保育園年中さんのR君。
園の帰りも遅いですし、弟さんが誕生されてから楽器も出せなくなったり、少し停滞気味でした
でも、お母様はレッスンの待ち時間に、少しでもと、音符カードやソルフェージュの本を指さして音を読む練習をさせていらっしゃいました
その成果もありR君がこの頃、読譜が一音一音でなく、音列=音のかたまりとして捉えられるようになってきました。
楽譜を前にして、すぐには弾かないR君。
実は、ちゃんと全体を見ているのです。
一音一音見ては弾き、見ては弾きしていては、音楽になりません。
音のかたまりは言葉と同じ。
「ど・ろ・ん・こ・ぼ・う・や・お・ふ・ろ・に・は・い・る」でなく
「泥んこ坊や、お風呂に入る。」なのと同様、
「ど・れ・み・ふぁ・み・み・れ・ど・み・れ・み・ふぁ・れ・ど」でなく
「どれみふぁみみれ、どみれみふぁれど。」なのだと言う事。
しかも、その言葉を音楽として表すにはテクニックが必要。
うちの教室で導入期に使ってる「ピアノファーストレッスン」は敢えて歌詞がなく、徹底して音・指でうたわせます。
毎週丁寧に取り組むうち、R君はすっかり注意深く、全体を見て考えて指を使って音を出すことができるようになって来たのです。
ほんの少しずつの進歩に敏感に気付く、それは指導する者にとって不可欠なことだと思います。
そして、どんなに忙しくても、ねばり強くレッスンに通ってこられるR君とお母様の熱意に感謝いたします