ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

Paul Anka(& Peter Cetera) - Hold Me 'Til The Morning Comes(1983年の洋楽 Part32)

2019-09-12 22:25:44 | '83年洋楽
1983年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart32はPaul Anka(& Peter Cetera)の"Hold Me 'Til The Morning Comes"。
最高位は9月3日と10日の40位。残念ながら年間チャートは圏外でした。
この曲最高位は40位どまりでしたが、この週で既にHot100に13週目のチャートイン。最終的にHot100に16週滞在するロングヒットでした。

さてこの曲"Hold Me 'Til The Morning Comes"ですが、Paul AnkaとPeter Ceteraという異色の組み合わせ。
最高位40位でたった2週のTop40ヒットということで、あんまり目立ちませんでしたが、素晴らしバラードです。是非聞いてみてください。
曲の作者はポール・アンカとデビット・フォスター、プロデュースはDenny Diante。

Paul Ankaですが、もちろん超有名な歌手です。ポップス歌手としてはニール・セダカなどとともにもっとも古くから活躍するしています。
初めてのヒットは1657年にNo.1を記録した"Diana"で、それ以降も、1959年には"Lonely Boy"が1位を記録、さらに1970年代に入り1975年には女性ポップス歌手Odia Coatesとのデュエット曲"(You're) Having My Baby"で3曲目のNo.1を記録するなど、デビュー以来20年以上ヒット曲を出し続ける世界的な人気の歌手であります。

この曲"Hold Me 'Til The Morning Comes"邦題は「朝のとばりの中で」。
1983年に発表したアルバム『Walk a Fine Line』収録曲です。
このアルバムですが、ポール・アンカがほとんどの曲を手掛け、David FosterやMichael McDonaldが参加する、AOR色の強いアルバムです。
一部のファンにはAORの名盤とも言われている素晴らしいアルバムです。


この曲は同じアルバム『Walk a Fine Line』収録曲で、Michael McDonaldとの共作になります。
是非曲を聞いてみてください。間奏のサックス素晴らしい、曲もまさにMichael McDonaldです。
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1983年9月10日付 ビルボード 全米 Top40 Taco - Puttin' on the Ritz

2019-09-08 20:19:53 | 1983年ビルボードTop40
1983年9月10日付ビルボード All American Top40、2位から上がっての1位はMichael Sembelloの"Maniac"。映画『フラッシュダンス』のサウンドトラックに収録され、主題歌に続いてのNo.1獲得です。Michael Sembelloですがセッションミュージシャンとして活躍していましたが、この曲が初めてのヒットです。

1週間だけの1位からダウン、Eurythmicsの"Sweet Dreams (Are Made Of This) "。Eurythmicsですが、アメリカでは初のヒット。初ヒットでいきなりNo.1獲得です。
3位は6位からアップ、Men Without Hatsの"Safety Dance"。Men Without Hatsですがカナダ出身の3人組。デビューアルバムからの初めてのTop40ヒットシングルでもちろん初めてのTop3入りです。
4位は前週と変わらず、Tacoの"Puttin' On The Ritz"。Tacoですが、インドネシア生まれのオランダ人歌手。初めてにして唯一のヒットです
5位は7位からアップ、Billy Joelの"Tell Her About It"。Billy Joelですが、1974年に最高位25位を記録した初めてのTop40ヒット"Piano Man"以来、毎年コンスタントにヒット曲を生み出しています。Top5ヒットは1980年に1位を記録した"It's Still Rock and Roll to Me"以来3年ぶりとなります。

この週4位はTacoの"Puttin' On The Ritz"。邦題は「踊るリッツの夜」。
最高位は9月3日と10日の第4位。年間チャートは31位。Tacoの初めてにしてアメリカでは唯一のヒット曲が大ヒットになりました。

Tacoですが、本名はTaco Ockerse。インドネシア生まれのオランダ人で、ドイツで活躍するシンガーです。
1982年にデビューアルバム『After Eight』をリリース、そのアルバムからのシングルがこの曲"Puttin' On The Ritz"で、アメリカをはじめ全世界での大ヒットととなりました。

