のびたとブレイク

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しゃぼんだま 童謡に秘めた哀しさ

2013年05月05日 11時27分08秒 | ボランティア

しゃぼんだま とんだ 屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで こわれて消えた

 

うたごえの中でも童謡唱歌は 郷愁の愛唱歌であり 中高年でも愛される
一般的には 唱歌は学校で教えられたもの 童謡は家庭で歌われるものと言う
一時 唱歌 校門を出ず と言うことも聴いたが 唱歌は今でも懐かしく歌われる

添乗員時代 いつもハーモニカ持参でツアーに出かけた
旅の途中で タイミングを計り演奏したが 皆さん感動で聴いてくれたものである
曲は あかとんぼ 埴生の宿 ふるさと 雨降りお月さん 花かげなど多様だった

童謡も可愛い歌が多いが 中には哀しさを秘めたものも多い
赤い靴 浜千鳥などは 別れた子どもへ 亡くなった子どもへ寄せる悲痛な想いだ
いつの時代でも 親が子どもへ寄せる愛情と 逆回向の哀しみは消えない

 

常磐道の茨城と福島の県境あたりに中郷SAがある
野口雨情さんの出身地に因んでのものであるが 童謡の歌碑も公園にある
海岸に出ると 野口雨情の生家と記念館があり うたごえツアーでも2度ほど訪ねた



生家では 姪の野口不二子さんが 学芸員として解説してくれる
海のそばであり あの東日本大震災では 津波の被害を受けたと聴く
その後 訪れていないので 現在はどうなっているのだろう

 

雨情さんは この地で結婚して長女をもうけるが 僅か7日間にして亡くなった
次に出来た次女も2歳で亡くなった
当時は 乳幼児の3割はなくなる時代である

あるひ 村でしゃぼん玉遊びをする女の子たちを見た
自分の娘が生きていたら こんなになっているかなと 想いを重ねただろう
一説では親類の女の子が亡くなった説もあるが 哀しい鎮魂歌であるは変わらない



私には顔を見たことが無い姉が居る
私の生まれる はるか前 3歳で亡くなったと 大人になってから聴いた
そのため悲しさは無いが 悲しい心が生まれない哀しさがある

8人も兄弟が居て 4人は既に黄泉の国へ 私を含め4人がこの世にある
幾ら人数が多くても母の哀しさは 多分 死ぬまで心に刻まれていただろう
3人もの姉弟が 逆回向となったのだから 心の十字架に祈っていたと想う



私は介護施設に足繁く通うようになって 数年経つ
介護認定を受けている方だから リハビリをする方 元気な方も居る
一方では 認知症になって 歌も言葉も記憶を失っている方も目立つ

こうした方たちに歌の力を借りて 音霊を信じて 元気と笑顔を送る
高齢の方が多いのは勿論であるが どこかで父母の姿を重ねているかもしれない
どうか歌で笑顔を浮かべて欲しい 記憶を呼び戻して欲しいと願いを込める



ある施設では 数年 歌も歌わないし 挨拶の言葉も出ない方が数人居る
一人だけ 一度ではあるが 終わって握手したら 微かに有難うと聴こえた
それ一回だけである 私の顔をじっと見ていた方 最近 見かけなくなった

多くの方を見渡しながら 細かに観察しながら進行する
眼と眼で会うと 嬉しそうな顔をする方もいる
子どものように それだけで 嬉しいのだ

眼は大きな力を持っていると想う
言葉に代わる力がある
そして 願いや気力の 気 これも大切な要素である

今日も童謡が聴こえてくるが 私は 先月行ったある女性のことが気になっている
この方は当初は多少の認知症があるが 少なくも挨拶くらいは通じていた
だが ここ2.3年は急速に症状が進行して 会話も歌も全て消えて行った

ただ ひたすらうめくような声を発するだけである
それでも歌の時間は 必ずスタッフが参加させて みんなと離れて遠くに座る
私から一番離れてるが いつも下ばかり向いてうめく

歌える方も居るから 歌をいろいろと進行させている
その方には 優しくスタッフが付き添って居る
そのとき 一瞬だが 私は歌を聴いた

違う歌を進行しているときに 確かに声を聴いたのである
しゃぼんだま飛んだ~ たったこれだけ 僅か一節である
何故私が聴こえたのか 不思議でならない

この歌は ここでは扱わない
違う歌を歌っているときである
時間にして4.5秒 何故か ずっと私の心に響いている

急に記憶の糸が飛んできたのか 何かとつながっているのか
どんな想い出と重なっているのか 郷愁の歌だったのか
たった一瞬 私には貴重な一瞬だった

いつか顔を上げて聴いて欲しい
笑顔を見せて欲しい
一緒に歌おう・・ねっ・・

しゃぼんだま とんだ 屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで こわれて消えた


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