映画「永遠の0」の評価を読んでいて、なんだかうーーーんと思ってしまった。
私はこの映画は見ていないし、映画館で観なくても良いと思っている。
テレビで放映されたら見ようと思っているが。
この映画に対する賛辞が多くて、なんで?と思ってしまった。
ものすごい泣いた、とか、愛する家族のために命をかける、とか、いかにも日本人の感情に訴えるような、賛辞が多い事に、違和感を覚えた。
日本人は、日本が戦争で戦わなかったら、今のこの日本の繁栄はなかったと思い込まされているが、はたしてそれは本当の事なのだろうか。
戦争などしなくても、繁栄している国があると思う。
例えば、シンガポールだ。
この国は、戦争の経験はないと思う。
アメリカだって、第二次世界大戦では本土での戦争はまったくなかった。
日本がアジアの自立のために戦った戦争?
だったら、今のアジアは自立していると言えるのだろうか。
相変わらず、欧米諸国の支配は続いていると思う。
植民地という名前は使われなくなったとしても、国際通貨(ドル)というものが世界を支配している。
アメリカは好きなだけ自国の通貨を印刷して、アジアや他の新興国に投資して、たっぷり儲けた後にその通貨を回収している。
日本人は、戦争でたくさんの人が亡くなりましたが、それは、日本を守るため、家族を守るためだったのでしょうか?
日本を戦争に巻き込んだ上層部の人たちのための戦争なのに、それを美しい言葉で、「日本のため、家族のため」というものにすり替えられたにすぎないのではないでしょうか。
日本の上層部は、日本を欧米並みに強い国にしようと戦ったと言いますが、戦争などしなくても、貿易でゆくゆくはそうなれたのではないでしょうか。
なぜ、満州国を作る必要があったのでしょうか。
それは、日本が短期間で欧米と肩を並べようとしたからなのではないでしょうか。
経済も、科学も、なにもかも欧米に後れを取っていた日本が、短期間に肩を並べられるはずなどないと思うのですが。
日本人が一番恐れる「村八分」・・・それを利用して、日本の上層部は民衆をうまく扇動して、民衆を戦争賛成へと動かしたのだと思います。
そして、それにまんまと乗せられた、民衆の愚かさも原因だと思います。
「永遠の0」を見て、感動する人が多いということは、また日本が戦争に参戦した時に上層部のコントロールに乗せられる人が多いということのように思ってしまいます。