蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

セリフの重み~言葉の重み~ #小布施北斎ホールシアター2020

2020年08月23日 23時58分26秒 | 日記

毎週日曜は北斎ホールシアターの稽古日。

午前がキッズ、午後が中学生以上の一般の部。

キッズは、1シーンが合格ラインに行くまで
繰り返して稽古を行う。

90分間、ほぼぶっ続け。

と言っても、熱中症&コロナ予防策として
給水と2~3分の休憩はこまめにとる。

 低学年の子は集中力が60分間も続かない。

という話をよく聞くけど
決めているのは大人たち。

子どもたちは興味のあることなら
3時間でも4時間でも
集中して取り組めるのだ。

初期は子どもたちだけのガッツリ稽古を90分。

来月中旬からは通し稽古が開始となるので
キッズの稽古時間も4時間となる。

通し稽古なので、ずっと稽古をしているわけじゃないけど
あいた時間は、団員が交代でキッズの抜き稽古を担当する。

通し稽古に入るまでの4週間(4日間)が勝負。

それまでにキッズの出演シーンを
固めておかねばならない。

みんな元気で前向き、笑顔で取り組んでいる。

この調子なら、きっと良いシーンになるねー

 

午後からは一般の部。

基礎訓練後、稽古に入る前にグループリーダーを発表。

今回は下記の二つを稽古に取り入れ
実験的に行ってみることにした。

①シーン毎にグループリーダーを決めて
 自主稽古を推奨していく。

②稽古始めに先週の稽古の復習を行う。

①は稽古中の空いた時間、リーダーが中心となって
自主稽古を行ってもらうのが目的。

で、リーダーは疑問点や問題が生じたときは
速やかに私や劇団員に相談する。

これがスムーズに機能すれば
勘違いや思い違いが減少し
暴走することもギクシャクすることも
なくなる・・・はず。

やる気があるからこそ、時に暴走するし
言葉の捉え違いや、考えの行き違いで
ギクシャクすることがある。

それを減らせれば、もっと良いチームになるだろう♪

リーダーの役割はキャストのサポートであり
縁の下の力持ちである。

権力を振りかざすためのものではないんだけど
時々捉え違いする人も現れるので
気を配っていきたいと思う。

大勢になればなるほど、価値観のすり合わせが難しく
何かを為そうと思った時、価値観のすり合わせが
非常に重要になる。

舞台の場合は、生き方の価値観が異なっても

公演成功という大目的が明確であり
これは全員が共有する目的であり
何より全員が希望する目的だから

その目的に沿った擦り合わせを行うことができる。

同じ目的、同じビジョンを持つ者が集合すれば
何かを為すことができるんだよねー

一人の力は砂粒のようなものだけど
砂粒が集まれば砂丘となり
オアシスを生むこともできる。

 

②については・・・

これまで復習せずに、次々とシーンをつくってきたが
通し稽古に入ったとき、演技を忘れている人が多く
復習に時間を取られることが多かった。

毎週復習を行っておけば
通し稽古をスムーズに進行できるかもしれない。

以前は復習しながら進めていたが
復習に時間がかかって、次のシーンに進めない・・・💦

ということが多く、それ以来
復習せずにガンガン進めてきた。

今回は復習時間を10~20分と決めてタイマーをかけ
時間がきたら終了するという手法。

まあ、実験ですから(~_~;)

上手く作動するかどうかは結果をみて判断するつもり。

ダメならまた別の方法を模索すれば良いんだよねー

常に修正しながら、より良い舞台を提出できるよう
創意工夫を凝らしていきたい。

 

で、予定どおり復習をして、新たなシーンの稽古に入った。

プランどおり進めたが、これがなかなか・・・

何とか時間内で1シーンを終えたけど
帰宅後、動画を見て・・・

 面白くないなぁ・・・

と。

今回はコロナ禍の関係で公演時間を90分程度に
おさえなければならない。

その関係で、初稿の台本を大幅にカット。

シンプルになった分、出演者からは

 わかりやすい

という感想をいただいたけど
ストーリーがわかるということと
心が動く、感動するということは
似て非なるもの。

セリフの裏側に潜む感情や役の生きざまを
短いセリフ、短いシーンで
お客様に伝えていかねばならない。

なので・・・

一つ一つのセリフに重みが必要なのだ。

けど、簡単なセリフだけに
簡単に発することができ
結果的にかる~いセリフになってしまう。

これじゃ、面白くなるわけがない。

さて、どうするか・・・

セリフに重みを出すためには・・・

役を演じるキャストが
その役の生きざまを知り
苦しみ、悲しみ、喜びを知った上で
セリフに感情を注入し
表情やボディランゲージなどの身体表演を交え
自分の言葉にしていかねばならない。

同じ言葉を言っても、それを言う人によって
伝わり方が違う、というのは
大抵の人が経験済みだよね。

胸にズキュンと刺さる言葉
腹にズシンと落ちる言葉

そんな言葉を一人が一つ吐けたなら
この舞台は面白い舞台になるだろう。

うーん・・・

シンプルな作品ほど難しいのかもしれないな・・・

!!

ちょっと待て!

これって、有難いことかもしれない。

大きな課題が見つかったってことだもんねー

もしかしたら・・・

新たな境地が開拓できるかもしれない♪

俄然ワクワクしてきた~

 

よし!

来週の稽古までに、具体的な手法を模索しよう!