知人(女性)に久しぶりにあった。かつては一緒に仕事をしていた仲間である。その彼女から聞いた話。
僕と仕事をした後、彼女は「CM制作会社」に誘われ、仕事をしていたという。本当は「映画の仕事」をしたかったのだが、「映画の仕事も今、やろうと思っている」という、誘ってくれた人の言葉を信じ、その会社に転職。しかし、映画の話は頓挫し、でも彼女は我慢して働いていた。ある時、そこの会社の社長と大喧嘩。
「辞める!!!」
と言ったが、その後、社長は必死で彼女を引き止めた。
そして、数週間が経ち、夜の11時に「××まで来てくれ」と社長から彼女は呼び出しを受けた。こんな夜中にと、思いながら、待ち合わせの場所に11時に行くが社長は現れない。彼女が社長の携帯に電話すると、もうすぐ行くから」と言って、結局現われたのは、午前1時。
そして、「おまえ、明日から会社、来なくていいから」の一言。大喧嘩してから、数週間の間に社長の中で「怒りが徐々に膨らんできていた」のだろう。50歳になるかならないかの男がする事ではない。
もちろん、彼女はその会社を辞めたのだが、社長から彼女の携帯に電話がかかってくる。ついに「着信拒否」にし、「着信履歴」だけを残す様にしたら、一晩で20回も電話がかかってきた夜もあったという。
あまり、電話がかかってくるので、勤めていた会社の誰かが「病気になったのではないか?」と彼女も不安になり、一回、社長の電話に出たのだそうだ。
「おまえ、今、彼氏いるのか?俺と一緒に旅行に行かないか?いい事があるから」と社長。彼女もここで「怒っても仕方が無い」と諦め、淡々と話し、電話を切ったという。
その社長は、あの「ホリエモン」と一緒の「六本木ヒルズ」の同じビルに住んでいる。
「セクハラおやじ」もいいところだ。「ストーカー」でもある。社長のCM制作会社はとても儲かっている。こんな人間もいるんだなぁ~と、ビックリしてしまった。
その後、彼女は「派遣社員」として、大手銀行の「什器(例えば、窓口でお釣りを載せる皿とかキャッシュカードとか伝票とか請求書とか)」調達の仕事をしたそうだ。
「什器」ごとに見積もりを取り、安いところに頼んだりする仕事を昼間電話でする。
日本全国の支店で毎日の様に「什器」を使う。その何百種類に及ぶ「什器」の残量を夜見て、次の日、それを「補填」していく作業をやる。その繰り返し。物凄く忙しかったそうだ。
そして、今、彼女は「旅行関係の仕事」をしている。ほんと、久しぶりに会ったのだが、いつも「明るい笑顔で、僕にエネルギーを与えてくれる元気な人」なので、嬉しかった。彼女が機関銃の様に話すと、「どんなに悲惨な話」でも、素直に聞けてしまい、頷いている自分がいる・・・何故?やっぱり彼女のキャラクターかぁ。