あたりまえのことをきちんと分かっていない人がいるので、よくお分かりのブログ読者には関係ないことですが、確認しておきます。
放射能汚染は、福島のみならず、関東や南東北一円が汚染されています。
数千万人は被曝しています。
僕も被曝者になります。
被曝者としての自覚を持っていない人は話になりません。
まわりの自然環境は放射能に多かれ少なかれ毀損され汚染されていますから、その環境を、汚染がほとんどない地域に広げるべきではありません。
こんなことは当たり前のはずなのですが、むしろ国は「国民総被曝」を強いる状況が続いていて、そうした流れとのせめぎあいになります。
また、汚染地を取材する記者たちは、そもそも自分が汚染地にいる自覚に圧倒的に乏しい。
こうした中で、汚染地で利用できなくなった自然物によるマイナスを嘆く声を、東京新聞が報じています。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201603/CK2016030102000197.html
これは、取材対象との距離感をきちんとあるのかということを疑う記事です。
今回、300万本の原木が放射能で使えなくなった書いている記事。その構図を疑います。
長年、テレビ局で社会部デスクしていた感覚からすると、「ああ、またか」という感じです。
相対する取材対象にのめりこんでいて、その対象が嘆くことは伝えていても、その事象の根幹がどうなのかという問題意識が、相当に希薄化しています。
それは最後の一文でクリアにわかります。
「県内では、生の原木シイタケは放射性物質による出荷自粛要請はなく、安全性が確認されている。」
こういう記事を書く記者が、結局は農業への補償という観点でしか考えておらず、実際に拡散した汚染リスクを矮小化する文言を連ねます。
300万本どころでなく、汚染されているものはそのエリアにあり続けますし、目安でしかないセシウム合算100Bq/kgを下回る汚染は、あたりまえに存在します。他の核種汚染可能性もあります。こういうことは無視です。
一般的にもメディアがこうした状況に、2011年以降ずっとあることが、僕には相当な違和感を持ち続けることになっています。
なお、この原木は何かのおがくずとして再利用されていて、安値で買い取られていることが書かれています。こうやって汚染は拡大しているのですが、記事では「助かった」的な内容になっています。
こうなると、方便はどこまで行くのかという話になると思います。
反原発の東京新聞で、こういうスタンスの記事が掲載されることは、皆さんも確認すべきと思います。
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2011.3.11.から五年が過ぎて、僕と貴女の立ち位置を確認したいと思っています。
東京に続き、来月下旬に、沖縄・那覇で開催いたしますので、ご来場ください。定員50人。
3/26(土)夜
【「原発事故後、5年が経過して確認すること」木下黄太講演会IN沖縄】
18時受付開始。 18時15分~20時半
場所 牧志駅前ほしぞら公民館 会議室(定員50名)
沖縄県那覇市安里2丁目1番地1号 モノレール牧志駅よりすぐ
申込&詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/377656/
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原発事故から、まる5年が経過した日に、東京の自由が丘駅近くで、僕と貴女の立ち位置を確認したいと思います。
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3/11(金)夜
【「原発事故後、5年が経過して確認すること」木下黄太講演会IN世田谷】
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18:30 受付開始
19:00 開演〜21:00頃
奥沢区民センター第一会議室 定員100名
(世田谷区奥沢3-47-8(自由が丘駅南口徒歩9分、東急目黒線奥沢駅すぐ。 ))
詳細&予約⇒ http://kokucheese.com/event/index/377150/
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