一人暮らしなので、ついついテレビを見ることが多い。テレビガイドをチェックして、面白いものがないかどうか探したりする。
ザッピングしていると、ときどき、日本のアニメにぶち当たることがある。オランダ語の「ポケモン」やフランス語の「名探偵コナン」などもやっている。そういえば、国際行動発達学会でスイスのベルンに行ったとき、部屋のテレビを朝つけたら「アルプスの少女ハイジ」をやっていた。あまりのタイミングのよさに思わず笑ってしまった。
今回見つけたのは、ベルギーのKetnetでやっていた次の番組。
荒れ野を失踪する黒づくめの男、怪傑ゾロ。子どもの頃にテレビで見たていた。その後も映画やアニメなどで何度も登場したようだが、やはり昔のものは懐かしい。ストーリーはきわめて単純。善玉と悪玉がはっきりと二分されている。正義は必ず勝つという勧善懲悪の物語だ。子どもの頃によく父親に連れられて見に行った東映の時代劇もやはり同じ。片岡千恵蔵や東千代之介はいつも「いい役」で、痛快に悪を切っていた。こうした勧善懲悪の物語は、その頃の世界全体の風潮に合致していたのだと思う。自分が子どもの頃、「正義は必ず勝つ」という物語に慣れ親しんで大きくなった。その時代精神が自分の根幹を形作っているのだと思う。
今ならばどうだろう。おそらく絵空事として、あるいは「ウソっぽく」感じられるにちがいない。子どもは時代の空気を吸いながら大きくなる。今の時代は息苦しい。今の子どもたちに必要なものとはなんなのだろうか。オルターナティブな時代精神の創造。それが、大人世代に求められている課題に違いない。




ザッピングしていると、ときどき、日本のアニメにぶち当たることがある。オランダ語の「ポケモン」やフランス語の「名探偵コナン」などもやっている。そういえば、国際行動発達学会でスイスのベルンに行ったとき、部屋のテレビを朝つけたら「アルプスの少女ハイジ」をやっていた。あまりのタイミングのよさに思わず笑ってしまった。
今回見つけたのは、ベルギーのKetnetでやっていた次の番組。
荒れ野を失踪する黒づくめの男、怪傑ゾロ。子どもの頃にテレビで見たていた。その後も映画やアニメなどで何度も登場したようだが、やはり昔のものは懐かしい。ストーリーはきわめて単純。善玉と悪玉がはっきりと二分されている。正義は必ず勝つという勧善懲悪の物語だ。子どもの頃によく父親に連れられて見に行った東映の時代劇もやはり同じ。片岡千恵蔵や東千代之介はいつも「いい役」で、痛快に悪を切っていた。こうした勧善懲悪の物語は、その頃の世界全体の風潮に合致していたのだと思う。自分が子どもの頃、「正義は必ず勝つ」という物語に慣れ親しんで大きくなった。その時代精神が自分の根幹を形作っているのだと思う。
今ならばどうだろう。おそらく絵空事として、あるいは「ウソっぽく」感じられるにちがいない。子どもは時代の空気を吸いながら大きくなる。今の時代は息苦しい。今の子どもたちに必要なものとはなんなのだろうか。オルターナティブな時代精神の創造。それが、大人世代に求められている課題に違いない。




