「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

日本と世界のリアル状況確認と僕の思索を書き留めるブログ。
重要なことはメルマガで展開していますので、ご購読下さい。

【速報】3号機使用済み核燃料プールにあった、最大のガレキである燃料交換機20トンの撤去作業終了。

2015-08-02 15:50:25 | 福島第一原発と放射能

「2015年8月2日、使用済燃料プール内に存在する最も大きなガレキ(燃料交換機)の撤去作業を終了しました。これまで検討してきた綿密な撤去計画が実を結び、安全に作業を終えました。今後の燃料取り出しおよび廃炉に向けての大きな一歩となります。」

東京電力より。

これは朗報ですね。

しかし、「廃炉への大きな一歩」という認識はかなり違います。

今回は、あくまで、使用済み燃料プールから、核燃料を取り出す為の、大きな一歩にすぎません。

使用済み核燃料が壊れていなければ(国も東電もそう言っています)、ここの使用済み核燃料は、現況は脇の話でしかありませんから。

3号機プールが危ないと言っていたのは、3号機プールのある構造が崩れる危険性を他国が指摘していたものです。

その倒壊可能性はないとあれだけ喧伝していたのは、東京電力と日本政府でしょう。

倒壊しないなら、これを「廃炉への大きな一歩」と言うのは、おかしい話ですが。。。


また、今は、大量に放射性物質が飛び散って高線量となって手のつけられないものをどうできるのかが、厳しいです。

「廃炉への大きな一歩」は、そういうことに直接影響する話かどうかということになると思います。


【 原発事故に関しての責任を誰も負わない組織国家「日本」、首の皮1枚で繋がった強制起訴という法的措置 】
『2015年真夏 木下黄太の大放談(2)』
【廃炉作業どころか、さらなる大規模放射能汚染の可能性も】
【福島第一原発処理の前線基地・作業員供給源としての関東圏】
【福島では手のつけられないモンスターが未だに火を吹いている】
金曜配信、木下黄太メールマガジン
重要情報はメルマガでのみ配信、購読申込は⇒⇒⇒http://www.hoshanobogyo.com/


勿論、死ぬ覚悟など想定外のデモ参加者たち。【警戒】3号機核燃料プールのガレキ20トンを吊り上げ作業中。

2015-08-02 14:22:32 | 福島第一原発と放射能

きょうの午後帯に、3号機の使用済み核燃料プールにある、元々、燃料交換機である20トンのガレキを吊り出そうとしています。

これが、うまくいくとよいのですが。

東電は過去にもガレキ撤去で失敗をしています。こういう表記がHPにあります。

「2013年8月に放射能濃度が高いことを示す警報が発生しました。原因は、3号機原子炉建屋上部ガレキ撤去工事の可能性が高いと判断したため、9月に3号機原子炉建屋上部にダストモニタと周辺に連続ダストモニタを設置し、周辺環境への影響の監視を強化しました。」

今回の作業は、最悪想定はこのガレキを吊り上げ中に落としてしまい、使用済み核燃料を傷つけることです。

勿論、作業中にプールのシールド機能に異常をきたすアクシデントリスクもあります。

そうした緊急事態がありえる状態は考えながら、特に近接エリアで、空間線量計を持っている方は、自宅の固定位置などで、線量変化が起きないかは、確認しておいたほうがよいとは思います。

【 原発事故に関しての責任を誰も負わない組織国家「日本」、首の皮1枚で繋がった強制起訴という法的措置 】
『2015年真夏 木下黄太の大放談(2)』
【廃炉作業どころか、さらなる大規模放射能汚染の可能性も】
【福島第一原発処理の前線基地・作業員供給源としての関東圏】
【福島では手のつけられないモンスターが未だに火を吹いている】
金曜配信、木下黄太メールマガジン
重要情報はメルマガでのみ配信、購読申込は⇒⇒⇒http://www.hoshanobogyo.com/


ちょっとどうでもいい話なんですが、「デモに行くと人生が詰む」という話の懸念に関して朝日新聞あたりが記事にしています。

http://www.asahi.com/articles/ASH7W5SYRH7WUTIL03M.html

馬鹿馬鹿しいのですが、書いておきます。

この話は、要はデモに行くと就職に不利になるのかどうかという話です。朝日は軽く否定している記事。

本当にそうでしょうか?

