久しぶりに見た「時々迷々」。
今回の題名「さがしもの」
幼稚園の頃、友だちと竜の絵を描く女の子。
小学校3、4年になり少し大人びた女の子は、自分の中には竜がいて暴れると感じてる。
なぜか筆を埋めてるシーン。
図工の時間、4人グループで水に絵の具を落として行き、模様紙を作っている。
「先生、ひとりでやっちゃいけないんですか?」
女の子たちは、「ピンク」「黄色」「オレンジ」と順に楽しそうに色を選び、落としていく。
次に彼女の番。
他の女の子たちが耳打ちして相談、「水色にしない?」という。
彼女は墨のボトルを持ち、どぼどぼ流し込む。
山の中の湖は心の世界
ボートを漕ぐ”時々迷々”ときどきまよまよ(片桐はいりさん)「どうしてこんなところに来たの?」。
「みんなきらいなの。みんなは、いい子ぶったり、みんなとおんなじ考えのふりしたり、ふりばっかりのふにゃふにゃ人間だ」。
「本当は水色がいいと思ったんだけど、竜が心の中で暴れるの。」
作った紙に絵を書く。
彼女は女の子たちに、私の筆を隠した、と言って黒い絵の具を浴びせ出す。
同じく絵にも黒い絵の具を飛ばし、口で吹いてそれが竜のようになる。
他の子にも浴びせ出し、何か言おうとしたが倒れてしまう。
保健室で気づき、外へ出ると周り中が自分を避けているようだ。
「もういやだ。湖に行こう。湖で竜になって暮らそう。」と学校を出て行こうとする。
校舎の窓からは、みんながさっきの竜の絵を破いて投げ飛ばしてくる。
すると、幼い時よく遊んだ友達が、それを拾いに来て彼女に渡そうとする。
受け取らず押し倒す。
でも、何度もまた拾い、渡す。
湖のボート。
「(友だちは)なんでこんなことするの?」
時々迷々「まっすぐ見て!感じるの!」
「でも、竜が・・・」
「竜なんてここにはいない。」
窓から友だちに「頑張れ」の声。
池にはまっても、拾って渡す友だちから、とうとう受け取る。
湖のボートには誰ももう乗ってない。
友だちといっしょに埋めた筆を掘り返す。
「なんで自分で埋めたの?」
「筆を貸して欲しかったの。」
図工の時間に作っていたのは連凧だった。
海辺で竜の絵を先頭に揚がる連凧。
本物の竜のようだ。
この話、先生は完全に影の存在。
金八先生とかだと、大事件が起こって先生の奮闘で解決して行く、先生の物語だけど・・・。
この番組は生徒が主体。
本当の世界は、そう。
誰でも、身近にいつでも起こってる事で、迷ってる。
心の中の葛藤、その事に気付く友だち。
小学校中学年からの心の変化、特に女の子は早くから気づき、悩む。
小学校教師として、ピアノ教師としてこの年頃の生徒と長く関わってきましたが、本当にひとりひとりにとって大切な時期だと痛感しています。
「時々迷々」、深い・・・。
そしてEテレ、って本当に面白い番組満載ですね。
次の「ココロ部!~外国から来た転校生」、転校生はピアスをしてるが、校則違反なのでどう関わったらいいか、というテーマ。
ブラジルでは赤ちゃんの時にお祝いして付ける、お母さんからの大切な愛の贈り物で、体の一部だという。
温泉での外国人に対する考慮なども紹介し、「君はどう考える?」と視聴者に問われる。
一方的に、こうしなさいでなく、どう考える?と自分の頭で考えるという事。
これは、今の時代に忘れられがちな、たいへん重要なことですね。