蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

あなまどい

2010年09月24日 23時49分18秒 | 日記
何だと思う?

  あなまどい

って。

これは、観劇した芝居のタイトル。
今日は、市民劇場の9月例会だった。

朝10時から、市民会館建設検討委員会に出席。
建設予定地候補となっている権堂東街区について
委員会として意見をまとめて市長に提出する予定。

当初は、権堂西街区に建設する予定だったのが
イトーヨーカドーさんが移転を急にキャンセル!
慌てた市側は、急遽東街区を候補地に変更。
西街区なら、まだマシと私が思った理由は
秋葉神社を生かした周辺環境づくりにすれば
緑に囲まれた会館も可能だと思ったから。
敷地的には、若干狭いが不可能ではない広さ。
道路も拡幅するということだったので
これなら行けそうかな?と思っていた。

ところが急転直下、候補地が東街区に!
まず、一番の問題点は

 ①敷地が狭くなる。

委員会として、不必要な無目的ホールを造るのではなく
専門性のある会館を造るべきだという結論に至っている。
そして、舞台と同じ大きさのリハーサル室の必要性も訴えている。
舞台ソデや、奥行きを考えても、それだけの敷地面積が必要なのだ。
もちろん練習室や会議室も多めにあれば
市民の利用率は、断然上がるだろう。

長野市は、公民館が多く、多目的ホールも乱立している。
つい先日も、柳原に文化ホールが出来たしね。
一度行ってみたけど、殆ど「しなの木」と同じ造り。
やたら駐車スペースが広く、だだっ広いイメージ。

  こんなホールばかり建築するなんて・・・

というのが、私の印象だ。

以下、東街区にした場合の問題点をあげてみると

  ②東側道路が狭すぎる。
  ③トラックの搬出入時の駐車スペースの問題
  ④駐車場から出入りする車による渋滞
  ⑤会館前に公園スペースが取れない
  ⑥西街区のイメージが文化・芸術拠点としての環境にそぐわない。

今日の委員会では、西東区に建設するとしたら・・・
を前提に、条件を抽出する形だった。
あ、一応、現在地に建築するとしたらという観点で
市側がいくつか案を提出してくれましたが・・・

どちらにしても、敷地面積が存分に取れない以上
周辺環境づくりも含めて考えないと
理念とはかけ離れた会館になってしまう恐れがある。
そうなると、委員会で話し合ってきたことが
全くの無意味になってしまう。

そういえば・・・あの時も危うかったんだよね・・・

あの時というのは
「芸術文化振興条例方針審議会」で
条例案まで出来上がったにもかかわらず
突然取りやめにされそうになった時のこと。

あの時は、委員長以下、委員が必死に意見を市に訴え
何とか条例の施行にこぎつけた。
まあね、なぜかスポーツ振興も混じった中途半端な条例だけど
おじゃんになっちゃうよりは、マシ。

今回ももしや建設取りやめか?・・・とも思ったが
市民会館がない都市なんてあり得ない。
反対意見も耳にしているが
現在の市民会館取り壊しが決定している以上
建設する方向で考えていくべきだと私は思っている。

色々考えていることはあるが
私は、文化芸術及び市民会館建築の理念を失うことなく
即した会館が建築可能か否かが、一番大切じゃないかと。

・・・・・・・

お昼頃、委員会が終了。

それから、ケンタロウ君と合流して
我が家で会報製作に入った。

KANEEDAさんは、軽井沢の親戚のお宅に行っているため
今回は、ケンタロウ君に私が作成方法を教えながら
作ってもらうことになっていた。

市民劇場の例会に行くギリギリの時間まで頑張ったが
最後まで終わらず、例会後、すっ飛んで帰宅。
一応組み終わって、明日校正し、印刷して投函すれば終了。

あ、そうだった!
今日観劇した舞台は前進座の「あなまどい」
「あなまどい」って言うのは

  漢字で「穴惑い」と書き、お彼岸を過ぎても
  冬眠の穴を見つけられずにいる蛇のこと。
  「晩秋」の季語としても使われる。

だとか。

この言葉が、芝居のラスト付近で登場し

  あ~そういうことだったのか・・・

と妙に納得した。

はっきり言って前半は、テンポが遅く
大芝居が多かったので、飽きてしまいそうだったが
中盤から後半にかけて、達者な役者さんたちが登場し
どんどん引き込まれていった。
江戸時代の仇討ちが底辺にある芝居で
現代とは全く異なる文化の中で生きる人たちだったが
ものの価値観とか感情というのは
どんな時代でも変わらぬものだなぁと。

あ、和服の所作が皆さん板についていて
さすが前進座!だと思った。
歩き方や立ち姿、ちょっとした所作の美しさって
何気なく見ているだけじゃ気付かないかもしれないけど
訓練されていなければ出来ないワザなんだよね。
そういう意味でも自分の為になる舞台だった。

市民劇場の良いところは、自分じゃ決して観劇しないだろう作品を
好みに関係なく観ることで、新たな発見があったり
自分の視野が広がったりするところ。

地方にいたら、なかなかプロの芝居に触れる機会が少ない。
身近な場所で、質の高い舞台を観劇するには
それなりの設備が整った会館がなければ
ますます観る機会がなくなっていく。

私たちの観る目や感性も培っていかなかければ
文化芸術自体が衰え、心の栄養も失われていく・・・
んじゃないかと、危惧している人も多いはず。

だと、私は思うんですけどねぇ。。。