「丘の上には成功がある」と信じて集まる「画家たちの夢のゆりかご」とは、何処でしょうか?
そうです。タイトルにある「モンマルトルの丘」がそこなのです。小生が参加したツアー「パリから行く小さな旅」の紀行文にも書きましたが、モンマルトルの丘は、家内が是非、行きたい場所だったのです。
日本に帰る日の最後の自由時間にモンマルトルへ行くべく地下鉄の乗り方を事前に勉強していたのですが、残念ながら時間が足りなくなって断念したのです。
ここは、モンパルナスに先駆けて19世紀末に画家たちが絵筆とキャンパスに夢と青春をかけてアトリエを持ったところとして有名です。
ルノアールは、「ムーランド・ド・ラ・ギャレット」という舞踏場で踊る人々を、ゴッホは、風車を描いています。
そのほかにも1900年にスペインからやってきたピカソは、この丘の斜面に立つアパートをアトリエとして「アヴィニヨンの娘たち」を誕生させたといわれています。
それから100年たった今も、「ここで成功すること」を信じて世界中から画家を志す若者がやってくる、というのですから大したものです。
ところで、ここには「ムーラン・ルージュ」があると言う話を知っていますか?
ムーラン・ルージュは、17世紀頃までは30基もの粉ひき水車が並んでいた水車の一つで1850年に建てられた「赤い水車」なんだそうです。
そうは言っても、「ダンスホールではないの?」思われるでしょうね!
ウィキペディアによると、「ムーラン・ルージュは、1889年に誕生したパリのモンマルトルにあるキャバレーであり、フランス語で「赤い風車」という意味で、実際に屋根の上に赤い風車がある。」となっています。
現在は、歌やダンス、フレンチ・カンカン、大道芸を組み合わせたショーで有名になっているそうです。
エルビス・プレスリーやシナトラなど多数の芸能人がここで活躍したようで、また、ここを舞台にした映画「ムーラン・ルージュ」が何本か製作されたようです。
<水車と赤い色彩が印象的なムーラン・ルージュ>
ところで、先ほど、「モンパルナス」という言葉を使いましたが、モンパルナスは、セーヌ川左岸14区にある地区で、国鉄や地下鉄の駅、さらには、オフィスビル、映画館、ショッピングセンター、レストランなど何でも揃っており、パリの拠点になっているところのようです。
ここは、ピカソなど移民の芸術家がゾラ、マネなどのフランスの芸術家集団と芸術や政治などに関する信条が合わず、1910年代以降にモンマルトルから移った地区のようです。
いずれにしろ、パリの特定地区が歴史とそこに登場する有名人物の舞台となるのですから、面白いものです。(もっと勉強しなければ!)
今日は、いきなり、モンマルトルの丘についてのレポートでした。
あっ、そうそう、「フレンチ・カンカン」とは何かご存じですか?
ロングスカートなどを着用した女性ダンサーのコーラスラインがスカートを巧みに操って上演するショーダンスのことですね。
それでは、今日はこれで失礼します。
<パリ:オペラ座付近>