最近はマスコミも取り上げる開業医の低所得化。
大々的に取り上げられるので、歯科界は未来が暗い、と思われて大学も募集定員が埋まらない、と嘆いています。
しかし、現在真っ最中がそうだからと言って、これから入学する学生さんたちの未来が暗いのか?と言うと、私は意外にそうでもないだろう、と考えています。
それは、彼らが卒業して歯科医に成り、1人前の実力を身に付ける40~50代の働き盛りの時には、必ず歯科医が脚光を浴びれるだろうと予測するからです。
つまり今から20~30年後、私が70以上になり80を向かえ、もう流石に一線では働けないだろう、と言う頃になると歯科業界はかなり明るいだろうと思えるからなのです。
何故か?
今歯科業界はこぞって歯科医になる数を減らそうとしています。
今は開業医が増え過ぎて、大変だと大騒ぎしていますが、それも今だけでこれだけ歯科医になる数を絞れば、自動的に歯科業界全体が高齢化します。
高齢化すれば、当然そこまでバリバリやれる訳ではありません。
しかも、今歯科大学卒業生は半分が女性で、バリバリの働くタイプは多数派ではなく、ご主人が歯科医だったりして、独立して開業目指す率は男性よりも少ないことが予測され、開業するスピードと廃業するスピードの逆転現象が近い将来起きる筈です。
となると、働き盛りの時に、開業歯科医院はかなり減少するだろう、と予測されるのです。
業界全体での若い世代の減少が今起きていて、その影響は20年以上経って出て来ると予測されます。
そんな中、実態の歯科業界を見ると、勉強を熱心にしている者から言わせていただければ、凄くワクワクする未来、凄い未来がやって来る、インプラントだけではなく再生治療、咀嚼、咬合の全身への及ぼす効果、免疫力、抵抗力を高め、人生を長く豊かに過ごせる縁の下の力持ち、としての歯科の重要性が確実に実現するであろうと見えて来るからです。
私なんて、今歯学部に入る若い人が羨ましい。
入学するのも易しいし、学費も安くなっているし、教えられる中身は充実している。
私の時なんて、インプラントもなけりゃ、歯周補綴もなし、再生療法なんて噂話程度、学生時代にこんな時代が来るなんて、全く予想できなかったんですから。
確かに私達の世代は、今出て来たインプラント、再生治療等々の創生期に立会い、熱い時期を真っ最中で過ごして来て、それはそれはエキサイティングで、素晴らしい人生でしたが、これからの方がもっともっとチャンとデータが積み重なって、凄い展開が来るであろう、と思われて口惜しいんです。
後20歳若かったら、と思わずにいられません。
我々とかの熱かった世代が先進的な治療を切り開き、どうすれば良いのか、成功と失敗のルール作りが明白になり、そこからの方向性、発展性が凄く望まれる時代が来るのがハッキリしているからです。
凄い時代が必ず来ます。
でも、その時に私なんてロートルになり始めて、体力的にバリバリはまず無理、なんです。
勿論、出来る限りバリバリで行きますし、我が道即時荷重、低侵襲MI外科は始まったばかりですが、その道を切り開いた後の素晴らしい水平線は、必ず次を担う若い世代のものになるでしょう。
でも、流石に80歳のお爺ちゃんDRにわざわざインプラントしてくれ、何て言う働き世代はそうそういるとは思いません。
それにその頃には、私も恩師に託された道、総義歯伝道がありますから、そちらに行っているでしょう。
私は良いんです。
幾つになっても現役でいられる道を持っているから。
有名な河原先生が実践されていますが、まさにあれと同じようなことを私もしようと考えています。
2030~40年代、歯科の治療はもっともっと発展していて凄いことが成し遂げられるようになっているでしょう。
歯科科学と言う視点から見たら、未来は凄く明るいです。
現に世界では、歯科が一番人気と言って憚らない状況ですから。
なのに、日本国内だけは行政の失敗で、ここまで要らない時にやたら増やし、本格的高齢化社会の時には足らなくなるだろう、と見えて来るんです。
訳分からないですよ、この国の歯科行政。
だから、今から入学する歯科医の卵の未来は凄く明るい、と私は予測しますし、約束できます。
何より、今入学する歯科医の卵は運が良い。
入り易い、金額も低い、なのに、勉強レベルは進んでいるし、卒後の研修でも沢山教えてくれる所があり、実力を養える。
周りは年取って行くのに、自分はバリバリで体力・実力伸び続ける方。
未来には、歯科の知識を患者さん達ももっとチャンと持つようになるだろうから、ちゃんとした治療求める方も増えるでしょう。
私なんて即時荷重インプラントって?出来る訳ないでしょと患者さんからまで揶揄される中で道切り開いて来たんです。
でも、未来では当たり前!でしょ。
良い時代が来ますよ、20~30年後。
本当に君達はついている!