まず、デモをおこなうことはある種の政治的覚悟を伴います。

そして、デモをおこなう政治的覚悟と感覚がそぐわない企業は、確実に存在します。

そうした企業は、もし、デモに参加した情報が確認できれば、採用を見送る可能性は否定できません。

特定の企業が、確認能力が有るのかどうかは難しいですが。

でも、そもそも現在の体制にNOを言うことは、一般的な意味でめざましい進路が全て断たれても、致し方ないと、参加する若者達は、思ってもいないのでしょうか?

そんなことは普通にありえる話なのに。

その程度の覚悟なきデモなど、本質的に意味があるのかと、僕は強く思います。

本気で、デモに参加するなら、そこに権力側が真剣に弾圧したら、デモ参加者に「死」もあるということなど、認識している筈もないということになります。

やはり、馬鹿なのか。

今の日本人、左翼はどこまで、リアルを避けた思考をするのかと思います。

官邸前脱原発デモと同じような匂いしかしません。

また本気じゃないんだ。こいつらは。


僕が大学の時に、参加していた、あるサークル。

そこを片付けると、本棚の奥に「腹腹時計」が残されていたのを思い出します。

そのサークルの大学側の顧問は、過去に樺俊雄教授がつとめていました。

言うまでもありませんが樺美智子さんの父親です。

彼女は安保闘争のデモの中、警察とのもみ合いの末、胸部圧迫と頭部出血で亡くなりました。

22歳。1960年のことです。

彼女の死を、日本共産党が「樺美智子(共産主義者同盟の指導分子)の死は、官憲の虐殺という側面とトロツキスト樺への批判を混同してはいけない。樺の死には全学連主流派の冒険主義にも責任がある」と批判したことを、確認してみて下さい。


歴史はいろんなことを教えてくれますから。



今週、だっげらいよんは作者の夏休みとなります。









被曝問題で、僕に問い合わせをしてくる人々のうち、最低限の常識もない人々とのやりとり(仙台を含む)。

2015-08-01 14:36:50 | 福島第一原発と放射能

【 原発事故に関しての責任を誰も負わない組織国家「日本」、首の皮1枚で繋がった強制起訴という法的措置 】
『2015年真夏 木下黄太の大放談(2)』
【廃炉作業どころか、さらなる大規模放射能汚染の可能性も】
【福島第一原発処理の前線基地・作業員供給源としての関東圏】
【福島では手のつけられないモンスターが未だに火を吹いている】
金曜配信、木下黄太メールマガジン
重要情報はメルマガでのみ配信、購読申込は⇒⇒⇒http://www.hoshanobogyo.com/



僕はいろんな形で、アドレスを公開して問い合わせを受け付けています。

それは、こうした話をきちんと聞く人が少ないし、更に実質的な対応可能先もすくないからです。

お互いに、意味のある話が少しでも出来ればいいと。

しかし、今回、仙台の焼却に関しての記事を書いて、呼びかけたあたりから、こうしたことを4年半近い時間経過がすぎている為なのか、僕の意識では、対応することが到底できない事案が増えている気がしています。

これが、仙台周辺の特有の現象なのか、それ以外の地域でもおきている現象なのかは、判然としません。

しかし、仙台の試験焼却問題を扱うようになってから、この違和感は大きくなりました。


いくつか具体的に書きます。

健康被害の報告を書いているような文章が送られてきます。しかし、そこに何のエリアの明示はありません。

「初めまして。放射能の影響なのか、どこの病院に受診したらよいのかと検索していたら、ここにたどり着き、メール致しました。」という表題。

「ここ、一年前あたりから、家族全員、原因不明な症状が出ている現状です。
最近まで、全く放射能の影響と考えたことがありませんでしたし、周りに騒ぐ人がいなかったので、逆に恥ずかしいかなとも思う環境にあります。」

こうとしか書かれていません。

おきていることについて記述の後(場所は都道府県もありません)、

「やはり、放射能の影響と思われるでしょうか。」とだけ書いてあります。

こういう人に、何を僕が答えることができますか?

