犬&聴導犬&介助犬
 ↑聴導犬みかんのユーザーさん(写真中央)と、10月に札幌に行った思い出の写真です。有馬とスタッフ矢沢と、3人で、仙台からのカーフェリーの上で。長い年月の信頼関係を感じます(撮影MAYUMI)

 補助犬育成団体から補助犬を貸与させていただくと、ユーザー宅で多かれ少なかれ、訓練した成果が変化します。時には、補助犬たちが、ちょっと悪い性格を出すこともあります。人と犬ではあるのですが、命ある者同士の同居が始まるので、お互いの意思の強さ加減で、関係は日々変わるといってもいいでしょう。
 補助犬は特に知能の高い、考える能力の優れた犬たちなので、相手次第で
「このくらいなら、甘えていいかな」とか
「このくらいまでなら、命令を無視してもおこう」とか、
 外に出す性格を微調整で変えているのです。
 
 そういった犬たちの絶え間ない微妙な変化をスタッフは知っているだけに、ユーザーさんに「継続的な訓練」「甘やかすのではなく、かわいがる行動」の必要性を繰り返しお話しています。
 でも、滞在訓練中も自宅訓練中も、補助犬たちはとても従順で、高い訓練成果をあらわすので、ユーザーさんはついつい「こんなにすばらしいなら、大丈夫」と安心しきってしまわれがちです。また、一所懸命働いてくれるし、かわいいので、ついつい甘やかせがちになります。
 だいたい、貸与後2ヶ月から半年目くらいでこの変化が起こります。初期の1ヶ月間くらいは、補助犬が「猫をかぶりながら」、家族と自分との関係を見極めている最中といえるでしょう。

 他団体の例でも、訓練士がいなくなり、ユーザーさんと補助犬だけの生活になってだんだんにユーザー宅にも慣れ、徐々に、補助犬たちは自分とユーザーさんとの力関係を比較し、大きな顔をする子も出てきます。
 そのたびに、ユーザーさんの自信をなくされないようにご指導をさせていただきながら、育成団体がアフターケアを続けることが必要になります。
 ただ、このときにも、ユーザー宅へ訓練士がやってきて「簡単に治るでしょ?」と、自分の能力をひけらかすのではなく、ユーザーさんが秘めている能力を上手にひきだせるように、励ますことができるのが、インストラクターになります。

 訓練士は犬に教育をするスタッフ。インストラクターは、ユーザーさんを指導できるスタッフと、(福)日本聴導犬協会では区分けしています。
 指導によって、各々方が「あっそうか」とか「できた」と、理解さながら継続できるような自信をユーザーさんに持っていただくことが、育成団体にとって一番必要な教育で、インストラクターもさまざまなことを学ばせていただく経験になります。ユーザーさんと一緒に過ごさせていただく時間が、一番の勉強だと、このごろとくに、感じています。
 


84: カナガワ・デフ・ウェイ2005に、慶びの参加

2005-12-08 21:11:36 | 補助犬&聴導犬&介助犬
 11月6日(日)二宮町生涯学習センターにて「カナガワ・デフ・ウェイ2005」に、参加させていただき、なんと、会報誌ゆり12月号の表紙に載せていただけました。光栄なことです。ありがとうございました。

 このデモのきっかけは、さっぽろでの全国ろうあ大会で、カナガワ・デフ・ウェイのご担当者の亀山宏行様とお目にかかったことでした。福祉機器のコーナーのところで、みかんちゃん、しん君とみかんちゃんのユーザーさんとスタッフ3名が聴導犬の紹介をさせていただいておりましたときに、聴導犬紹介ブースに「カナガワ・デフ・ウェイに、ブースを出しませんか?」と、お誘いに、来てくださいました。
 亀山様がお誘いに来てくださいましたのに、逆に、デモをさせてくださいと、お願いし、神奈川のみなさまにお目にかかれることになりました。
 
 聴導犬をご存知ない方が、結構いらして
「聴導犬って、なんですか?」
「聴導犬は高いでしょう?」
 とのご質問を多くいただきました。
 参加させていただいた、MAYUMI、えみちゃん、さおりちゃんも、熱心なお質問に、つたない手話で申し訳なかったのですが、お答えをさせていただきました。
 「ウチには、聴導猫がいる」とおっしゃる方もいらっしゃいました。

 本当は、費用は、すべて協会持ちと考えておりましたが、ご謝礼まで頂戴してしまいました。ステキな機会をいただけましたこと、慶びの参加になりました。
 亀山さんも、ユーザーさんになってくださると、いいのに・・・・と、スタッフが申しておりました。
  

83: (特)日本デフバスケットボール協会でのデモ

2005-12-07 19:46:13 | 聴覚障害福祉
 スタッフのえみちゃんと、MAYUMIとななちゃん、大澤さん、矢野さん、手話のボランティアさんと、小栗さんのお手伝いをいただき、総勢6名と1頭で、日本デフバスケットボール協会のお招きで、11月19日に東京北区の東京都身体障害者総合スポーツセンターでデモをさせていただきました。

 長野ろう学校には、長くご支援をいただいておりますが、先生の澤口様が、日本デフバスケットボール協会の理事長でいらしたことで、今回のデモになりました。
 会場にうかがった協会スタッフ、ボランティアさんの異口同音の感想は、
「すがすがしかったーーー」でした。
 スポーツ選手には、ユーザーさんの澤和さん(すばらしいアスリートでいらっしゃいます。トライアスロンの選手で、パラリンピックのバレーボールのコーチなど)しか存じ上げませんでした。
 今回は、バスケットボールの試合、選手のみなさん共に、すばらしく爽快な感じだったそうです。私は他にうかがっていたので、残念ながら、拝見できませんでした。特に試合中に、重低音の音楽がガンガン流れ、選手も、応援する側の体にも、心にも、エネルギーが流れ込むような感じだったそうです。
 拝見しているスタッフが、元気付けられて帰ってきた大会でした。

 いつも、みなさまから感動をいただけますこと、本当に感謝しております。
 いやーーー、すばらしい1日でしたと、えみちゃんとMAYUMIちゃんが言ってました。