この曲、何とも怪しげな雰囲気な曲で、チャートを上がってきた時からやたらと目立つ曲でありました。
実はこの曲、作られたのはなんと1920年代後半、ミュージカル映画「Puttin' on the Ritz(踊るリッツの夜)」の主題歌として世に出た作品です。
作者はIrving Berlin。このアーヴィング・バーリンという人、アメリカ人ソングライターですが、「アメリカのシューベルト」とも称されるほど超有名なソングライターなのです。
代表作はビング・クロスビーが歌った「ホワイト・クリスマス」。ビング・クロスビーをはじめ様々な人にカバーされ、売り上げ枚数は推定1億枚、歴史上最も売れたシングルとしてギネス記録になっていますね。
"Puttin' On The Ritz"の中で、「ホワイト・クリスマス」が一部流れているのですよね。ほかにも"Alexander's Ragtime Band"などIrving Berlinのヒット曲が流れます。作者に敬意を払ったのでしょうか。

Tacoですが、現在もバンドを率いて活躍しているようですが、アメリカでのヒットはHot100ヒットを含めても結局この曲のみ。まさに一発屋で終わってしまいました。でも印象には強く残る大ヒットでした。


そしてこちらが原曲のIrving Berlinバージョン。1920年代に録音されたものです。その他にもハーブ・アルパートなど、様々なミュージシャンがカバーしているようです。


そしてこの曲のもう一つの話題、人気テレビ番組『マツコの知らない世界』の中で、番組の途中にこの曲が流れるとのことです。今回ネットでこの曲のことを調べていて初めて知りました。番組は何度も見たことがあるのに気が付きませんでした。
2010年にリリースされたMiss Kookieのバージョンです。ブラスバンドが入っていて、Tacoバージョンよりも原曲に近い雰囲気に仕上がっています。


今週 先週 song / artist
1 2 MANIAC / MICHAEL SEMBELLO
2 1 SWEET DREAMS (ARE MADE OF THIS) / EURYTHMICS
3 6 THE SAFTEY DANCE / MEN WITHOUT HATS
4 4 PUTTIN' ON THE RITZ / TACO
5 7 TELL HER ABOUT IT / BILLY JOEL
6 3 EVERY BREATH YOU TAKE / POLICE
7 5 SHE WORKS HARD FOR THE MONEY / DONNA SUMMER
8 15 TOTAL ECLIPSE OF THE HEART / BONNIE TYLER
9 10 HUMAN NATURE / MICHAEL JACKSON
10 9 I'LL TUMBLE 4 YA / CULTURE CLUB
11 13 DON'T CRY / ASIA
12 11 FASCINATION / HUMAN LEAGUE
13 14 LAWYERS IN LOVE / JACKSON BROWNE
14 17 SEXY + 17 / STRAY CATS
15 18 MAKING LOVE OUT OF NOTHING AT ALL / AIR SUPPLY
16 8 IT'S A MISTAKE / MEN AT WORK
17 22 FAR FROM OVER / FRANK STALLONE
18 20 HUMAN TOUCH / RICK SPRINGFIELD
19 21 PROMISES, PROMISES / NAKED EYES
20 23 HOW AM I SUPPOSED TO LIVE WITHOUT YOU / LAURA BRANIGAN
21 25 KING OF PAIN / POLICE
22 24 TRUE / SPANDAU BALLET
23 12 CHINA GIRL / DAVID BOWIE
24 16 STAND BACK / STEVIE NICKS
25 26 DEAD GIVEAWAY / SHALAMAR
26 19 TAKE ME TO HEART / QUARTERFLASH
27 30 DON'T YOU GET SO MAD / JEFFREY OSBORNE
28 32 KISS THE BRIDE / ELTON JOHN
29 27 HOT GIRLS IN LOVE / LOVERBOY
30 33 LADY LOVE ME (ONE MORE TIME) / GEORGE BENSON
31 35 TELL HER NO / JUICE NEWTON
32 34 BIG LOG / ROBERT PLANT
33 39 BURNING DOWN THE HOUSE / TALKING HEADS
34 43 ISLANDS IN THE STREAM / KENNY ROGERS with DOLLY PARTON
35 36 YOU'RE DRIVING ME OUT OF MY MIND / LITTLE RIVER BAND
36 38 TONIGHT, I CELEBRATE MY LOVE / PEABO BRYSON & ROBERTA FLACK
37 41 TELEFONE (LONG DISTANCE LOVE AFFAIR) / SHEENA EASTON
38 45 ONE THING LEADS TO ANOTHER / FIXX
39 28 AFTER THE FALL / JOURNEY
40 40 HOLD ME TIL THE MORNIN COMES / PAUL ANKA
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Electric Light Orchestra - Rock n' Roll Is King(1983年の洋楽 Part31)

