つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

年金問題は国税で処理すべきでない?・・・

2007-07-19 | 怒っています
 17日、全国の社会保険事務所と年金相談センターで、「年金記録確認地方第三者委員会」への審査申立て受付が開始され、初日は382件あったという。
 私も昭和38年から2年間空白があるのだが、すでに会社は倒産しており、昔のこととで社名の漢字も定かでない。当時は50人くらいの従業員もいたし、社名の漢字の読み間違いで記録されているかもしれないと一縷の望みをかけて、1週間ほど前に社保事務所へ行ってみた。
 相当の混雑振りを予想して行ったのだが、何の事はない。日本人の悪い癖で、何か問題が発覚すると一度にわあーと押し寄せるが、すぐに冷めてしまうようだ。おかげで2人待っただけですぐに順番がきた。昭和38年頃といえば、まだ社会保障制度も充実しておらず、制度に加入しない事業所もかなりあったようで、結果は同じであった。だが、誠に丁寧に応対していただき、おまけに帰りがけには「有難うございました」とまで言われた。何のこっちゃ  

 先日、岡山市の医師で、山陽新聞の朝夕刊にコラムを執筆している赤枝郁郎氏の『当世さじかげん』「年金課題1」“国税で処理すべきでない”というコラムを読んだ。
 『―前略―。定年後、老後の生活を保障する年金制度は最初、働く職場、特に大企業や組織の中で発生した。それに並んで中小企業を総括する政府管掌の厚生年金が設けられた。これらはいずれも各人の掛け金と事業所の負担、それにいささかの公金助成によって積立方式で運用する仕組みである。財政が豊かなころは、眼前に巨大な運用金が積み立てられると、良い事は良い事だとばかり、至れる尽くせりの設備投資をして、これを運用と心得ていた。そう甘くはない。しかも当事者には自己責任は生じない。かくして赤字のピンチになる。
 さらに厚生年金加入に該当しない国民のために、市町村を単位とする国民年金が定められた。かくして国民皆年金となる。これとても加入者の掛け金と、許される範囲の公金助成による運用である。社会福祉の風潮の高まりと、如何なる状態の人の加入も認めねばならぬ国民年金の財政は必然、逼迫してくる。
 これらを監督するのが社会保険庁である。しかしこの機関は大体、天下り庁であるから、このピンチを改革する意欲を欠く。業を煮やした総理は民間有能人を起用した。その改革の一弾は掛金収納率の低下を向上することであった。この指令に従い地方庁は台帳を見直し、徴収不能と思われる者を台帳から本人の了解なく整理し、これをもって徴収率の向上策とした。これが先般、大きな問題となった。―中略―。
 Aさんは長年、国民年金に加入、掛け金を払っていた。零細企業に就職した。当然厚生年金加入に切り替わり、厚生年金証書を交付された。やがて次の会社に移った時、またその会社が厚生年金証書をくれた。その会社はやがて閉鎖になった。その時点において当然国保移行の手続きをするべきであったが、うっかり忘れていた。しばらくたった時、気付き、国保窓口に出向いた。すると、もはや復活の期間が過ぎているので、どうにもならぬといわれた。以後、現在も無年金ですと言う。
 しかし、これも可笑しい。国民皆年金と国で定めておきながら、年金への加入を拒否している。しかも、うっかり忘れていた期間に一度の注意も督促の通知もなかった。被保険者を減らす方針であったとすら思える。
 さらにAさんは言う。もし、今度の問題が国費消費税等によってカバーされるとするならば、その相当分だけは無年金者の私にも支給してくれるか、目下老人介護保険料を全額徴収されているが、その分だけ差っぴいてもらいたいものだと言う。ボクは一理あると思う。ともあれ今度の不祥事は各組織において処理すべきもので一般国税等で処理すべきものではない。以下の主張来週』というものである。
 
 そういわれてみれば、1年、いや何ヶ月かの資格取得期間の不足で無年金者になった例はたくさんあると聞く。こういう復活できない無年金者たちにしてみれば、税金を使って処理されるのは不公平だと思うのには一理ある。5年間の期限が廃止され、遡って支給されるならば、当然のことながら無年金者たちにも復活の機会を与えるべきであると思うのだが…。次週のコラムが待たれる。
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4 コメント

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難しい問題です ()
2007-07-19 13:47:31
 ここまで無茶苦茶になった年金の対策は非常に難しいでしょう。無年金者にも復活の機会を考えねばならないでしょうが、今後の問題としては特別会計から切り離して、掛け金は税金同様に歳入に上げ、年金支払い額は、支出として会計検査院の目の届く制度にせねば駄目だと思います。
 ともかく、特別会計は目が届かぬので、同じような無駄使いが起こるでしょう。
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Unknown (オールドレディー)
2007-07-19 17:51:23
★亮さま
 社保庁が解体されても、今までと同じで単なる看板の付け替えに過ぎないといわれています。
 今安倍内閣のやってることは、とにかく参院選のためにだけのパフォーマンスにしか見えません。
 さりとて、民主党をはじめとする野党も、いまひとつ頼りない。一体どこに入れたらいいのか、未だに迷っています。
 
 
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年金はねずみ講か (ヒキノ)
2007-07-20 10:05:00
ねずみ講で集めた金をバブルで浮かれた実業界のように馬鹿なハコモノなどを作って挙句は二束三文で叩き売ってます。公債などの堅実なものに使っておけば傷は少なかったのです。それでも次から次へと税金で補填することを考えています。無能な経営者より始末が悪いのです。
それにしても年金を納めてないのもだいぶいます。そういう奴を知ってます。いい加減な人生を送ってるのです。
肝心なときに手続きのできない人もいます。今日のことを明日にする性格の人です。
しっかりした人は確認を怠っていません。
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Unknown (オールドレディー)
2007-07-20 12:47:40
 自業自得と言うには気の毒な人もいますが、自分のことはきちんと自分で守るしかありませんね。
 それにしても今度の参院選の一番の争点である年金問題、きっちりかたがつくのでしょうかね。
 テレビでも公約を声高に言っていますが、選挙が終わればどうなるか、あまり信用できませんね。
 
 
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