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インプラント治療の基礎は総義歯にあり

2016年11月21日 | 患者さんの知らないンプラント業界の話

どこも彼処も、インプラント治療のセミナーで咬合平面だ、咬合だ、とな。


結局、欠損補綴をどう治すのか?の話で、やはり義歯、特に総義歯治療感覚が求められる、と言う話に行き付く訳だ。


昔は、総義歯治療家とインプラント治療家は犬猿の仲で、互いを毛嫌いして馬鹿にし合っていたものだ。


曰く、総義歯治療家に言わせれば、義歯下手くそだからインプラントなんかするんだ、でインプラント治療家に言わせれば時代遅れの奴等だからインプラント出来ないんだ、と。


そんな仲だから、結局アメリカとか欧米が今になって顔面頭蓋から歯列考えてインプラントして行くんだ、と馬鹿馬鹿しい逆輸入となる。


本来なら、総義歯治療はこちらが本家で、今世界に向けて普及し始めている咬座印象は、東歯の教授であった矢崎正方先生が創案工夫されて編み出されたもの。

その系譜が、ヨーロッパに渡りシュライヒと言う天才義歯治療家によって系統だった治療方法になって現代に到る、のが事実。


私自身は、矢崎先生の薫陶を賜れる筈もなく、多分その門下だったんだろうお師匠様に薫陶を賜って治療用義歯から本義歯と言う治療を1987~89年で仕込んでいただいた。

当時、治療用義歯?何じゃそりゃ?が業界では一般的で、その薫陶受けて外に出た私は、それはそれはお前は何者だ?と言う受け止められ方した。


それが、時代が進み治療用義歯から本義歯、特にテッシュコンデッショナーの登場で変わって行った。


で、勤務医時代にシュライヒのラストの患者さん実習セミナーを3日間やると言うのに参加出来て、それで直接の薫陶を受けることが出来た。
確か94,5年頃だっかと思う。

シュライヒのセミナーで、色々な咬座印象、閉口印象から始まる総義歯治療への見解がかなり整理することが出来て、成る程お師匠様に教わったことはこう言うことか、と腑に落ちた。


と同時に、自分自身の総義理治療への独自の創意工夫も分かり、ウィングデンチャーと命名して今に到っている。


総義歯治療通じて、口腔内の再構築、顔面頭蓋との関係、座り方、立ち方、患者さん特有の姿勢、身体の使い方が、総義歯、欠損補綴と密接に関わっているんだ、確信を持つことが出来るようにもなった。


が、あの頃の時代背景を覚えている方は理解出来るだろうが、インプラントに手を染めた私は総義歯界の異端児、に。


良く言われたのが、蝙蝠こうもりだな。

異端児、変人、おかしな奴、は私の性格と言われますが、まあそれに相応しいこう言う言動もして来ていた訳ですね。



でも、冷静に事実だけを見ていただきたい。

私のして来た道は、振り返れば全部正しかった、皆さんが見えていなかった、だけですよね。


欠損補綴の基礎、は総義歯治療にあります。


審美的治療も基礎は総義歯にあります。


何処まで歯冠で、何処から歯肉で、何処に歯がどう並んで、どう噛ませて行くのが長期的に安定するのか、を学ぶには総義歯が一番良いのです。


今更、殊更に、顔面頭蓋から考えるとか、咬合平面考えるとか言わないでも、最初からかくあるべきなんです。


そして、何時も申し上げるのが、患者さんがいないと言うなら、どうぞお近くのホームとかにボランティアで行って、治療させていただいては如何ですか?です。


真剣に3年取り組めば、必ずものになると思います。

そこをすっ飛ばして、セミナーとか研修会に参加しても、腕は上がらないと思います。


若さがあるからこそ出来る、又周囲も暖かく見てくれることです。

ある程度老けて、貫録が身に付いてしまったら?


多分、そこまでのチャレンジはさせて貰えないでしょう。


日本はそう言うことに関しては、許容性が低い国民性ですから・・・


年取れば出来るようになる、と言うのは幻想です。


出来る総義歯治療家は、殆どの方が30代前半で到達しています。


きつい言い方すると、そこまでが勝負なんです。


私が、お師匠様から免許皆伝いただいた時、私は若干28歳でした。


1987年卒業で26歳で就職して丸3年経つ直前、29歳直前でした。


総義歯と言うモノが、私自身でも何となく分かったかな、と言う時点でした。


見える、としか言えないのですが、患者さんを拝見するだけでどう歯を並べたいか、入れられるか、が最初から見える感じになっていました。



そして、その感覚が、インプラント治療に物凄く役に立ったことは言うまでもありません。

だからこそ、インプラント治療に手を染めて早々に総義歯が良い、と主張して来たんです。


でも、当時の雰囲気で、私が若造と言うこともあり、全く通じませんでした。



私の感じた感覚、信念は、今漸く正しかった、と証明されました。


しかし、当たり前のことが当たり前のこととして通用するのに、これ程の時間が掛かるのが世の中なんですね・・・
20年以上、ですから・・・

部分欠損への即時荷重インプラント治療が通用するのには、まだまだ時間が掛かりそうです。
まだ16年なので・・・


20年経つ頃には、通用する時代に変わりますかね・・・


本当に正しいことでも、直ぐに世間は受け入れて、普及するモノではない。


私は身を持ってそのことを経験し、証明してしまいました。

先駆者は、常に孤独であり、変人奇人と言う評価、評判で行く手を妨げられます。


今、私も56歳になろうとして、自分が見て来た世界に皆がなびき始めているのを、深い感慨を持って見ています。

本当に正しいことは、確かにいつかは普及して行きます。


でも、かなりのタイムラグが生じ、同業者から邪魔され捲りで、それによって救える筈の患者さんが救えない、と言う苦い思い出も沢山あり、茨の道、としか言いようがありません。


真理を説く者が、正しく評価されるのには時間が掛かる。

余談ですが、経済的に一番美味し思いをするのは3番手、4番手だそうです。


顔面頭蓋からのインプラントと言う情報に触れ、自分はぶれずにやって来て良かったなと、でも1番手なので、辛いことばかりが多くて、美味しい思いなんてあった?と素直に思ってしまいます。


なので、個人的には先駆者なんて成らん方が良い、と明言します。

戦争だって、先頭走る者が真っ先に死にますからね・・・


3番手4番手で良い、それがお勧め、と私は言い切ります。

誰かがやって、成功させて、上手く行きそうな時に用心深く参入する、がベスト。


それが世の習い、です。

だから、現時点で総義歯学ぶ、は良い選択だと思います。



11月20日(日)のつぶやき

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