悪童たちへのシンパシー

　今ならアントニオ・カッサーノにマリオ・バロテッリ。

　９０年代前半ならばロマーリオやエリック・カントナ、そしてフリスト・ストイチコフ。

　ファンというのは人間的にも学術的にも秀でた選手よりも、今挙げた選手のように、発言
や態度が「不遜」な選手を好む場合がありますから、クラブとしては

　「頭の痛い」

　の問題です。

　例えばレアルの場合、怪我で思うような活躍が出来ないにしても、カカよりもロナウド、そ
してベンゼマのような

　「癖のある選手」

　のほうが、ファンの信頼は高いように感じます。

　人は大概、自分の発言で周囲が傷つかないように「配慮」をする生き物です。

　でも彼らはそんなことはお構い無しに、自分の発言を自分の言葉で口にする。

　だからこそ、ファンは思うがままに発言する彼らを、呆れる半面羨ましいと思っているので
はないでしょうか？

　クラブが罰金で制裁を加えても、彼らの懐がびくともしませんし、その金はクラブが支給
しているわけですから、これほどの

　「馬鹿げた話」

　は無いわけです。

　先日カントナの「カンフーキック」を題材にしましたが、今ならば彼の姿が動画サイトで
繰り返し視聴されるはずです。

　それでもカントナは自分の行動を

　「間違っていない」

　と捉えるでしょうし、動画サイトやインターネットの報道も何食わぬ顔で見過ごすような気
さえします。

学業とサッカーの両立

　高校時代の僕は、自分で言うのも恥ずかしいくらいの

　「体たらく」

　で、試験を受けても合格点に届かず、大概「追試」の世話になっていました。

　褒められるところといえば

　「遅刻をしなかったこと」
　「警察の厄介になるような真似はしなかったこと」

　の２点くらいですが、これは日々普通に過ごしていれば誰でも出来る事ですから、評価
の範疇には入りません。

　欧州では日本の中学、高校くらいの子供達がサッカーと学業を両立させる為に、様々な
手ほどきをしていますね。

　欧州では日本、韓国のように

　「学校体育」

　でしつけ、礼儀を教えませんから、サッカー・クラブでの練習や学業を通じで

　「人間形成」

　を行っていくわけです。

　以前「すぽると」が、ディナモ・キエフのユースでしょうか、練習風景や皆で食卓を囲んで
いる姿を報道したことがありますが、子供達は屈託無く笑顔をカメラに向けていました。

　やはりサッカー、勉強に満足できると、ゆとりが生まれて他人を思いやれるようになれるの
でしょう。

　欧州クラブの中には

　「どんなに恵まれた素質があろうとも、人間的に問題がある選手を獲得することはない！」

　と言い切る時があります。

　選手はクラブの財産ですし、投資の対象でもありますから、この発言はまさに本心であると
言えますね。

ヴァンフォーレ、瀬戸際で踏ん張れるか

　あくまで予定ですが、来週休日を利用して甲府にでかけたいと思っています。

　今年の春、本当は出かけたかったのですが、震災の影響でタイミングを窺っていたんで
すが、どうやらメドがたちそうなので。

　ヴァンフォーレが降格か、残留かで今揺れていますが、街の状態がどんな雰囲気なのか、
気になりますね。

　ヴァンフォーレのように資金に恵まれないクラブが、降格と隣り合わせなのは仕方が無い
ように思えますが、ほんのわずかでも

　「しょうがなくは無い！！」

　という気持ちがあれば、レッズをかわせる気がします。

　僕が大学時代を甲府で過ごした時、ここまで降格と昇格がニュースになることはあり
ませんでした。

　しかしＪⅠとＪ２のシステムが認知され、今季からＪ２はプレイオフが始まる中で、
ヴァンフォーレがどんな戦いぶりを見せてくれるか、興味があります。

　２００５年のレイソル戦、バレーの６ゴールはまさに

　「神がかって」

　いたと形容できますが、残り３試合でそのような出来事は期待できません。

　ヴァンフォーレの選手がいかに緊張を抑える事が出来るか、そしてファウルや退場など
周囲を傷つけないようにプレイできるか。

　この２点が重要視されると思います。

　モンティディオとアビスパの２クラブの降格が決定した今、ある意味レッズとヴァンフォ
ーレにも、多くの視線が集まります。