2019-09-05 22:15:34 | '83年洋楽
1983年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart31はElectric Light Orchestraの"Rock n' Roll Is King"。
最高位は8月20日と27日の19位。最終的にTop40には9週間、年間チャートは残念ながらギリギリ圏外でした。

Electric Light Orchestraですが、私のブログには久し振りの登場、4年前の"Shine A Little Love"以来となります。1970年代前半Jeff Lynneを中心にイギリスで結成されたロックバンド。ロックとストリングスが融合した新しいプログレロックを創出したバンドです。

デビューから3枚目のアルバムまでは、イギリスでは多少売れたようですが、アメリカでメジャーになったのは4作目の『Eldorado』から。シングルカットされた"Can't Get It Out of My Head"が最高位9位を記録するヒットとなりました。アルバムも16位を記録します。

その後、シングルの"Evil Woman"が10位を記録するなど、毎年コンスタントにTop40ヒットを記録します。
1975年から77年頃にリリ-スしたアルバム『Face the Music』と『A New World Record』、この2枚のアルバムは素晴らしいアルバムでした。私が大好きなアルバムです。

"Rock 'n' Roll Is King"ですが、彼ら10枚目のアルバム『Secret Messages』に収録。曲の作者はJeff Lynne、プロデューサーももちろんJeff Lynneです。
この頃のELOはストリングスが目立つ曲がだいぶ少なくなり、ロック・ポップス色が強くなっています。
"Rock 'n' Roll Is King"は50年代を感じさせるロックンロール調ですが、さすがジェフ・リンともいえるバイオリンや特殊音などが入っています。やっぱり普通のロックンロールではなくELO節がところどころ感じられ、カッコイイ曲になっていますね。
コメント (9)
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1983年9月3日付 ビルボード 全米 Top40 Eurythmics - Sweet Dreams (Are Made Of This)

2019-09-01 20:53:06 | 1983年ビルボードTop40
1983年9月3日付ビルボード All American Top40、9週間ぶりに1位の交代がありました、4週間の2位から上がっての1位はEurythmicsの"Sweet Dreams (Are Made Of This) "。Eurythmicsですが、アメリカでは初のヒット。初ヒットでいきなりNo.1獲得です。

2位は3位からアップ、Michael Sembelloの"Maniac"。映画『フラッシュダンス』のサウンドトラックに収録され、主題歌に続いてのTop3入りです。Michael Sembelloですがセッションミュージシャンとして活躍していましたが、この曲が初めてのヒットです。
8週間の1位からついにダウン、年度を代表する大ヒットになりました、The Policeの"Every Breath You Take"。The Policeですが、この曲で6曲目のTop40ヒット、最もヒットしたのは1981年に最高位3位を記録した"Every Little Thing She Does Is Magic"、もちろん初めてのNo.1です。
4位は5位からアップ、Tacoの"Puttin' On The Ritz"。Tacoですが、インドネシア生まれのオランダ人歌手。初めてにして唯一のヒットです。
5位は4位からダウン、Donna Summerの"She Works Hard For The Money"。「ディスコの女王」Donna Summer、"MacArthur Park"をはじめ4曲の1位ヒットを持っています。Top3ヒットは1980年の"The Wanderer"以来となります。

この週1位は、Eurythmicsの"Sweet Dreams (Are Made Of This) "。
The Policeの大ヒットに阻まれてなかなか1位になれず、2位を4週間続けましたがこの週ついに1位を獲得、1週のみの1位でしたが、最終的にはHot100に26週間チャートインするロングヒットとなり、年間チャートは10位、アメリカでの初ヒットが大ヒットになりました。

Eurythmicsですが、イギリス出身の Annie Lennox と David A. Stewart のデュオ。
Annie Lennoxがボーカルとピアノ、David A. Stewartがシンセサイザー、ギター、プロデュースを担当。両者ともシンガーソングライターでもあります。

