瞑想と精神世界

瞑想や精神世界を中心とする覚書

偽の自己(Stillness Speaks)

2006年10月29日 | 読書日誌
◆『世界でいちばん古くて大切なスピリチュアルの教え(Stillness Speaks)』エックハルト・トール(徳間書店、2006年)

エックハルト・トールの『さとりをひらくと人生は‥‥(The Power of Now)』を読んだものにとっては、そのエッセンスを簡潔な言葉の数々によってもう一度確認でき、さらにきっと新しい発見ももたらしてくれるだろう。

エックハルト・トールの本を始めて手に取る人にとっては、読みやすく分かりやすい言葉の数々が、思考のない静寂の中にこそ真理があるというメッセージを力強く伝えてくれるだろう。そして、『さとりをひらくと(Power of Now)』もぜひ読んでみたいと思うに違いない。

ヴィパッサナー瞑想を実践するものにとっても読む価値のある本だと思う。

私にとっては、ちょうど「思考する自我」を意識する日々が続いているので、ますます心に響いてくる言葉が多かった。

「世界の静寂を意識しているとき、思考活動が停止していることに気づくでしょう。あなたは静寂があることに気づいています。でも、決して静寂について考えているわけではありません。」

「ほとんどの人たちは、自らのつくる思考という檻の中で、人生の大半を過ごします。過去によって条件づけられた、自らがこしらえる狭量な『偽の自己』の枠を超えることができないまま、一生を終えてしまうのです。」

日常のいかに多くの時間を思考に埋没して生きているかに気づく。泡のように浮かんでは消える無数の思考。ほとんどが気づかれぬまま消えていく。その積み重ねが「偽の自己」を作り上げていく。

しかし、思考にそのつど気づき、サティすることが多くなると、「思考する自我」を見続ける意識が生じる。「思考する自我」にサティしづつける視点を出来るかぎり保ち続けていきたい。

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