よく通る交差点の地下通路があるのですが、ここの所、ちゃんと自転車から降りて押して通る人が多くなった気がします。
これは、先日、この通路で工事をしていて、数人の係員さんが「降りて下さい。」と呼びかけていたからではないかと思っています。
今まで、歩く人の合間をかなりのスピードで走りぬけたり、スロープでさえも乗ったまま降りて行く自転車を見かけました。
分かってるつもりでも、皆してるし、後ろめたい気を持ちながら降りないのが習慣になってしまっていたのでしょう。
また、ACのCMがたくさん流れていた頃から、電車で席を譲る姿をよく目にするようになりました。
今まで、CMの高校生のように、ちょっと躊躇していた人も、自分もやってみようと自然に身体が動いたのではないでしょうか。
もう一つのACのCMの、金子みすゞさんの「こだまでしょうか」のように、言葉かけって大切ですね。
レッスンでも「言葉かけ」は要だと思っています。
音楽の教師時代、リコーダーの指導を10年程ずっとして来ました。
リコーダーは音色が繊細です。
穴の押さえ方、息の吹き込み方、唇や舌の使い方の指導はもちろん基礎です。
でも、その時に不可欠なのは聴く耳と、よりいい音にしたい気持ち。
ましてや、クラスや学年揃っての合奏もあります。
なかなか綺麗に揃わないですが、ある一瞬、来た~っという時があります。
その時、「綺麗~!」と思わず発した言葉。
それを聞いた生徒たち、ますます綺麗に揃ってくるんです。
綺麗というのが、どういうものか分かった瞬間なのでしょうか。
これは、合唱でも同じでした。
上声と下声がぴったり合った(ハモッた、と言いますね)瞬間。
ふわ~っと響きが湧きあがって、「今の、今の、この辺からふわ~っと漂ったね!」。
何だか気持ちも一つになって、幸福な時間。
私はその瞬間が忘れられず、今も、ピアノで綺麗な音色や、それだ!という音楽が出来た時、リトミックでも、きらっと何かが出来た時、なるべくすぐ言葉にして伝えるように心掛けています