下の子が中学受験をするなんて言い出して、「やめとけ」と言うとますます意地になって勉強するもんだから私は困っています。まあ、別に困ることもないのでしょうけれど(同僚と話をしていると、ほとんどの人は「こどもに勉強しろと言っても全然しないのが悩み」だそうです)。ところが彼が最近図書室で星新一を発見して毎日一冊ずつ読んでいる様子。しめしめ、と私はフレデリック・ブラウンの短編集を図書館から借りてきて目立つところにひょいと置いておきました。こちらの方が星新一より少し歯ごたえがあるはず、と思って。言っても聞かないから、心理的/物理的勉強妨害です。早速本を取り上げて、「あ、星新一」「いや、フレデリック・ブラウンだよ」「でもここに星新一って書いてあるよ」 ……よくよく見たら、翻訳者が星新一でした。こりゃまいった。私が読みましょう。
【ただいま読書中】
『闘技場』(ボクラノSF 03)フレデリック・ブラウン 著、 星新一 訳、 島田虎之介 画、福音館書店、2009年、1800円(税別)
目次を見たら懐かしさで視界が曇ります。「星ねずみ」「みどりの星へ」「反抗」「事件はなかった」「闘技場」「回答」「ノック」「人形芝居」「狂った星座」「任務完了」「おそるべき坊や」「ユーディの原理」「不死鳥への手紙」「終」
さすがに文体や展開は古く感じますが、奔放なアイデアや強烈なオチは、今読んでも楽しめます。私は本書のすべての短編が再読ですが、それでも楽しみました。だからこそ福音館書店がこんなシリーズを始めてくれたのでしょうけれど。ちなみに「ボクラノSF」の「01」は『海竜めざめる』(ジョン・ウインダム)で「02」は『秒読み』(筒井康隆)です。で、1~3の数字の前に「0」がついているということは、このシリーズは最低二桁は発刊する予定、ということですね。SFを読んだことがない子どもたちよ、読んでくれ。君たちが「良い本」に出会えるために。そして、このシリーズが途中でぽしゃらないために。
【ただいま読書中】
『闘技場』(ボクラノSF 03)フレデリック・ブラウン 著、 星新一 訳、 島田虎之介 画、福音館書店、2009年、1800円(税別)
目次を見たら懐かしさで視界が曇ります。「星ねずみ」「みどりの星へ」「反抗」「事件はなかった」「闘技場」「回答」「ノック」「人形芝居」「狂った星座」「任務完了」「おそるべき坊や」「ユーディの原理」「不死鳥への手紙」「終」
さすがに文体や展開は古く感じますが、奔放なアイデアや強烈なオチは、今読んでも楽しめます。私は本書のすべての短編が再読ですが、それでも楽しみました。だからこそ福音館書店がこんなシリーズを始めてくれたのでしょうけれど。ちなみに「ボクラノSF」の「01」は『海竜めざめる』(ジョン・ウインダム)で「02」は『秒読み』(筒井康隆)です。で、1~3の数字の前に「0」がついているということは、このシリーズは最低二桁は発刊する予定、ということですね。SFを読んだことがない子どもたちよ、読んでくれ。君たちが「良い本」に出会えるために。そして、このシリーズが途中でぽしゃらないために。