つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

3大メガバンクグループの中間期利益・・・

2006-11-10 | Weblog
 バブル崩壊の後、不良債権を抱えた3大メガバンクグループを倒産させてはならじと、税金投入で支えた結果、これらの2006年9月中間期連結決算は、最終利益の合計が1兆円規模と高水準になる見通しだとか。前年同期の合計1兆4425億円には届かないものの、想定していなかった貸倒引当金の戻り益が発生し、利益を押し上げたといわれている。貸倒引当金戻り益とは、銀行は貸出先の企業が破綻した場合、返還されないこともあるため、貸付額の一定の割合で引き当てる。これが貸倒引当金で、融資先企業の健全度に応じて決まる。破綻寸前の会社には多額の引き当てが必要だが、この会社の経営が持ち直せば、積んでいた引当金の大部分が不要になり、戻ってくる。これらが貸倒引当金戻り益となるのである。
 そして、3大メガバンクグループの通期利益は最終的には2兆5000億円になるとも言われているが、その利益は過去の損失と相殺され、法人税は免除となるそうである。公的資金投入とゼロ金利政策、おまけに貸倒引当金戻り益で莫大な利益を生みながら、法人税免除、そして一般預金者には何の還元もされないとは…。僅かの金利引上げだけで満足しろというのか、せめて土・日のカード利用の手数料ぐらいはサービスしろって!
 メガバンクでは、1億円以下の預金者は客ではないといわれるそうだが、今あるのはゼロ金利に甘んじてきた一般預金者のおかげであることを忘れてもらっては困る。地方銀行とて同じだ
 
 話は変るが、政府は2007年度の税制改正で「減価償却制度」を見直して企業向け減税を実施する方針を固めたそうだ。現在は初年度だけで5000億円規模を想定、経済成長を重視する安倍政権として、企業減税を先行させる姿勢を示したという。
 減価償却は機械装置や建物の価値が年々目減りする分を経費として損金算入できる制度で、企業にとっては減価償却費が増えれば課税所得が減り、減税効果がある。現在は、減価償却の限度を95%までと定めているが、政府は100%までの組み入れを認める方針で、新たに認められる5%分は、5~7年程度で償却させる方向で検討している。
 また、2008年度以降は、法人実効税率の引き下げなど、さらに大型の企業減税が検討されているというが、一方で、個人所得に対しては、定率減税の全廃など小泉政権下の2002~2006年度の税制改正で3.9兆円の大増税になっている。来夏の参院選後は消費税増税も検討される見通しで、企業減税の財源が個人への増税で賄われているとも…。
 現況はいざなぎ景気を超える好景気といわれており、国の税収は3兆円を超え、法人税が大幅な増だという。しかし、底辺を支えている零細企業や個人商店などでは景気回復で潤っている様子は少しも見えない。今回の見直しも、結局は設備投資の大きい企業が恩恵を受けるだけで、庶民には定額減税全廃、公的年金控除廃止、社会保険料引上げなど、ダブルどころかトリプルパンチのカウントダウン寸前。国民の生活が潤い、消費が拡大してこそ経済成長が見込めるのではないだろうか。減税をやるなら少しは一般国民向けに考えてもらいたいものだ。
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2 コメント

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Unknown (うらら)
2006-11-10 10:38:38
いつも犠牲になるのは、一般庶民
国やメガバンクはなにも怖い物はないのです
全て弱い庶民が尻拭いしてくれますから
特に財布の中にごっそり手を入れ込まれて有無を言わせず持っていかれる中間層以上のサラリーマン達です
我家のように、子供一人の場合などは殆どナンの控除もなくもって行かれましたわ、(これも世のため人の為と気を落ち着かせていました
「たいがい税金取られたネー」
取られたという感覚で、払ったという感覚では有りません
・・・の夫婦の会話です
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うらら様 (オールドレディー)
2006-11-10 13:02:46
 購読紙の記事にあったのですが、生活保護でも70歳以上の受給者の特別加算とやらが8000円くらい減額になるそうで、益々生活がしにくくなっているそうです。
 なんでもかんでも控除廃止、減額、引上げとは、死ねといわれてるのと同じですね。
 それに比べたら人様のお世話にならずに生活できることに感謝しなくてはネ。
 そして、代わりに大いに怒ってやるわ
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