現在、Kくんが使用しているのは、原田敦子先生著「こどもの音階練習」「毎日の練習12ヶ月」(ヤマハ)
「ピアノファンタジー ピアノのための小品集1」(ヤマハ)と、「新こどものブルグミュラー」(全音)。
今度のPTNAステップでは、「ピアノのための小品集1」からフンメルの「エコセーズ」
ブルグミュラーからは「貴婦人の乗馬」
を演奏します。
「エコセーズ」は、随分軽快に弾けてきました。
中間部のバスの“トーン、トーン、トントントーン”と、テナーのビオラのような柔らかさが
~左手ひとつで二つの楽器~出るよう練習しています。
「貴婦人の乗馬」は、Kくんがぜひ弾きたいとの希望です。
実は「やさしい花」がPTNAコンペティションの今年の課題曲なので、したかったのですが、
ステップ参加なら弾きたい曲を・・・ということで選びました。
毎回、一所懸命演奏するKくん。
どんどん弾きます。
でも、ちょっと待って。
よく聴いて。
今のフレーズ、それでいいかな?
「え?僕どう弾いてたの?」
弾きながら、よく聴いてごらん?
「あ、この音とこの音が、くっついてる。」
気が付いたね、それが聴くということですよ。
「貴婦人の乗馬」の中間部には3連音符の音階、半音階が出てきます。
これを全部の音を ↓↓↓ ↓↓↓ ↓↓↓ ↓↓↓│~と弾いていたら、乗馬じゃなくなっちゃいますよね。
↓~~~~↓~~~~│ 言葉や図に描くのは難しいですが、一連の滑らかな動きで、美しい乗馬が表現できます。
よく聴き、何度も自分で弾いて納得してきたKくん。
おーいい感じ。
また、どんどん弾いてますよ。
再現部でやれやれと思うのも束の間。
丘を登って行きますよ。
そして、怒涛の音階。
ここで今までの音階練習が、役立ちます。
もうそろそろ、こちらの「音階の練習12か月」か、「プレ・ハノン スケール&アルペジオ」を使いたいですね。
指を回すのではなく、速く美しく音楽的に弾くテクニックが身に付きます。
今は取り敢えず抜粋で、楽曲の中で試みています。
そして、よく聴いて、今のどうだった?という声掛けに
どんどん弾くばかりでなくーーーー
気をつけるようになったKくんは、すばらしく右手上行も左手下行(右手は下行、左手は上行の方が弾きやすいのです)も、結構なスピードで綺麗に弾けるようになってきました。
この曲のすごいところは、左の下行形の16分音符のかたまりが「ン123、12345」になってるところ。
これで、初めての左下行形がぐっと弾きやすくなってるのです。
ブルクミュラーさんは、導入期の子供たちが、つまずかないように考えたのでしょうね
そして、フィニッシュのカデンツがますますカッコよく、いい音になりました。
Kくんのすばらしい所はとても前向きで、どんどん弾くところ
ちょっと声掛けをすれば、耳をよく使うようになって、回転の速い頭脳で“どんどん変わって行くところ”も加わりますね