俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

過剰反応

2009-04-13 13:51:28 | Weblog
 「過剰反応するな」という命令は常に正しい。「過剰反応」は「誤った極端な反応」であり「正当な反応」のほうが望ましいことは言うまでもない。
 しかし「過剰反応だ」という主張の多くは間違っている。決して過剰な反応ではなく「正当な反応」だからだ。
 世論の反応に不満を持つ政治家は「世論がおかしい」とは言えないのでその代わりに「過剰反応だ」と言う。これは詭弁術の一種だ。
 抽象論では分かりにくいので具体例を挙げよう。北朝鮮によるミサイル発射に関して北朝鮮を擁護しようとする人は「日本人は過剰反応している」と言う。しかし「過剰」か「正当」かの普遍的な基準などどこにも無い。ただ単に「日本人の大半が私の基準とは違った反応をしている」ということを「過剰反応している」という言葉を使って否定しようとしているだけだ。
 私個人の意見としてはマスコミは量的には過剰反応したと思う。総ての他のニュースを葬り去るほどのニュースバリューは無いにも関わらず、北朝鮮のミサイルのニュースばかり見せられて些かウンザリした。
 量的には過剰な反応だったが質的には過剰とは思えない。厳しい言論統制と思想統制をする危険な近隣国が核兵器とミサイルを持つことが日本の安全を脅かすことは確実だ。北朝鮮の立場を支援しようとする国でさえ擁護できないほどの理不尽な行為であることは国連での各国の対応を見ても明白だ。

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