但し、しっかりチャンと勉強しないといけないのは当たり前です。
かようなことをつらつら考えて、私は同世代の先生方が溜め息付いて、跡継がそうかどうか悩んでたり、歯科界の未来は暗い、と嘆くのを聞く度に、イヤイヤそうじゃないでしょ、と反論しています。
そりゃ我々の直ぐ下の世代がワーキングプア、とまで言われて我々前後は大変そうですが、その下はそうじゃないと思うんです。
私個人は、即時荷重、低侵襲外科、審美のインプラントを世界最先端と同時に並行して、時に先行して、時に後れて学び、非常に楽しい面白い人生を送っています。
学生時代の私を知っている人は、まさか私がここまで来てるなんて信じられないでしょうね。
でも、私は私の人生楽しいです。
上がる時もあれば下がる時もある。
下がれば必ず上がる。
だから、下がっている時にはじたばたせずにしっかり地道に底力磨き、勉強精進し、上がる時には精一杯上まで上がって行こう、死ぬその時まで双曲線のように天井知らずで伸びて行こう、と思っているんです。
私の話は置いておいて、歯科界は絶対に暗くないです。
今だけ、です。
でも、私はこう言う未来来るだろう、と入学した時から何となく思ってました。
今から30年以上前。
この調子で歯科医増やしたら、絶対に余る時は来る、って感じてました。
だから、バブルで初任給で50万以上、ボーナス60万以上、3年働けば開業資金貯まる何て言う好条件の所行かないで、ひたすら厳しい師匠の門を叩いたんです。
私の初任給額面税込みで20万ですよ。
手取りは16万以下です。
その当時、バブルでしたから、日本橋のOLさんのボーナスが立った時代です。
私なんてボーナスなしです。
それでも、腕身に付けさせていただけるなら、で必死でした。
そのお陰で30前にして総義歯の免許皆伝いただき、他の治療でも相当に厳しい修行で腕磨かされました。
その自力があったお陰で、色々な恩師達との巡り合いも活かせ、今のようなことが出来るようになれたんです。
勉強、自分の中に蓄える実力に勝る財産はありません。
余談ですが、私に歯科医になれ、と言っていた親父は未来を見る目がなかった、と言えるでしょうね。
こんな苦しい時代を、働き盛りで迎えさせる人生に一人息子を送り込んだんですから。
私はこんなことは絶対にしません。
子供には好きな道に進ませます。
自分の人生送れる援助は惜しみません。
私は悪いですが未来見抜く目が合って、入学方向には生態系生物学したいと願ってました。
見て下さい今の時代。
私の未来予測が合っていたでしょ。
そっちの道進んでいたら、この私のことですから、それなりに必ず成功して時代の寵児に成っていたと思うんです。
行きたかったですね、生態系生物学。
でも、今の自分の人生、巡り合えた人々、家族、友人達、恩師達、、勿論患者さん方、スタッフ達、素晴らしい人生だなー、と感謝感激しています。
そう言う意味からは、チョットずれてた親父には感謝しています。
今日は、日頃思っていることを書きました。
フェニックスにまで来ている同世代が悲観的だったりして、余計に明確にして置きたかったのです。
とにかく、今は日本がおかしいだけで、世界的には歯科界は将来明るいと見られています。
実力磨き、真摯に頑張れば道は開ける、んです。
私が確約します。
学生時代そりゃ問題児でしたから。
その私でも、チャンスに恵まれ真面目にやって来たらここまで来れたんです。
これからの私よりももっと優秀な方々は素晴らしい人生になるに決まっています。