サグラダファミリア内部、俺には、森というよりも、モンスタークジラの肋骨の内部の巨大空間のように見えました。
そして、白い天井はその胸骨にみえたんです。
つい先日、バルセロナのメインストリートとして知られるランブラス通りで起きた乗用車による無差別テロは、前回アップした「バルセロナその4」で書いたサン・ジュセップ市場前の通りでした。
TVの画像を見ながら「あの通りだ!」とわかりました。
そして、そのテロリストは多くの買い物客で賑わい、俺がバルで食事をし、シェリーを痛飲した、あの市場の中を通り抜けて逃走したようですね。
あの通りは真ん中が幅広い大きな歩道で、その両脇に車道があるという観光客のためにあるような通りです。
ですから、あの歩道に車が乱入し、ストリートを歩いていた観光客らを次々となぎ倒しながら500mを暴走したというのですから、大変な大惨事になるのは痛々しくも容易に想像できてしまいました。
夕方のランブラス通り(歩道には出店が並ぶ)
この惨事が半年前で会ったら、自分も犠牲者であったかもしれませんね。
そう思うと、今回の惨事は他人ごとではありませんでした。
ここに、犠牲になられた方々に謹んで哀悼の意を表し、黙祷を捧げたいと思います。
この日は、薄暗い朝のうちから早く起きてサグラダファミリアへ向かいました。
こんなに朝が早いのは、サグラダファミリアに入場するにあたり、前もってネット予約し、できるだけ空いている朝一番の入場時間を選んで購入しておいたからです。
なお、前日、シェリー飲みすぎの感があり、朝食は抜くことにしました。
そんな時は、何も食べずに胃腸を休ませるのが一番いいですもんね。
まずは、地下鉄ジャウマ・プリメ駅へ歩いて向かいました。
(まだ、朝早いので広場も閑散としているサン・ジャウマ広場)
横並びの席の地下鉄でした。
スペインで初めてみましたね。
朝帰りの客ばかりで皆さんお疲れの様でしたよ。
(地下鉄サグラダファミリア駅で降りて、出たところの大聖堂)
いきなり、空高く覆いかぶさるような衝撃的なスケールの大きさに圧倒されました。
生誕のファサード(建物の正面)
サグラダファミリア聖堂(聖家族贖罪教会)
建築家アントニ・ガウディの未完作品ですね。
なんといったらいいのやら、簡単には言い表せられない衝撃的感動でした。
ただハッキリ言えるのは、「スペインに来て良かった!」と思ったことです。
鍾乳洞に絡みつく動植物の巨大な塊のようで、アール・ヌーヴォーの極致だと思いました。
鍾乳石のような塔ひとつひとつはの形状は吊り橋に多く見られる懸垂曲線(フニクラ)です。
内部の柱にもその曲線が利用されていて、垂直な柱ではないようです。
その曲線とは、ロープや電線などの両端を持ってダラーンと垂らしたときにできる曲線のことで、一見、放物線に似てはいるが、微妙に違うものなんです。
垂れ下がった垂水の底をXY座標の原点にすれば、y = coshx - 1です。(coshはハイパボリックコサイン)
数学が好きだった自分にとっては、岩波新書の遠山啓先生の「数学入門」に出てきて、高校生の夏休みに読んだ記憶があります。
理科系大学出身者なら一度は勉強した力学的曲線です。
それを逆さにした曲線を用いているわけですね。
荷重の方向は上下逆さまであっても、垂直方向の荷重に変わりはないわけですから、自然で丈夫な構造形態であって、全ての塔の部材に圧縮力がかかることになり、力学的に強固で安定するんです。
だから、鉄骨なんか使用していない「石という前近代的な素材」であっても内部に柱の少ない広い空間を作ることができるんです。
そして、なんと、
ガウディは仔細な設計図を残しておらず、大型模型や、紐と錘を用いた実験道具を使って、構造を検討したとされる
ようです。…ウィキペディア「サグラダ・ファミリア」より抜粋
その模型が地下の博物館に置いてありました。
「美しい形は構造的に安定している。
構造は自然から学ばなければならない」
といい、ガウディは自然の中に最高の形があると信じていたらしいですね。
なんという、天才!そして、達観者かな!
そして、ガウディ没後100年にサグラダファミリアは完成することになっているようです。
完成予想動画
これを見ると、本当に間に合うのかなという疑問が生じますね。
自分には、まだまだ、できてないように思えるのです。
内部は、想像以上に広かったです。
アレコレと語るより、写真を一挙掲載します。
生誕のファサードの裏
空中に浮かぶイエスキリストの像
このような両膝を曲げ、上空の何かを見つめているようなイエスは見たことがないです。
大抵は下を向いたものが多くて、もっと悲愴な感じが多いですが、この像は妙に明るくて、希望のようなものを感じます。
縦方向の巨大な空間、森の巨木のような柱
「風の谷のナウシカ」の腐海の下層部のようです。
エレベータの周りを囲む螺旋階段
美しいです。
次の動画は誰かがドローンを使って聖堂内を撮影したものです。
(つづく)
当ブログは若者の自立を支援する団体、NPO法人ネイチャーズを応援しています。
NPO法人ネイチャーズは、走Run会名誉会長、ウィンドサーフィンの師匠の山下光哉さんが運営する若者のためのNPO。
悩める若者や親御さん、是非お御問合せください。丁寧に対応してくれると思いますよ。
人気ブログランキングへ
ブログランキングに参加してます。宜しかったらポチっとクリック願います!
