少年が小学生の頃、戦争で爆弾が落とされ、少年の母親が入院していた病院が燃えてしまい、母親は亡くなってしまった。
その後、父親は少年の母親の妹と結婚した。
ある日、少年の父親と田舎の方へ引っ越しした。
そこは大変大きなお屋敷で、7人のお婆さん達が住み込みで働いていた。
庭にはアオサギがいた。
少年の母親の妹、つまり義理の母は妊娠していた。
ある日、少年が庭を散歩していると、古い建物があった。
そこは、入り口が石で覆われていた。
そこに入ろうとしたら、お婆さん達に止められた。
少年は田舎の学校に転校することになり、父親に車で学校に送ってもらった。
少年は学校でいじめられ、喧嘩して、その帰り道、わざと石で自分の頭を殴り、血を出して帰った。
心配した父親は、絶対に仇を取ってやると息巻いた。
医者に手当してもらい、お婆さんが交代で世話をしてくれた。
義理の母はその頃から具合が悪くなっていった。
義理の母は、少年を可愛がっていた。
ある日、義理の母が、外に出て
森の方へ向かうのを見た少年は、その後を追った。
少年の後をお婆さんが1人ついて来た。
少年が森に入ろうとすると、お婆さんは必死で引き留めたが、それでも少年は森に入って行った。
不思議な建物があり、その中に少年とお婆さんが入っていくとアオサギがやってきた。
奥に行くと、亡くなった母親が横たわっていた。
少年がそこに行くと、お母さんの姿は溶けてドロドロになってしまった。
少年はアオサギにお母さんのいるところに案内させようとしたら、床がドロドロになって来て、少年もお婆さんもアオサギも下に落ちてしまった。
そこには海があった。
どこからか一隻の小舟に女性が乗ってやって来た。
その女性は、少年について来てしまった、あのお婆さんだった。
その女性と一緒に少年は船に乗り、大きな魚を捕まえて、その魚を捌いた。
少年が寝ていると、周りに6人のお婆さん達の小さな、人形達が取り囲んで、少年を守っていた。
夜、外に出てみると、小さくて丸くて可愛いもの達がたくさん浮かんで、空に登って行った。
するとそこにたくさんのペリカンがやって来て、小さくて丸いものを食べていった。
そこに、火の神である娘がやって来て、小さくて丸いもの達を助けた。
残った丸いもの達は、また上の方へ登って行った。
傷ついたペリカンが1匹、これも自分の宿命なのだと言った。
小さな丸いもの達は、これから生まれてくる命達だった。
少年は義理の母を助けるために、女性に別れを告げ、少女と大きな館にやって来た。 続く