塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

球技が世間に与える力

2022-02-21 09:58:03 | 日記
 「人間にとってもっとも身近である犬は美術において頻繁に登場してきた動物であり、良い意味でも悪い意味も与えられた」

 この一文は光文社心象「名画の生まれる時 美術の力2 宮下規久朗著」

 の135ページから引用しています。

 この一文の犬を「球」に変えると、サッカーが人々に親しまれ、同時に憎まれた競技であることが感じられます。

 それは米国では野球なのでしょうし、オーストラリアではオージー・フットボールになるなど、球は一概にサッカーだけを指しません。

 大リーグでは1909年だったと思いますが、有名な「8メンアウト」事件が発生し、少年が容疑者である「シューレス・ジョー・ジャクソン」に対して

 「嘘だと言ってよ、ジョー!!」

 と叫んだという逸話が残されるわけですが、この事実はないと指摘されています。

 この八百長事件が大リーグに与えた影響力はすさまじい一方

 1・のちにベーブ・ルースの登場が、観客動員を劇的に回復させる
 2・映画「フィールド・オブ・ドリームス」の題材としてジャクソンが描かれる

 という副産物を生み出します。

 サッカーの場合、選手が高額報酬や大舞台での重圧に耐えられず、飲酒やナイトクラブに逃げるようになるなど、心理面での配慮がさらに不可欠となりました。

 同時により朱駅を上げたい機構側は

 1・欧州スーパーリーグ構想をぶちまける
 2・FIFAワールドカップを2年周期へと変更

 という改定案というよりも、無謀な案件を提示し大きな波紋が起きました。

 サッカーは多くの場合、ファンの語らいの材料であり、同時に心のよりどころでもある一方で、多くの弊害と共に歩んでいます。

 ボールを蹴ること
 そのボールがゴールに入れば、どんな形でも1得点

 という単純さがサッカーであるにもかかわらず、僕たちは勝手に「複雑」な競技におきかえようとしている、そんな気もするのです。
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脇役の充実さが映画にもサッカーにも不可欠です

2022-02-20 21:56:55 | 日記
 前回お話しした「1ポンドの福音」では、主人公の畑中耕作が練習するボクシング・ジムの会長役で小林聡美、トレーナー役で光石研が登場します。

 視聴して感じたことは

 「主役も大事だが、脇を固める存在の大切さ」
 「脇役の個性が作品を良作にする」

 という代物でした。
 
 日本代表も当然視線の先には先発起用の11選手が存在するわけですが、原口元気に代表される途中出場の選手がどれだけ大切な存在かを、僕たちは再考すべきと考えます。

 2005年のアジア最終予選、ジーコがここぞと大事にしたのはガンバ大阪に在籍した大黒将志でした。

 大黒は数々の逆転勝利に貢献し、ガンバ大阪だけでなくリーグ1のグルノーブル、セリエAのトリノにも在籍しますが、海外では彼自身も想像できない苦闘にさらされますが、それは今コーチとなった大黒の財産になっていると思いたいものです。

 マスメディアから「大黒様」と讃えれた獅子奮迅の働きを思えば、現在の日本代表にも、流れを変えられる決定的な選手が不可欠ではないかと感じれなりません。

 その先駆者が「ゴンさん」ですよね。

 1993年アジア最終予選で素晴らしい活躍を見せるも、日本代表は予選敗退で終わります。

 TBSテレビの「アッコにおまかせ」は現在でも続く長寿番組ですが、実は1997年のアジア最終予選、日本代表対韓国代表の一戦はTBSが中継を担い、ゴンさんはこの時リポーターとして試合解説に登場し、試合前放送のアッコにおまかせにも出演していたのです。

 その代表から必要ないとされていた選手が、1998年の本戦でただひとつの得点を記録し、2002年大会にも出場するのですから、サッカーは長期勝負ですよ。

 北海道コンサドーレ札幌、アスルクラロ沼津にも在籍し、その朗らかな性格で敬愛されたゴンさんを見ていますと、ベンチから腰かけて戦況を見つめている選手が、先発を凌駕するくらいの勢いが欲しいなと通説に感じますね。

 
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サッカーにおける体格さを思う

2022-02-20 21:43:48 | 日記
 先日DVDボックス「1ポンドの福音」を購入し、見終えました。

 この作品は高橋留美子の同名漫画を映像化したもので、主人公の畑中耕作を亀梨和也、ヒロイン役のシスター・アンジェラを黒木メイサが演じます。

 また、脇を固める存在として江口のり子、もたいまさこ、高橋一生などが起用され、物語に厚みを加えます。

 高橋一生、江口のり子は今では主役を演じることも少なくありませんが、きっと胸の中には下積み時代に学んだことが今でも刻まれているに違いありません。

 JリーグでいえばJ3やJ2でもがき、ようやくJ1の世界にたどり着いたような形とでも言えるでしょうか。

 主人公の畑中耕作は周囲からも一目置かれるボクシングに才能(そう、この作品はボクシングを題材に描かれています)がありながら、減量の際「食欲」に襲われ計量で失敗し、対戦相手からなじられることもある一方で、シスター・アンジェラへの一途な思いを胸に抱きます。