そして、白い天井はその胸骨にみえたんです。
つい先日、バルセロナのメインストリートとして知られるランブラス通りで起きた乗用車による無差別テロは、前回アップした「バルセロナその4」で書いたサン・ジュセップ市場前の通りでした。
TVの画像を見ながら「あの通りだ!」とわかりました。
そして、そのテロリストは多くの買い物客で賑わい、俺がバルで食事をし、シェリーを痛飲した、あの市場の中を通り抜けて逃走したようですね。
あの通りは真ん中が幅広い大きな歩道で、その両脇に車道があるという観光客のためにあるような通りです。
ですから、あの歩道に車が乱入し、ストリートを歩いていた観光客らを次々となぎ倒しながら500mを暴走したというのですから、大変な大惨事になるのは痛々しくも容易に想像できてしまいました。
夕方のランブラス通り(歩道には出店が並ぶ)
この惨事が半年前で会ったら、自分も犠牲者であったかもしれませんね。
そう思うと、今回の惨事は他人ごとではありませんでした。
ここに、犠牲になられた方々に謹んで哀悼の意を表し、黙祷を捧げたいと思います。
この日は、薄暗い朝のうちから早く起きてサグラダファミリアへ向かいました。
こんなに朝が早いのは、サグラダファミリアに入場するにあたり、前もってネット予約し、できるだけ空いている朝一番の入場時間を選んで購入しておいたからです。
なお、前日、シェリー飲みすぎの感があり、朝食は抜くことにしました。
そんな時は、何も食べずに胃腸を休ませるのが一番いいですもんね。
まずは、地下鉄ジャウマ・プリメ駅へ歩いて向かいました。
(まだ、朝早いので広場も閑散としているサン・ジャウマ広場)
横並びの席の地下鉄でした。
スペインで初めてみましたね。
朝帰りの客ばかりで皆さんお疲れの様でしたよ。
(地下鉄サグラダファミリア駅で降りて、出たところの大聖堂)
いきなり、空高く覆いかぶさるような衝撃的なスケールの大きさに圧倒されました。
生誕のファサード(建物の正面)
サグラダファミリア聖堂(聖家族贖罪教会)
建築家アントニ・ガウディの未完作品ですね。
なんといったらいいのやら、簡単には言い表せられない衝撃的感動でした。
ただハッキリ言えるのは、「スペインに来て良かった!」と思ったことです。
鍾乳洞に絡みつく動植物の巨大な塊のようで、アール・ヌーヴォーの極致だと思いました。
鍾乳石のような塔ひとつひとつはの形状は吊り橋に多く見られる懸垂曲線(フニクラ)です。
内部の柱にもその曲線が利用されていて、垂直な柱ではないようです。
その曲線とは、ロープや電線などの両端を持ってダラーンと垂らしたときにできる曲線のことで、一見、放物線に似てはいるが、微妙に違うものなんです。
垂れ下がった垂水の底をXY座標の原点にすれば、y = coshx - 1です。(coshはハイパボリックコサイン)
数学が好きだった自分にとっては、岩波新書の遠山啓先生の「数学入門」に出てきて、高校生の夏休みに読んだ記憶があります。
理科系大学出身者なら一度は勉強した力学的曲線です。
それを逆さにした曲線を用いているわけですね。
荷重の方向は上下逆さまであっても、垂直方向の荷重に変わりはないわけですから、自然で丈夫な構造形態であって、全ての塔の部材に圧縮力がかかることになり、力学的に強固で安定するんです。
だから、鉄骨なんか使用していない「石という前近代的な素材」であっても内部に柱の少ない広い空間を作ることができるんです。
そして、なんと、
ガウディは仔細な設計図を残しておらず、大型模型や、紐と錘を用いた実験道具を使って、構造を検討したとされる
ようです。…ウィキペディア「サグラダ・ファミリア」より抜粋
その模型が地下の博物館に置いてありました。
「美しい形は構造的に安定している。
構造は自然から学ばなければならない」
といい、ガウディは自然の中に最高の形があると信じていたらしいですね。
なんという、天才!そして、達観者かな!
そして、ガウディ没後100年にサグラダファミリアは完成することになっているようです。
完成予想動画
これを見ると、本当に間に合うのかなという疑問が生じますね。
自分には、まだまだ、できてないように思えるのです。
内部は、想像以上に広かったです。
アレコレと語るより、写真を一挙掲載します。
生誕のファサードの裏
空中に浮かぶイエスキリストの像
このような両膝を曲げ、上空の何かを見つめているようなイエスは見たことがないです。
大抵は下を向いたものが多くて、もっと悲愴な感じが多いですが、この像は妙に明るくて、希望のようなものを感じます。
縦方向の巨大な空間、森の巨木のような柱
「風の谷のナウシカ」の腐海の下層部のようです。
エレベータの周りを囲む螺旋階段
美しいです。
次の動画は誰かがドローンを使って聖堂内を撮影したものです。
(つづく)
当ブログは若者の自立を支援する団体、NPO法人ネイチャーズを応援しています。
NPO法人ネイチャーズは、走Run会名誉会長、ウィンドサーフィンの師匠の山下光哉さんが運営する若者のためのNPO。
悩める若者や親御さん、是非お御問合せください。丁寧に対応してくれると思いますよ。
人気ブログランキングへ
ブログランキングに参加してます。宜しかったらポチっとクリック願います!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます