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魅せられて

あれ以来、寝ても覚めても錫杖岳だ
こんな気持ちになるのは初めてのこと

前回の経験から持っていくものも絞り込みザックをスリムに
いつでも飛びだせる状態でお盆休みを迎えた・・・がなかなか天気がよくならない

8月16日(木)、5時
槍見温泉ちかく、ヘリポート脇駐車場で目覚める
どうもわくわくして眠りが浅かったような感じ

ドアをすかせてお湯を沸かしカップ麺の朝食
生理現象をおぼえ、クルマで新穂高バス停前公衆トイレまで
あー、すでに順番待ち・・・
3つある個室のうち1つは使用禁止
なんとも恨めしい
前回から同じ状況
修繕費用が足りないのなら有料化すればいいのでは
喜んで払いますよ、100円くらいなら・・

無事用を済ませてヘリポートに戻り準備

6時17分、出発
昨夜の雨で登山道は濡れている
石の上が滑る
これでは先が思いやられる




7時10分、クリヤ谷を渡る




増水を心配していたが大丈夫だった


7時44分、錫杖沢出合を渡り
いよいよ山登り開始!




きょうの錫杖沢は水が多く岩も滑る
カヤック用ヘルメットを着用




もう沢登りである
段差の大きいところは左右の藪を巻く

前回は左の沢へすすんで大失敗
右、右と意識しすぎて
9時6分、またも崖にぶちあたる

GPSが衛星電波をキャッチしてない
iPhoneのDYI GPSは現在地を示してくれた
とにかく戻るしかない
雨が降ってきた
やばいなあ

前衛フェースの壁から声が聞こえた
「雨がふってきたー」
姿は見えないがクライマーが絶壁に挑んでいる
おれもがんばろう




9時33分、前衛フェース基部に出た
ザックが2つ置いてある
ふたりでこの崖を登っているのだなあ
すごいなあ




最初の沢の分岐まで戻る
右の沢がすぐにまたふたつに分かれている
左が本流っぽく、右はそれより狭くて水も少ない
さっきはこれを右に行ってしまったわけだ
本流を遡るとすぐに岩小屋と呼ばれるところに出た、10時48分




岩小屋から見る前衛フェース
この沢を登る




あと1時間でコル(鞍部)に出れなければ今日も失敗だな




沢を巻くにも濡れた笹に足を滑らせ悪戦苦闘





とにかく崖だらけ

12時40分、ザイルを伝って下りてくる6人組のパーティーに会う
笹をつかんで這い上がってきたおっさんに驚いた様子
ひとりですかー
すごいですねー
コルの下でルートがわからなくなったんでぼくらはもう下ります

おれももう下りたほうがいいかな
でもすごいですねーなんていわれた手前
もうすこしがんばってみよう・・

13時20分、もう握力も限界、帰ろう




右をみても崖




左をみても崖




さっきのパーティーにすぐに追いついた
男子4人女子2人若いぞー
危険個所はザイルを使って丁寧に下りるから遅い
足場の落ち着いたところで先に行かせてもらった




もう帰りは濡れたってかまわん
雑になって水に落ちたり・・・




14時47分、岩小屋まで戻る

15時28分、錫杖沢出合
テントを張っていたクライマーに話しかけてみる
錫杖に登るなんて珍しいですねー
コルに出るのは登山の人には無理じゃないですかー

なーんかクライマーさんは登山の人を格下にみてますねー
あんな絶壁登るんだから仕方ないけど

やれやれヘルメットを脱ぎながら沢を渡る
クリヤ谷登山道に入る
あー、歩いてすすめるしー

ずぶ濡れだけど
またも失敗だけど
なぜかとても清々しい
きっとまたここへ戻ってくるんだろうな




16時43分、下山届けを提出




いつもは登山届けなんて出してないんだけど
きょうはね




衛星がなかなかキャッチできなくて、GPSログは滅茶苦茶
さてさて3回目は・・・









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