ファーストアルバムはイギリス、アメリカともほとんどヒットせず、セカンドアルバムの『Sweet Dreams (Are Made of This) 』から、なんと4枚目のシングルとしてアルバムタイトルのこの曲"Sweet Dreams (Are Made Of This) "をシングル発売して大ヒットに結びつきました。
作者はもちろんメンバーのAnnie Lennox と David A. Stewart。プロデュースもDavid A. Stewartです。
曲はイギリス系のエレクトリックロック。曲も印象的でしたが、PVで見たAnnie Lennoxの外見は、曲以上に強烈でした。

彼らですが、一時解散してソロ活動もしますが、再結成し、2000年代まで数多くのヒット曲を世に送り出します。ソロ活動時にも両者ともTop40ヒットを持っています。改めて、凄い才能の持ち主二人が結成したデュオグループだったのです。


実は、Eurythmicsについては、"Sweet Dreams"の時にはそんなに注目していなかったのですが、1985年になってリリースされた"There Must Be An Angel (Playing With My Heart)"、この曲を聞いた時には驚きました。出だしから強烈な印象の歴史に残る名曲だと思います。この曲を聞いて、改めて彼らの才能の凄さを感じました。
アメリカでこそ最高位22位の小ヒットでしたが、イギリスでのNo.1ほか全世界でヒット、皆さんも一度は聞いたことがある曲だと思います。間奏のハーモニカはスティービー・ワンダーです。


今週 先週 song / artist
1 2 SWEET DREAMS (ARE MADE OF THIS) / EURYTHMICS
2 3 MANIAC / MICHAEL SEMBELLO
3 1 EVERY BREATH YOU TAKE / POLICE
4 5 PUTTIN' ON THE RITZ / TACO
5 4 SHE WORKS HARD FOR THE MONEY / DONNA SUMMER
6 11 THE SAFTEY DANCE / MEN WITHOUT HATS
7 12 TELL HER ABOUT IT / BILLY JOEL
8 6 IT'S A MISTAKE / MEN AT WORK
9 9 I'LL TUMBLE 4 YA / CULTURE CLUB
10 13 HUMAN NATURE / MICHAEL JACKSON
11 8 FASCINATION / HUMAN LEAGUE
12 10 CHINA GIRL / DAVID BOWIE
13 16 DON'T CRY / ASIA
14 14 LAWYERS IN LOVE / JACKSON BROWNE
15 20 TOTAL ECLIPSE OF THE HEART / BONNIE TYLER
16 7 STAND BACK / STEVIE NICKS
17 28 SEXY + 17 / STRAY CATS
18 26 MAKING LOVE OUT OF NOTHING AT ALL / AIR SUPPLY
19 18 TAKE ME TO HEART / QUARTERFLASH
20 21 HUMAN TOUCH / RICK SPRINGFIELD
21 24 PROMISES, PROMISES / NAKED EYES
22 30 FAR FROM OVER / FRANK STALLONE
23 27 HOW AM I SUPPOSED TO LIVE WITHOUT YOU / LAURA BRANIGAN
24 32 TRUE / SPANDAU BALLET
25 37 KING OF PAIN / POLICE
26 29 DEAD GIVEAWAY / SHALAMAR
27 17 HOT GIRLS IN LOVE / LOVERBOY
28 23 AFTER THE FALL / JOURNEY
29 15 IS THERE SOMETHING I SHOULD KNOW? / DURAN DURAN
30 34 DON'T YOU GET SO MAD / JEFFREY OSBORNE
31 19 ROCK 'N' ROLL IS KING / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA
32 35 KISS THE BRIDE / ELTON JOHN
33 38 LADY LOVE ME (ONE MORE TIME) / GEORGE BENSON
34 44 BIG LOG / ROBERT PLANT
35 43 TELL HER NO / JUICE NEWTON
36 39 YOU'RE DRIVING ME OUT OF MY MIND / LITTLE RIVER BAND
37 25 ROCK OF AGES / DEF LEPPARD
38 41 TONIGHT, I CELEBRATE MY LOVE / PEABO BRYSON & ROBERTA FLACK
39 47 BURNING DOWN THE HOUSE / TALKING HEADS
40 46 HOLD ME TIL THE MORNIN COMES / PAUL ANKA
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