昨日の投稿で、特定外来生物には要注意!とお伝えしました。
でも、指定はされていなくても、最近気になる群生があります。
最近、休日は早起きして、混む前に宇治川畔をお散歩していますが、そこで見かけた花の話です。
最初は、セイヨウヒキヨモギ(ハマウツボ科セイヨウヒキヨモギ属)です。
ヨーロッパ原産の帰化植物です。
結構毛深くて、遠目にはゴマノハグサ科っぽい黄色の花を段々に咲かせます。
こちらは光合成も行いますが、キク科のヨモギなどに寄生する半寄生植物です。
それが宇治川では毎年どんどん分布域を増やしているのです。
一部の場所ではありましたが、除草されたあとの堤防に一番沢山生えていました。
お次が一番気になっている花。ナヨクサフジ(マメ科ソラマメ属)。
こちらはヨーロッパ原産の飼料作物で、逃げ出して全国各地で野生化しています。
私が最初に見かけたのは4年前、木津川の堤防でした。
最初はクサフジかと思ったのですが、花がツートンカラーで華やかな感じです。
アレロパシー効果で、他の植物を周りに寄せ付けないようです。
在来種も駆逐してしまうので、かなり「問題あり」のようですね・・・
ちなみに、普通のクサフジを最後に見たのは2016年。
青森県津軽半島と(左)、滋賀県伊吹山(右)です。もはや高山植物ですね。
続いて、今の時期に水辺に群生が見られるオランダガラシ(アブラナ科オランダガラシ属)
オランダガラシというより、クレソンといったほうが通りがいいかもしれません。
若葉は肉料理の付け合わせに使われますね。
このクレソン、汚れた水でも平気で育ち大きな株を作ります。
水路をふさいだり、在来種を駆逐したり、かなりの問題児で、生態系被害防止外来種に指定されています。
クレソンは結構好きですが、ここまで大きくなると、同じ植物とは思えませんね・・・
ちょっと心配・・・の群生を取り上げてきましたが、最後は特に悪さをしないひょうきんな植物で・・・
コバンソウ(イネ科コバンソウ属)です。
ヨーロッパ原産で、明治時代に観賞用に輸入されました。
名前は、小穂が小判に似ていることから名付けられたそうです。
ちょっとモビールみたいな姿が可愛いですが、ちょっと虫っぽくて嫌いな人もいそう。
年々増えている感じですが、アレルギーの原因になっているわけでもなく、特段問題ないようです。
ドライフラワーにしてアレンジしても良さそうですね。
いかがでしたか?
この記事を書いているときに色々ネットで調べていると、H27年に「要注意外来生物」という分類は廃止され、今は「生態系被害防止外来種」ということを知りました。
さらに調べてみると、その中には特定外来種も含まれ、その他種々の分類がされているようです。
全190種類の中には、コマツヨイグサやトウネズミモチ、ツルニチニチソウなどおなじみの名前が目白押しです。
うわ~、こうなったら一概に駆除も難しいので、適度な距離で共存するしかないのかもしれませんね。
・・・コロナか!
【撮影:2020年4月29日 宇治市】