奈良のむし探検 第1弾
3月10日に久しぶりに「むし探検」をしました。久しぶりというのは1月末に大和郡山に引っ越してから初めてだったからです。それまでは、「新『廊下のむし探検』」というタイトルで大阪北部のマンションで「むし探検」の結果を出していました。大阪北部での「むし探検」の最後が1月21日だったので、およそ2か月振りになります。なお、「むし」と平仮名で書いているのは、昆虫以外にも小さな生き物すべてを対象にしているからです。この日はまず、マンションの廊下と敷地内でむし探しをして、その後、畑の畔や用水路脇などを探しました。ただ、引っ越したばかりで、マンション中の廊下を探し回ると怪しまれるので、部屋のある廊下だけにしました。
最初は大きなユスリカ♂です。こんなユスリカはセスジユスリカか、ヒシモンユスリカあたりなのですが、外観では区別できません。以前、採集して調べたことがあったのですが、その時はヒシモンユスリカみたいでした。
これも廊下にいた虫です。体長は5mmほど。
最初、ハエ目かなと思ったり、カメムシ目かなと思ったりしたのですが、触角がどうも違います。「原色昆虫大図鑑」や手元の図鑑を見て回ったのですが、分かりません。いったい何でしょう。(追記2021/03/15:ネオチチさんから、「今日の不明虫ですが、第一印象はユスリカ(モンユスリカ?)だったのですが、何でしょうか。」というコメントをいただきました。全く、目から鱗でした。確かに、胸部が大きく曲がり頭部が下に向かっているところなどはユスリカに似ています。早速、「図説日本のユスリカ」の図版を見てみたのですが、似たような種は載っていません。翅に紋があるので、モンユスリカ亜科かもしれませんし、前脛節が第1跗節より長そうなので、エリユスリカ亜科かもしれません。もう少し探してみたいと思います。ネオチチさん、コメントどうも有難うございました)
このハエトリは「ハエトリグモハンドブック」で調べてみたのですが、たぶん、ヤマジハエトリではないかと思います。
これはマンションの外壁に止まっていました。オオユスリカ♀です。
次にマンションの敷地内を探してみました。カラスノエンドウがたくさん生えています。それにびっしりとアブラムシがくっついています。これはたぶん、ソラマメヒゲナガアブラムシ。
今頃のアブラムシは基本的に♀ばかりで、しかも胎生です。よく探すとこんな風に生まれたばかりの幼虫を見ることができます。
そのソラマメヒゲナガアブラムシのすぐ脇に灰色のアブラムシがいました。これはたぶん、マメアブラムシの幼虫だと思われます。
このカラスノエンドウとちょっと離れたところにあったアブラナ科の花にいた黒いアブラムシがマメアブラムシの成虫だと思います。
そのアブラナ科の植物の葉に卵がついていました。拡大して見て、モンシロチョウの卵と比べてみると、よく似ているので、たぶん、モンシロチョウの卵ではないかと思います。
最後はアメリカオニアザミに潜んでいるクサグモです。とげとげの中でじっとしているのですが、こんな場所に餌物がやってくるのかな。この後、マンションの敷地外に出たので、その観察結果は次回に回します。
雑談)昨日、今日と10日に採集してきたハムシの検索をしようと、久しぶりに顕微鏡に向かってみました。引っ越してから、荷物が棚に突っ込んであるので、そこから道具を探し出すのに時間がかかりました。照明を支えるスタンドが見つからない、顕微鏡にカメラを取り付けたらカメラが動かない、メモリーカードが不良、カメラ用のリモコンが不良、顕微鏡のLEDが不良・・・。本当になんでこんなに意地悪ばかりされるのだろうと思ってしまいました。でも、何とかクリアして、辛うじて顕微鏡写真を撮りました。以前撮ったハムシの写真と比べると、だいぶ、見劣りがするのですが、まずは第一歩です。