そもそも、「被曝問題について語ることが恥ずかしいかなと思う環境」、こういうふうにメールで明言してくる人と何を話すのでしょうか?

何で恥ずかしいなどと言う人と僕が何で話すのか?

この問題を真剣に対応している人間に書いてくる文言なのですか?

よいですか、僕はメールアドレスを開示して、大半の相談には電話でも話はしています。

それによって、対価も要求していません。何か売りつける訳でも勿論ありません。

そういう前提で、対応をしていることは、きちんとこのブログを確認していれば、あたりまえに分かる話です。

おそらくそうした確認もきちんとはしていないし、読んでいないことに関しての卑下もない。それで適当に便利対応だけ求めてきます。

こんな話は正常な社会的関係ではありえません。

僕はコンビニではありません。

おきている現象が、被曝と関係があるかどうかという話をする前に、対人関係の社会的な礼儀が皆目ないということです。

しかもこちらのスタンスに関しての認識もない。

病院を教えろというなら、どこのエリアか書かないと、まずは、何の話にもなりません。

こんな話を平然としてくるような非常識な人間にどう対応すればいいのか、僕にはわかりません。



他の事例も書きます。

これは、仙台試験焼却問題に関連して、具体的に起きていたことです。

仙台市はあす投票日である市議選の最中です。この一週間は選挙期間中。

これに私が気がついたのは、日曜日から月曜にかけてです。選挙が始まった後。

それまでに10人以上はこの地域の方たちとやり取りはしていて、何人もの方と電話でお話はしていました。

だれも僕に告げていません。

僕が独自でそのことに気がつきました。

その地域の市議選があるなら、この問題は取り上げやすい構造にあります。

時間がないけれども、有効だからと思い、立ち上げたメーリングリストで、市議会議員立候補者に、簡単なアンケートを行い、それを公表することを提案しました。

しかし、こういう現実的な話になると、時間を少しとって、本当に対応しようとする人間が、問い合わせしてきた中には、本当にはいない状態でした。

手を半分挙げたような人に、具体的な作業を話すと、「いろんなことで忙しい」「木下さんのことがよくわからないから」などと、意味がよくわからない対応を平気で繰り返します。

実は文面やアンケート項目は僕が考えて、一番大変な各候補へのアンケート送信先(選挙のため事務所のFAX番号)を「放射能防御プロジェクト」の西日本事務局メンバーが大半を調べて、サポートしようと迄していたのに。

そして、殆どの人は何もしようとはしない。さらにすこし対応を言い出した人は、突然に梯子を外す。

こうした被曝問題で関わってきた中では、最低の対応が連発される状態に突入します。

仙台出身でもなく、特に現地と太い関係もない僕にとって、こんな人々に付き合い続けるのか?ということです。

面識もない人々に。

立ち上げたメーリングリストも、有効な情報は、僕か、以前から岩手で活動している人ばかりが投稿し、仙台でそうした投稿をする人は殆どいない状態(20人近くはメーリングリストの中にいても)。

遂にこういう檄文も、僕は書きました。

 

「すいませんが、このメーリングリストは、宮城県内の方が、20人近くは入っています。
皆さんが、木下まで問い合わせメールをされたので、こういう形でも何か始めたほうがよいと考えて立ち上げました。
僕も暇ではありません。何かできることはないか、つなげられないかと考えて、外からできることをやっています。 

