蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

インフルエンザ効果?!

2009年11月22日 23時52分01秒 | 日記
先週は、怒涛の一週間だった(; ̄_ ̄)=3
なぜ、まぁ、こうもトラブルが続くのか???

しかし、夢幻の団結力で強敵インフルエンザに勝利?!

昨日の『あかとんぼ演劇祭』は、好評のうちに幕を閉じた。

しかし・・・この演劇祭参加作品の幕が上がるまでに
新型インフルエンザの猛威に振り回され
マジ、本番三日前はどうしようか?!という状態だった。

まず、先週の月曜日、この演劇祭に参加予定だった中学校が
インフルエンザが校内で流行し、急遽出演を辞退。
演劇祭実行委員会側は大慌て!
私に電話が入り

  そちらは大丈夫ですか?

と、演劇祭に参加予定のS短大の状況を確認された。

  今のところ大丈夫ですよ。

で、演劇祭は中止せず、予定通り行なわれることに。

ところが!!!

それから二日後の水曜日の朝
短大生徒でキャストの一人からメールが入った。

  昨夜から高熱が出て病院にいったところ
  インフルエンザに感染していることがわかりました。
  申し訳ありません。

まさかこんな土壇場に来て、感染者が現れるなんて・・・
しかも毎日、みんな一緒に練習していたし
私も連日、練習の指導にS短大に足を運んでいた。

  私ももしかしたら?

そんな不安が脳裏をよぎったが
ここは何としても気合で乗り越えるしかない。
今更、舞台を中止することはできないでしょ。
さて、どうするか・・・
代役を立てるしかないよねぇ。
けど、本番まであと三日・・・
出来そうな役者は、夢幻の劇団員のみ。
悩んだ末、代役をK君に頼んだんだけど・・・

次の日、K君の体調が優れないことが判明。

  もしかしたらインフルエンザ?

だとすると、今のうちに変更しないと・・・
そうこうしているうちに、具合の悪い生徒が続出。
恐らく仲間の一人がインフルエンザにかかったので
「自分ももしかしたら?」という不安が
体調不良につながってるのだろう・・・
と思ったが、ナント!もう一人、ホンモノの
新型インフルエンザ感染者が現れてしまった!!

  二人の欠員・・・
  もしかしたら、もっと増えるかもしれない?
  本番まであと二日・・・
  それに対応できるのは、稽古に音響担当として参加していた
  劇団員Sさんと、私・・・

幸いこの演劇祭のスタッフには
舞台屋さんから照明と音響のオペレーターが
入ってくれることになっていた。

当初は、Qきっかけ担当者をこちらから充当する予定だったが
舞台屋さんに緊急事態であることを説明し
一人でオペレーターをやっていただけるか伺ってみた。
音響さんは、以前一緒に何度も仕事をしたことがあるOさん
ありがたいことに一つ返事で了承して下さった。
照明さんは、松代文化ホールの機材が打ち込み式でないため
どうしても一人、スタッフにつけて欲しいとのこと。

  私が代役をする場合、誰を照明担当に?

いろいろなケースを想定し
団員たちの予定を再度確認して
劇団員Sさんと私が代役に入ることにして
裏方関係は劇団員以外に準劇団員3人
そして、万が一、生徒が更に具合が悪くなった場合
それぞれが代役に入れるように
文化祭で上演した舞台のDVDを全員に渡し
流れを覚えるように指示を出す。

これが舞台二日前の話σ(^◇^;)。。。

たった二日で
ほとんど稽古もできない状態で舞台に上がるのは
長い演劇人生の中でも、初めての体験だった。

  もし、これを無事に終えることが出来たなら
  物凄い自信に繋がるよね。

と、Sさんと二人で励ましあい
生徒たちがこれまで一生懸命練習を重ねてきた舞台を

  失敗だった

と思わせないように、必死で台詞と動きを覚えた。

一番かわいそうなのは、インフルエンザに感染し
出演できなくなってしまった生徒たちなのだ。

彼女たちだって、好き好んで感染したわけじゃない。

  みんなが頑張ってよかったと思えるように
  私も出来る限りの最善を尽くそう

生徒たちは、私が代役をやると発表してから
安心したのか、また活気が戻ってきた。

そして迎えた本番の日・・・
三番目の感染者は現れなかった。

団員たちはDVDを観てくれたおかげで
舞台の流れが頭に入っているため
舞台転換のセット移動も楽々こなし
急遽照明担当に宛てられた二人も
(照明はかなり難しいんです。。)
舞台屋さんに教えていただきながら
何とか仕事をこなしてくれた。

私とSさんは、徹夜で台詞と動きを覚え
何とか本番を迎えることができ・・・

いやぁ、Sさんの記憶力は大したもんです!
私は、退化しつつある脳を
フル回転させてと言う感じでしたが。。

一番心配だったのは、私たちが演じることになった役が
高校生だったこと。

  Sさんはまだしも、私が、高校生?
  し、しかも、制服を着るなんて・・・
  単なるコスプレだよねぇ・・・

ところが、心配していた割に団員や生徒たちからは

  違和感なかったですよ!
  似合ってます!

と言われて、なんとも気恥ずかしかったが
観客の皆様からも(ホントかどうかわからないが・・・)

  面白かったです!
  高校生に見えましたよ!

と言っていただき、ホッと胸をなでおろした。

一緒に舞台に立った生徒たちは

  先生の演技が自然なので
  自分たちの不自然さに気付きました。
  一緒に演じる中で、徐々に本当のリアクションが
  とれるようになって、本番中もとっても楽しかったです。

と言ってくれた。
私は、ただただ嬉しかった。

緊急事態ではあったけど
インフルエンザ効果というか
インフルエンザのおかげで障害が大きく立ち塞がったが
逆に、そのおかげで新たな体験をすることができた。

こんなこと二度と起きて欲しくないけどσ(^◇^;)。。。

この舞台が終わって実感したのが

  うちの劇団って凄い・・・
  団員たちが凄い!

障害を前にしたときの団結力は見事だった。

こんな凄い団員たちと舞台が作れる私は
本当に幸せ者ですね(*‘‐^)-☆

・・・・・・・
今、Sさんが高熱を出している。
今のところ、検査では陰性だが・・・
もしかしたら、私も?・・・と少々不安だけど

  なるようになるさ!

と開き直り、疲れた体にムチ打って(?)
今日は「まつもと演劇祭」に行って来ました。

この様子は後日、改めてアップしたいと思っています(*‘‐^)-☆