塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

改めて思う革製品

2022-02-13 22:01:42 | 日記
 プーマが伝統あるスパイク「キング」に、動物性を一切排除した「ヴィーガン・レザー」を採用したことが明らかになりました。

 今はサッカーに限らず、どの企業も環境という枠を飛び越えて「エシカル・倫理観」と「持続性」を念頭に、商品開発を行っていますね。

 では逆に、ミズノの代表作「モレリア2ジャパン」のように、従来通りのカンガルーレザーを採用したスパイクは、製品として認知されても上記の倫理的価値観からすれば、淘汰されてしまう存在なのでしょうか。

 僕はそんなことないと思うんですよね。

 確かに21世紀が20年経過し、誰もがスマートフォンを所有し、現金を所持しなくても買い物が電子通貨でできる時代になる反動で、地球環境や子ども食堂に代表される貧困、労働の搾取が見直されていると感じます。

 ただ、全ての出発点と完結が環境、倫理、道徳に還元されなくとも、良い物は良い、だから傑作品でありベストセラーなのだと思える商品があっても良いのではないでしょうか。

 ミズノ自身もモレリアを改良するならば、カンガルーレザーではないレザーを採用すると考えているかもしれませんし、時代の要望であることも確かですが。

 エルメスが皮革製品を供給できる体制を整える関係上、アノネイとデユプイという二つの鞣し工場を買収したことを以前お伝えしたように、皮革製品は鞄やベルト、そして靴を多くの服飾品に採用されています。

 逆に言えばエルメスは新しい事業の取り組めますが、零細企業はそう簡単に植物性レザーを採用することは難しいでしょうし、ある意味消費者が大目に見ることも必要だと感じます。

 簡単に言いますと、動物性と植物性を選ぶのは僕たちであり、ブランドはその選択肢を与えているだけと考えてはどうでしょうか。
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改めて考える選手の引退

2022-02-13 21:26:53 | 日記
 2021シーズン限りでトム・ブレイディが、NFLから去ります。

 遡る事20年前、1999年の米国は大変な激震に見舞われました。

 1・NBAからマイケル・ジョーダンが引退
 2・NHLからウエイン・グレツキーが引退
 3・NFLからジョン・エルウエイが引退

 つまり米国で最も支持されるリーグから、主役が3選手同時に去るわけですから、ESPNに代表される専門メディアも困惑したことでしょう。

 ブレイディの引退は、彼らの引退に匹敵する大きな出来事だと思いますが、成績だけを考慮すればブレイディに引退する要素は微塵もないと聞きました。

 簡単に言えば、彼は余力を残す形でリーグを去る形を選択したのです。

 レオ・メッシとロナウド。

 過去10季のバロンドール受賞の中、例外なのは2018年受賞のルカ・モドリッチだけですが、逆に言えば過去の受賞者はすべて

 「FCバルセロナとレアル・マドリードからしか選ばれていない」
 「2020年のレバンドフスキ受賞が幻となったことは非常に大きい」

 という側面があります。

 今僕が挙げた4選手も既に30代となり、仮に大きな負傷に見舞われたならば完治にまで相当な時間がかかるでしょうね。

 2007年バロンドール受賞のカカは、最後米国MLSに在籍しましたが

 メッシは最後、母国アルゼンチンで戦うだろうか
 ロナウドはAリーグやJリーグ、MLSなどレベルの落ちるリーグで戦う事を潔しと感じるだろうか
 レバンドフスキは余力を残す形で去るのだろうか

 など、彼らの引き際について考えることがあります。

 余力を残す、リーグのレベルを下げても自分の心が満足するまでボールを蹴り続ける、これらはすべて選手の胸の内にかかっているわけですが、間違いないのは彼らを失った際の喪失感は、そう簡単には埋まらないという事実だけでしょうね。
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サッカーの評判を落とすもの

2022-02-13 21:13:59 | 日記
 サッカーはすべてにおいて万能ではありません。

 むしろ毛嫌いする方も多い競技ではないでしょうか。

 ラグビー・フットボールはサッカーよりも競技地域と競技人口が限られていますが、フェアプレイや互いに敬意を払う仕草から見ても、評判が落ちる要素は見受けられません。

 サッカーの評判を落とすものとして、過去には

 1・英国に代表されるフーリガニズム
 2・同じく英国のヒルズポロの悲劇のような、老朽化されたスタジアム

 という問題がありました。

 これは新スタジアムの建設やテラスと呼ばれる立見席を廃止したことで治安が保たれる一方、チェルシーやアーセナルの入場券が高騰するという、逆転現象も生みましたが、チェルシーがクラブ・ワールドカップ優勝、つまりクラブ世界一ということで、より入場券の入手が難しくなる気がします。

 しかし、近年は選手の行動そのものがサッカーの評判を落とすようになりました。

 ブラジル代表のロビーニョ、フランス代表メンディに代表される婦女暴行事件
 ウエイン・ルーニーに代表される浮気問題
 フランス代表デンベレに代表される、契約と高額報酬をめぐってクラブと対立

 というように、金と女性問題が頻発するのは、ある意味でサッカーが「現代サッカー」を象徴しているためでしょうか。

 勿論ファンが評判を落としている面もありますよね。

 とりわけイタリアで顕著な「モンキーチャント」がそうですし、スコットランドではグラスゴーのパブから日本国旗が撤去されました。

 この日本国旗はセルティック・グラスゴーに移籍してきた日本人選手4名に、「ようこそグラスゴーへ」という意味合い、つまり歓迎を表現していた形ですが、一部から

 「2次大戦で日本軍と戦い、命を落とした軍人を侮辱している」

 という声が殺到し、撤去する形になったのです。

 世知辛い世の中にサッカーが映す光は、どうやら影もあってこそ輝くのかもしれません。
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