実際に宮城県内在住でない僕にとっては、現地状況は分からない部分が多いです。 

仙台市議選も、ほかのことで僕は知りました。
皆さんのだれからも、市議選情報はきていません。
統一地方選でなければ、仙台にいない人間が、地元市議選の日程はわかりません。
市議選があるなら方法がありますと書き込んでも、お二人は反応はされていますが、その内容を見ても、即座に何かをやろうという話と違います。 

すいませんが、今回の焼却は、仙台市で起きている話で、その地域の人が声を上げないと、行動しないと、話が始まりません。 

選挙があるのは千載一遇のチャンス。何でやらないのですか。 

アンケート項目は複雑な話ではありません。 

本焼却に賛成か反対か。その理由は。 

これだけでよいレベルです。 

これを66人の事務所のFAX番号を調べて(こちらが手間がかかります)、送付するだけです。
早くしないと期間中の返信は難しくなります。 

ですが、例えばきのうとか今日とかにその作業をする人はいないのでしょうか?
だれも手をあげないし、やろうとしない。 

すいませんが、あなたたちが当事者で、外からいくら話しても、当事者が何もしなければ、話が始まりません。 

なんで岩手の人ばかりが投稿しているのか? 

おかしいです。」

何のためにこちらばかりがやっているのか? 自分の地域で起きていることへの対処も自分達でしようとしない人々に、他地域から過剰に何かをするのは、まるで好ましい話ではありません。

西日本のガレキ焼却の時に、ここまで現地が何もしようとしない話はありませんでした。

この檄文の後も事態は好転しませんでした。こういう馬鹿げた状態のまま。

メーリングリストはいったんストップしました。

こういう感覚の人々に関わると、大概はろくな話になりません。

原発事故後に、地域的なつながりのある連中が複数で、被曝回避側にツイッターなどの攻撃を仕掛けたのは、仙台関係者だけでした。その時に、「何でこんなことがおきるのか?」と思った違和感と、今回のことも、根っこでは実は似たような話ではないのかと、僕は思っています。

仙台市が焼却をするのは酷いことでも、そうした酷いことを仙台市が平然と行えるのは、結局はどういう人々がそこにいるのかということに通じていると思います。

僕は絶望しています。


最後の事例。

遂には、仙台から、次のようなメールまで届きます。こうしたものを僕に送りつけてくることが如何に愚かしいことなのかも、全く分からないようです(正確に書くと、僕がだれかわからずに「ながいさん」と誤認するほど)。


何でながいさんをみつけたかは忘れましたが、私は放射能の事は全然わかりませんが、 

スピリチュアルを信じる方かは存じ上げませんが、 

スピリチュアルに長けているヒーラーさん曰く、放射能とは決して悪ではなく高次元の意識だそうです 

不安で持って接すれば不安に変容し愛を持って接すれば愛に変容するそうです 

私は三歳からピアノをやっていて今家に電子ピアノがあります 

音楽療法を少し勉強し音楽療法の原理とは鬱病の人をよくするなら鬱状態に同調させて徐々に明るい曲を聴かせるといいというものです 

私は放射能も音楽療法を取り入れて電子ピアノかシンセサイザーの電子音で同調させて愛の曲を聴かせれば愛に変容しないだろうかと考えています 

電子音で放射能を変容させられないか実験させて頂く事って可能ですか?」

 

ただ、絶句します。


========================================================

【8/22(土)木下黄太 講演会 in とやま】 

「福島原発事故から4年5ヵ月 子どもの未来のために今、私たちができること」 

 8月22日(土) 13:00開場 13:30〜16:00 

 富山県民共生センター「サンフォルテ」 307号室(富山市湊入船町6-7 富山駅北口より徒歩10分) 

 会場カンパ:1,000円(資料代込み) 

 事前申込み⇒ai0noigs@ty2.fitweb.or.jp 

 申込者名、連絡先電話番号、必要席数(個別のお名前は明記、小学生以下は明記)などを記載してお申込下さい。