琵琶湖東岸にある滋賀県近江八幡市。
豊臣秀吉の甥であり、養子ともなった秀次が築いた城下町を基礎として、
近世は商業都市として発展した。いわゆる近江商人発祥の地だ。
古都巡り2日目は、京都駅から電車で40分足らずのこの地を訪ねた。
目的は今から400年前、秀次が雅な宮中の舟遊びに似せて始めたという
水郷めぐり、それと秀次の時代から交通の中心として
町の発展に寄与してきた八幡堀。
国の重要文化的景観第一号に選定されたものだ。
早速、水郷めぐりに行こう。
近江八幡の開町以来の歴史を守り、
また水を浄化する「よし地帯」を保護するため、
手漕ぎ船にこだわった80分ほどの行程だ。
迷路のような狭い水路を抜けていく。
すると広い湖沼に出てきた。
よしの群生地帯が随所にある。
ボランティアの人たちも参加して、その保護を欠かさないという。
途中、他社の舟と行き交い、乗客同士手を振ってあいさつする。
「我は湖(うみ)の子 放浪(さすらい)の…」
巧みな櫓捌きの船頭さんが歌う『琵琶湖周航の歌』に
舟上の5人の客が口ずさむように合わせる。
なんと、のどかなことか。身の内も外も。
水郷めぐりの次は八幡堀巡りだ。
交通の中心として町の発展に寄与してきた堀だが、
一時ヘドロのたまる無残な姿になっていた。
それを市民が立ち上り、再び美しい姿を取り戻したのだという。
ここも舟でめぐれるのだが、堀沿いに散策しながら
その情緒をたっぷり楽しんだ。
ついでながら、水郷めぐりの乗り場近くに
洋・和菓子で有名な「たねや」グループの旗艦店
「ラ コリーナ近江八幡」があった。
もちろん、バームクーヘンをいただく。
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