大森インプラントクリニック松元教貢歯科医院腫れ痛みなく早く、骨不足でも骨ができて直ぐに歯が入る幸せのブログ

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審美歯科とインプラント治療の溝

2017年08月19日 | 日々のインプラント臨床の話

審美性を重視して歯科治療を行うことと、インプラント治療を行うことは、そのままイコールではない。

 

このことを患者さんはご存知ない。

 

ここに、インプラント治療と患者さんのあいだの深い闇がある。

 

患者さんは、インプラント治療選択するだけで、そのまま自然観のある歯冠と歯茎が回復する、と信じている。

 

しかし、これはファンタジーにしか過ぎない。

 

歯冠は、造作物、補綴で幾らでも綺麗にフェイクで造り上げること、ができるが、歯茎と骨はそうはいかない。

 

歯茎と骨、顎堤が綺麗にあること、で始めて審美性は回復する。

 

これは、大きな治療、多数歯での治療とかになると、もろに顔貌、豊齢線とか横から見たお顔の下半分のボリューム、若々しさとかの回復させること=審美性の回復に繋がる。

 

今後、インプラント治療がもっと普及するにつれ、インプラントにしたけれど、顔がボリュームが足りない、凹んでお婆ちゃん、お爺ちゃんくさくて嫌だ、と言うトラブルが多発するだろう。

 

高い金払ったのに、こんなになるとは思わなかった、と・・・

 

じゃあ、歯茎と骨を回復させるのか?と言うと、それが現時点ではとても大変、なことも患者さんは余り知らない。

 

GBR骨造成のお話を昨日樋口先生にお聴きして、とても率直に講演され、とても勉強になったが、やはり大変なんだな、時間は相当に掛かるし、患者さんは大変だろうな・・・といつものように感じてしまった・・・

 

本筋からずれるが、後輩の塚原先生がドン!と出て来たので、オオッ!となって受けてしまいました。

 

で戻りますが、GBR骨造成だけで1年近く掛けますか皆さん?と言うのが私の素直な気持ち・・・

 

顎堤再建って、本当に大変なことなんです。

 

そう言う事実を、患者さんは良く分かってない・・・と私は思ってしまって仕方がない・・・

 

理想的に審美性と機能性を回復する、と言うのは理想論だけどそれを達成するハードルは余りにも高い、と言わざるを得ない。

 

そう言う中で、私は審美性と機能性を回復する良い手段として、インプラント支えに使う義歯治療、は良い方法だと思っている。

 

言い換えるなら、取り外せるブリッジ、とも言えるだろう。

 

まあ私の場合には、かなり義歯に近いけど・・・

 

なんにせよ、こう言う本当の情報、患者さんにチャンとした知識をどれだけ持ってもらえるのか、が鍵だと思う。

 

自虐ネタですが、私が症例提示している審美性と機能性を低侵襲の痛くない腫れない1回限りの手術で、常識外れの短期間で治して見せているのが、インプラント治療なんでしょ、高いんだからそれぐらい当たり前、と患者さん達には思われてるのが、本当に残念・・・

 

知らない人達に知らないこと教えるのって、本当に難しい・・・

 

それは、歯周病治療のこと知らない専門家に教えるのも、インプラントも、義歯も、分かんないかな~、と思ってしまう傲慢な私なのだったりする・・・ので、反省しないといけないですね・・・

 

私は、見えてる、と言うのはおこがましいけど、私が見えてることを見えてない人が沢山いることは、何とかしたい、と真摯に願ってます。

 

どうしたら響く言葉を投げ掛けられるのか?

 

生涯のテーマ、隠れた私のミッションです・・・

 

でも、お釈迦様でも、キリスト様でも、孔子様でも届かない人には届かない、と嘆かれてるんで、終生解決しないのかな・・・

 

分からない人に分かるように響く働き掛けをする。

 

難しいけど、一生懸命頑張ろう、と思います。


8月18日(金)のつぶやき

2017年08月19日 | Weblog