神経質な人は、インプラントに過大に期待しない方が良い。
ブリッジ、義歯に比べれば、格段に楽で、残ってる他の歯に迷惑をかけないですむ、我々からしたらとても良いモノだが、それ以上の期待を抱くのは間違いだ、と思う。
インプラントにしたから、高い金払ったから、付けごごちがとても良くて、まるきり若々しかったときの自分の歯が戻る、と思ってしまったらそれは期待過剰。
どうもインプラントする患者さんのすそ野が広がり過ぎて、昔の頃のような患者さんが又増えてる気がしてならない。
20年以上もしているのに、デジャブーのような感じがさせられるこの頃。
しょせん異物だし、代替え品でしかなく、その他の治療方法で歯を入れようとすれば、必ず残りの歯に負担を強いてしまって、徐々に総義歯へとなってしまう。
それが、インプラントが登場するまでの歯科医業界の常識。
そういう従来の常識を塗り替え、入れ歯の世話にならないで一生行ける（かも知れない）、と言うのが、インプラントがもたらしたコペルニクス的転換。
我々にとっては、凄いことだったが、患者さん方が失礼ながら不勉強で、義歯がいかに気持ちが悪く、噛めず、苦労するものかを知らず、ブリッジが支えになってる歯を次々とダメにするし、繋いでいる歯の下とかに食べ物が詰まったりして気持ちが悪いのを知らないから、インプラントがどれだけ素晴らしいのかが理解できないらしい。
患者さんの理解は、高い金払わされるし、夢の人工歯根というから自動的に歯茎とか骨とかも元に戻って、若かりし頃のような綺麗な快適な歯が戻る、と思ってるらしい。
ちゃんと調べて勉強すれば、今ならウェブで幾らでも知ることができるし、おおよその理解できるはずだが、そういう自分の努力もしたくないらしい・・・
ちょっと電話して教えてくれないと、あそこは不親切のレッテル貼られるし、どうしてこう言う人間ばかりになってしまったんだろう、と思ってしまう・・・
そう言うことばかりに神経質で、知ろうともしない患者さんにどう教えなければならないのか？
だからこそ、歯科医は治療者ではなくて、教育者にならないといけない時代になって来ている、と私は感じます。
結論、自助努力しない人って、何ごとに置いても難しいんですよね・・・本当そこなんですよ・・・
お釈迦様も、イエス様も、孔子様も苦労されましたから、私ごとき小人物がどれだけやれるのやら、ですからね・・・余り期待されてもね・・・
業界内では、非常識なくらい時代先取りして、凄いと言われてしまう治療して来ましたけど、その価値は専門家とか勉強された方でないと分からないですから・・・
ハ―――
10年前は、こう言う審美的インプラント治療を1回限りの手術で、身体に優しい腫れない痛くない低侵襲で治せるなんて夢物語、でした。
当たり前だと思われて、インプラント医探し始めたら、とんでもなく苦労しますから、過剰に期待しない方が良いと、私は注意を喚起して置きます。