俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

同音異義語

2008-10-24 15:42:32 | Weblog
 新聞を読みながらテレビのニュースを聞き流していたら「大分県の教育委員会に関するお食事券」と聞いて驚いた。商品券以外にお食事券も使われたのかと思った。
 勿論私の誤解で「お食事券」ではなく「汚職事件」だった。
 日本語は子音・母音の種類が少ないために同音異義語が多い。そのためにパソコンではしばしば誤変換が起こる。
 昔からこんな言葉遊びがある。
 裏庭には2羽庭には2羽鶏がいる・・・ウラニワニワニワニワニワニワニワトリガイル
 李も桃も桃・・・スモモモモモモモモ
 九級救急救命士・・・キュウキュウキュウキュウキュウメイシ
 貴社の記者は汽車で帰社した・・・キシャノキシャハキシャデキシャシタ
 最近こんな例を見つけた。
 伸身新月面宙返り・・・シンシンシンゲツメンチュウガエリ
 私用使用しよう・・・シヨウシヨウシヨウ
 日本語が漢字抜きのかな書きやローマ字でなくて良かったとつくづく思う。

昇華

2008-10-24 15:30:14 | Weblog
 フロイトの理論は私にとっては非常に有益な思想で、随分、精神衛生上で救われたと思っている。
 しかし「昇華」という考えだけは頂けない。
 フロイトによれば性欲は「リビドー」として精神エネルギーとなり、抑圧されれば神経症を招き、うまく使えば芸術などの創造力へと昇華されるとされている。
 「リビドー」という概念を使うならその本質を「性欲」とする必要は全く無い。むしろ人間にはリビドーという正体不明の精神エネルギーがあり、それが性欲や創造力や破壊欲に姿を変えると考えたほうが余程自然だ。
 フロイトの時代は性が抑圧されていたためにフロイト自身がその反動で過剰反応してしまったように思える。本能が壊れた動物である人間の性欲は決して強力ではない。それどころか幻想によって補強しないと種族の存続すら難しいほど乏しいとさえ思える。

反資本主義

2008-10-24 15:20:47 | Weblog
 共産主義が崩壊したために資本主義だけが唯一の経済体制となってしまった。しかし資本主義は困った制度だ。言わば「儲かるなら何をしても良い」とか「判断基準は儲かるかどうか」という迷惑な考え方だ。
 確かに儲け優先の考え方は分かり易い。しかし分かり易いということは決して正しいということではない。
 敗戦直後の日本は経済成長を最優先して無茶苦茶をやった。それは公害などの環境破壊として社会問題化した。
 現在、環境保護という考えは資本主義に対する1つのアンチテーゼとして役立っている。儲けるために何をやっても良い訳ではなく環境破壊をしてはならないということが資本主義の暴走に対する歯止めとなっている。
 古くは資本家による搾取が問題になった。労働者は過酷な労働と低賃金によって虐げられていたが、ある程度、是正された。
 昨今、食の安全が騒がれている。これが個々の事件や輸入品批判などの一過性の問題に留まらず、環境問題や労働問題のように、資本主義の暴走に対する歯止めとなる思想にまで成長してもらいたいものだ。

日本最古の景気対策

2008-10-24 15:08:12 | Weblog
 古事記によると、仁徳天皇は食事時になっても民の竈から煙が上がっていないのを見て3年間徴税を見送ったとされている。そのため天皇の住居は雨漏りがしても修理できなかった。3年後に民の竈が賑わっているのを確認してから徴税を復活させたそうだ。
                 *           *
 社会保険庁に代表されるように官の仕事は無駄が多い。無駄が多いだけではなく様々な癒着もある。税は元々権力者が贅沢するために徴収されたものだ。その後イロイロと見直されて権力者の「生活費」以外に公共事業や防災などにも使われている。しかしこれはサブプライムローンと同様ミソクソ混合の状態だ。徴収された税金はしばしば無駄遣いされる。公務員による非合法な官官接待や私的流用もある。税金の内どれだけが無駄遣いされているのか分からないが、総額が減れば無駄遣いも減ることは間違いない。官が使う金は1割や2割ではなく一挙に半額ぐらいにしてしまえば良いと思っている。思い切り減らしてからどうしても必要なものだけ復活させれば良かろう。
 官の支出が減れば現状並みの収入は必要ないから減税が可能になる。しかし平等に減税する必要は無い。無差別な定額減税など愚策だ。ただの選挙対策だ。給与所得者だけを対象にすればサラリーマンにとってはかなりの減税となるだろう。
 もともと所得税は「クロヨン」と揶揄されるように非常に不公平だ。不公平税制の犠牲者を優遇することは決して不公平なことではない。