俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

漢字名の読み方

2008-09-23 19:01:03 | Weblog
 中国人や南北朝鮮人の名前を日本読みせず現地語読みをすべきだという意見がある。私はこのことに賛成しない。
 漢字は表意文字だ。表意文字である限りは文字の持つ意味を尊重すべきであって音を重視すべきではない。中国では同じ文字が地域によって様々に発音されて口語ではまるで別の言語のように違う。
 そもそも中国語や朝鮮語をカタカナで表記できる筈がない。
 金正日はキン(キム)セイニチで構わないし毛沢東もモウタクトウで良い。中国語や朝鮮語を知らない人にとってはこのほうが分かり易い。
 ヨーロッパでも事情は同じだ。ローマ人のユリウス・カエサルは英語ではジュリアス・シーザーだし、英国人のシェークスピアはフランスではシャクスペルだ。読み易いよいに読めば良いことだ。せっかく漢字という文字を共有しているのだから、ヨーロッパ人が文字文化を共有するように、音ではなく文字で共有すれば良い。

アホの上司

2008-09-23 18:50:12 | Weblog
 「アホの上司」というタイトルをどう解釈しただろうか。この際アホなのは上司なのか部下なのか?多分、部下がアホなのだと考えた人のほうが多いだろうが、上司がアホだと考えても間違いではない。昔「アホの坂田」という芸人もいた。
 言葉遊びはこれぐらいにして、アホな上司とアホな部下はどちらが迷惑か検討したい。多分アホな上司のほうが遥かに迷惑だろう。
 アホな部下なら「馬鹿と鋏は使いよう」と昔から言われているように何とか使える。しかしアホな上司は使いようが無い。間違った指示を出されて振り回される部下は惨めだし、アホはうつる。アホに仕事を教えられるとアホになる。そのうち組織そのものがアホ集団になってしまう。
 困ったことにアホは自分のことをアホと思っていない。アホは自分だけが賢くて、周囲の人は皆アホだと思っている。

「中国」

2008-09-23 18:40:47 | Weblog
 中国は自らを「発展途上国」と位置づけながらどこか「大国」意識を持っている。人口大国であり消費大国であるという事実以上にやはり「中華思想」を捨てられないのだろう。
 大国という意識は傲慢さを生む。周囲の蛮族を文明化しようとして侵略を図る。
 発展途上国であるという現実を踏まえて「大国」でも「小国」でもない「中国」というスタンスを採れないものだろうか。

轍(わだち)

2008-09-23 18:36:14 | Weblog
 思考はシナプスの結合を通じて行われる。そのため同じシナプス結合を繰り返しているとその結合が強化される。これが思い込みや偏見に繋がる。
 言わば道にできる車の轍のようなものだ。同じ経験や思考を繰り返すと思考の轍ができてしまう。轍ができると脳は自動操縦状態になってしまい疑うことを忘れてしまう。このことは迅速な判断をもたらす反面、厳密には常に異なる筈の個々の事象を同じものと考えて同じ対応をしてしまう。
 人が年をとると保守的になるのはこんな事情からだろう。轍が固まってしまう前の人は轍に拘束されにくい。若い人のほうが思考がフレッキシブルで新しいものを受け入れ易く、年長者が頑固になるのはこんな事情からだろう。