水に降る雪

おもに宝塚、そして日々のこと

舞台「学芸員鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノート」

2025-02-12 | 鈴木拡樹

幸せな週末でした

観劇が終わるまでは絶対風邪ひかないぞ!とずっと気を張ってて、極寒の中出かけたんですが

終わったらしばらく予定が無いので気が抜けたのか、喉が痛いです今シーズン初風邪。

やれやれ、ひどくならないようにしなくちゃ

 

鎌目志万メチャクチャ楽しかったです最初から最後まで笑ってました。

その笑いがなんだか多彩で。クスクス笑い、ニヤリ笑い、大笑いしたり吹き出したり、ニコニコしたり。

あったかくてほんわかした空間で、思い出すたび色んな笑いがこみあげて来ます。好きだな~こういう笑い。

 

笑うことは好きですがお笑い番組とかはほとんど見ない人間で、漫才とかコントとかやってる人たちに全然詳しくないし、

その中で好きな笑いだなと思える人たちはごくわずかです

 

作・演出の小林さんのことも知りませんでしたが片桐仁さんの相方さんなんですね

なんだかすごく納得です。空気感が似てる気がします。小林さんは舞台上にいたわけじゃないんですけど。

拡樹くんが最後に紹介してましたが、ダ・ヴィンチの声をされてたんですね。

素敵ないい声でした

 

ネタバレありますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伏線があちこちに散りばめられてるのが凄いなって思います。そして回収の仕方が綺麗。

大工の鰤田さんが最後に掻っ攫っていくのが見事すぎて笑いが止まりませんでした。

 

とぼけた感じの拡樹くんが大好きなんですけど他のキャストさんたちもそれぞれ個性的で素敵みんな大好きになりました

葛原美術館を略して「クズ美」、ひどいネーミング

 

建設会社の私設美術館に配属された、ダ・ヴィンチの研究をしている新人学芸員、鎌目志万が現れるところから

物語が始まりますが、色々と間がおかしくて

狂言回しを兼ねてる警備員の小次郎さんとのやり取りが、ずっと可笑しかったです。

小次郎さんが大まかな流れやラストをネタバレしちゃうのに、ちゃんと笑えるのがスゴイ。

鎌目志万と美術館の人たちの日常が、無理なくあるあるっぽくて面白い。いや誇張はしてるけど

パートの監視員幸子さんの妄想とか、館内ガイドツアーのくだりとか。

 

 

千秋楽のハイライトはダ・ヴィンチの橋の場面でしょうか。

ダ・ヴィンチが芸術家としてだけではなく、科学とか多岐にわたるジャンルでマルチに才能のある

とんでもない天才というのは知ってましたし、色んな手書きのメモみたいのも見たことありましたけど、

それが現存してるだけで5000頁以上あるとか初めて知りました。それでダ・ヴィンチ・ノートなんですね。

 

大工の鰤田さんが角材を片付けろって怒られた~、橋すら作らせてもらえないとボヤいてるのを聞いて、

「ダ・ヴィンチの橋」作りましょう!って鎌目が提案して館長、警備員さんとともに作り始めます。

釘も接着剤も縄も使わない組み立てるだけの橋。そんなのあるんだってビックリでした。

でも、失敗しちゃうんですよね~グシャッとつぶれてしまって。

初見の時は一発で完成したので、千秋楽の演出?サービス?を疑ったんですけど

でも、ホントにハプニングだったみたいで、内心焦りまくりだったと終演後の出演者さんのポストで知りました

 

演劇は生ものなので何が起こるかわからない、の典型ですね。

千秋楽あるあるなのか、収録のカメラが入ってるあるあるなのか

3回目で成功するんですが、客席から「頑張れ~」って声がかかったり、スタッフさんが出て来て角材を戻すのを手伝ったり、

ダ・ヴィンチの橋の説明映像をそのたびに流したり、あれが全部アドリブとか凄すぎました

客席の緊張と集中も凄くて完成したら大歓声大拍手でした

出来たと思ったら橋の下にいた鎌目が出てくる時に、頭をコツッとぶつけて「鎌目~」って怒られるとこまで神がかってました

 

 

そんな日常の中でクズ美存亡の危機が訪れるんですが、これ企業などの私設美術館ではよくある問題なんだろうなと思います。

経営の無駄だの効率化を図るだのって、削られていくの残念ですよね。

日本だと国公立のメジャーな美術館・博物館さへ予算を減らされて、天下のトーハク、東京国立博物館さえクラファンやってて

あっという間に目標額に達して「凄~い!良かったね~」じゃないのよ

それ、政府がやるべきことでしょ。裏金中抜きまみれのイベントとかハコモノ作ってる場合じゃないのよ

何が保守だよ、自国の文化も守れないで

 

話が逸れました

クズ美を守りたい一心で、知恵を絞って体を動かす人たち。

低予算にするために、自虐ネタが入ったCMソングを作ったりとか、もの凄く楽しかったです

カーテンコールでその歌を出演者と一緒に歌っちゃいましたっていう人は私だけじゃないはず

 

音楽も良かったな~。ダ・ヴィンチだからかルネサンスっぽいクラシカルな感じの優しい曲調のが多くて、

チェンバロとかリコーダーみたいな木管楽器が使われたりして。

ダ・ヴィンチの橋の説明映像とかでも思いましたが、eテレというかピタゴラスイッチの雰囲気に似てるなと思いました。

昔からピタゴラスイッチ大好きなんですよね。今年のお正月にもスペシャル番組やってて楽しかったんですが。

後でwiki様を見て、小林さんも片桐さんもピタゴラスイッチに関りがあると知って、なるほどでした

 

 

まだ千秋楽のほわほわ楽しい余韻が残ってるんですが、この週末には配信が見れるのが嬉しいです

続編もやらないかしらね~。小林賢太郎さんの世界にいる拡樹くんがまた観たいです、是非


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