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旧東海道ランニング「東海道走膝痛シ」・・・関宿~草津宿、その2(少年猿飛佐助)

2016年07月31日 | 東海道走膝痛シ(旧東海道ランニング)
写真は鈴鹿峠にたつ巨大な万人講大石灯籠(重さ38t、高さ5.5m)である。
江戸時代中期に鈴鹿峠に建てられた常夜燈、金毘羅大權現と彫られていた。
山中村高幡山天ヶ谷より運び出され、地元山中村をはじめ坂下宿・甲賀谷の人達3000人の奉仕によって組み上がったと言われる。
だが、いったいどうやって運んだんだろうか?



国道1号線に合流する手前に「大道場 岩屋十一面観世音菩薩」と刻まれた石碑があった。
その脇には家庭の裏木戸にありそうな軽金属製の門がある。

門はシッカリと閉まっているが南京錠などのカギはかかっていないようだ。
なんだか、中は涼しそうである。
ちょっと、日陰で休みたかった。

そこで扉を開けて、ソッと中へ入ってみた。

門の辺りは木々が鬱蒼としていているが、その奥に小さなお堂があった。
人は誰もいない。



その脇には小さな滝が流れていて、滝の中ほどに竹の樋(とい)がかけられている。
そして、その樋の先から流れる水が滝行をおこなうのにちょうどよい高さになっていた。



大道場の意味が理解できた。

その樋から落ちる冷たい水を、頭だけでも浴びたい。
さぞかし気持ちいいだろうと思う。
だが、たとえ人がいなくても、神聖なる修行の場を穢すような行為になるからできなかった。


なお、このブログを書いていて分かったことなのだが、この小さな滝をなんと葛飾北斎が描いていたのだった。
「諸国滝廻り」のシリーズの一図で「東海道坂ノ下清滝くわんおん」というのがあって、それがこれである。



この小さな滝をデフォルメして、魅力的な画面を創り出す北斎の能力は素晴らしい。
図から逆にお堂の中の様子が想像できた。
こんな感じの岩屋に観音像が納められているんだとわかる。

偶然とはいえ、ちょっと寄り道して良かったと思った。




山奥にあった立て看板
どこに、そんな店があるんだい?
キツネやタヌキに化かされるかも。


ここから、八丁二七曲がりと言われる鈴鹿峠の本番である。


古代から信仰を集めた片山神社である。
この鳥居の前が旧道であり、奥へと進んでいく。


道は石畳なのだが、コンクリートなどが被されていて、歩きやすくなっている箇所もある。
道は国道1号線の高架橋の下をくぐる。




芭蕉句碑である。

ほっしんの初めに越ゆる鈴鹿山


ここが、峠だ。
近くには坂上田村麻呂の鬼退治伝説で有名な鏡岩があるが、岩には興味がないのでパス。


滋賀県の甲賀に向かって下り始めた。
甲賀流忍者の故郷だ。

どうしても、この地が舞台になったマンガを思い出してしまう。

東映映画の「少年猿飛佐助」


この映画は何度もみたっけ。
学校の外だったか、野外映画大会でも見た気がする。

この歌も友達と外で大きな声で歌って歩いた。
自分が猿飛佐助になった気がして、歌えば歌うほど勇気が出る気がした。

甲賀流の少年忍者「サスケ」


人生はそんなに甘いもんじゃない、ということを考えさせられた漫画
サスケの声は、雷門助六の弟子で、子供落語家の雷門ケン坊で俺と同じ小学校の一つ下の学年であった。
落語は「寿限無」をよくやっていたと思う。



御茶畑にでた。

ここで、草原に座って休憩。
かなり汗をかいていたので梅干しが上手く感じた。
オニギリも旨い。
ウルトラマラソンや旅ランでは、オニギリが一番、力が出る気がする。



そして、表題写真の万人講大石灯籠についたのだった。

(つづく)


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