 そう、ボクシングには「計量」という掟があり、ここを通らねば試合に出場する事すらできない一方、リング状では自分と同等の体重選手と戦うことを意味します。

 一方でサッカー。

 当然計量はありませんが、選手たちは上背や体重、筋力など自分とは大きく異なる選手たちに囲まれます。

 例えばチェルシーの3-4-2-1の形になかなか馴染めないベルギー代表のロメル・ルカクですが、2018年ワールドカップ、日本代表のセンターバックであり主将である吉田麻也は、この巨漢に対し、90分常に対峙してきました。

 フィジカル・コンタクトの差は明らかであり、それでも言い訳をせずに2センターバックでコンビを組む、昌子源と最終ラインで奮闘していましたよね。

 日本代表選手が海外進出を繰り返すことで、体格さという「違和感」を常に感じられる位置にいることが計り知れない意義を持つようになるはずです。

 ワールドカップ本番でいざアジア各国以外の国と突然戦っても、物理的現象に対して簡単に手を打つことはできませんから。
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柿谷曜一朗、開幕戦でコンケーブを履く

2022-02-20 15:34:49 | 日記
 2021シーズン、長年愛用していたナイキから「コンケーブ」を履くことで注目を集めたのが柿谷曜一朗です。

 専門サイト「0014のブログ」によると、今季開幕戦で日本未発表の「コンケーブ」を履く、内側にアルファベットで彼の名前が記されているとあります。

 僕は知りませんでしたが、柿谷はコンケーブとナイキを併用して使用していたらしいのですが、今回のコンケーブは名前入りという点を考慮しても、柿谷のシグネイチャーではないか、と指摘しています。

 大津祐樹がケルメと契約下だけでなく、運営にも関与することになるなど、選手がスパイクという用具に関わる視点が、いささか変化してきましたね。

 コンケーブからすれば、柿谷曜一朗を軸に日本市場の開拓やサッカー・クリニックから、ファンを増やそうとしているのでしょうか。

 北京五輪五輪は本日20日で閉幕します・

 スピード・スケートの世界では

 フィラはオランダ代表をサポート
 アンダーアーマーは米国代表をサポート
 リーニンは地元中国代表をサポート
 ミズノはドイツ代表をサポート

 というように、用具に注意しながら観戦するファンは、間違いなく一定数存在しますよ。

 ですから柿谷曜一朗が「コンケーブ」を履く、という話題がすぐさま広がりますし、むしろブログ紹介が多数あれば、ブランド側が積極的にファン・プロモーションを打つ時代では似ないとも言えます。

 コンケーブだけでなく、ヒュンメルはどうでしょうか。

 彼らは現在、Jリーグで契約選手は持たないと思いますが、チャリティに熱心なブランドですから、単に製品を供給するだけでなく、様々な自社の取り組みに敬意を払う人物を模索している、そんな気がするのですね。
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お金の集まるところに名手は集まりますが

2022-02-20 15:17:39 | 日記
 大リーグは労使協定がもつれています。

 選手会は支払われる最低年俸と、ラグジュアリー・タックスに至る上限金額を上昇させてほしいと訴え、逆に大リーグ機構は選手の希望を尊重する予定がありません。

 現状話し合いは平行線のようで、このままでは開幕が遅れる可能性もあるのではないしょうか。

 基本、米国国内のみで完結している大リーグが、大谷翔平やマイク・トラウト、ジャスティン・バーランダーのようなオールスター・クラスに、あれだけの高年俸を提示できる仕組みを学べば、 Jクラブももっと活躍した選手に年俸を上乗せかのうではなかろうか、と感じます。

 日本ですと、パ・リーグは6球団が足並みをそろえて、米国向けに「パ・リーグテレビ」を配信していますが、まだ収益に至るまでにな繋がっていないようです。

 Jリーグもアジア枠だけでなく、東南アジアで試合を放送しており、今後も裾野拡大が期待できますが、プレミア・リーグがあれだけ栄えている背景には、当然テレビマネーがあります。

 お金のあるところに名手は集まる
 お金を使うことは、クラブが優勝を狙うという姿勢を見せることである
 ファンはその野心に期待して、シーズン・チケットの保持者となる

 というように、お金をめぐるサイクルは今後、より明確になると思います。

 大リーグは開幕戦を度々日本開催にしますが、将来Jクラブが開幕戦を迎えるために、インドネシアやマレーシア、タイで準備をすることが起こり得るでしょうか。

 欧州クラブ、とくにレアル・マドリードが2000年代前半、日本や中国にプレ・シーズンの旅に来日し、親善試合を行いました。

 プレは英語で準備を意味する「「プレパレーション」を指すと思いますが、ここでツアーをしてお金を得るのか、それとも欧州にとどまり歯ごたえのあるクラブと試合をするかで、選手たちの心労は大きく変化しました。

 お金が大切ですが、方法は吟味すべきでしょうね。
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