わち山野草の森、最終回は天蓋山に登ってみることにしました。
なんと自然の地形を生かしたわち山野草の森には、園内に山もあるのです。
出発地点は、稲荷池前、赤い鳥居のある「稲荷神社」から。
ななんと、園内には山だけではなく、神社もあるのでした。
神様に手を合わせたあと、左手の山道を天蓋山に向かいます。
途中みかけたクチベニタケ。夏から秋にでるキノコなので、少し早いでしょうか。
あっという間に山頂です。標高173m。山頂にある石碑は戦没者を慰霊する忠魂碑でした。
この周りに生えていた木、蕾が付いていますが何の木かお分かりでしょうか。
では横にあったこの木は?
答えは・・どちらもソヨゴ(モチノキ科モチノキ属)でした~
ソヨゴは雌雄異株で、上の写真は雌株、下の写真が雄株です。
残念ながら花はまだ咲いていませんでしたが、咲くとモチノキ科特有の花がみられます。
赤い実はよく見かけますが、雌株の花が実になったことが分かる、ぶらぶらぶら下がる姿です。
以下、左が雌花、右が実の参考写真です。
(花は6月、実は11月、いずれも京都府立植物園で撮影)
アカマツ林の小径を通っていきます。
林床にはツルアリドオシの花が咲き始めていました。
なんと、宇治川沿いの林床より早かったです。
目を上げると「珍しいツクバネの花」の樹名板が。
確かに、羽根つきの羽根に似た実は有名かもしれませんが、花は初見でした。
さてさて、緑一色の中のどこに花が咲いているかお分かりでしょうか。
はい、そうですね。中ほどの4枚のプロペラ状の羽(苞です)が特徴。
こんな風に枝先に花を付けるのは雌株です。
もうちょっとアップで・・・
実が熟すころ、苞が反り返って本当に羽根つきのようになるみたいです。
また見に行かなくては・・・
さて、最後にクイズをどうぞ。
天蓋山をでてしばらく行った場所でみたもの。これは何でしょうか?
まるで火薬部分の多いマッチ棒のようですね。
よくみると、あっちにも、こっちにも・・・
どこから落ちたのかと思ってキョロキョロすると、ひょっとしてこれ?
ヒント1です。
え~これだけじゃ分かりませんか?
葉はこんな感じ。もうこれでほとんどの方がわかったでしょうね~
あ、まだ花が残っています。これをみたらさらに分かります。
・・・ところが枝が邪魔でよく見えません!
それにもう枯れかけている・・・雌蕊はもう受粉を完了し、雄蕊もバラバラと周りに散らばっています。
答えは・・・ホオノキの雄蕊でした.
開きかけもとても美しいです。
これからも色々咲きそうなので、また行ってきてご紹介しますね~
【撮影:2021/5 わち山野草の森】