「私」と夫は空き家になって
いた2階部分を急に貸し出す
ことにしました。家は古い木
造の洋館で、板壁はペンキを
塗った方が良さそうですが、
急ぐのでそのまま貸すことに
すぐに家族連れがやって来て
一番大きい部屋に入り、次に
母親と子どもがやって来まし
た。一番小さい部屋に案内す
ると「ここでは小さすぎる」
と言われ、真ん中の大きさの
部屋に入ってもらいました。
「小さい子がいる母子家庭」
と聞いていましたが、小学生
の子どもが2人いて確かに小
さい部屋では狭すぎました。
私たちの会話は淡々としたも
ので、入居者は疲れた顔で部
屋に入りドアを閉めました。
「3家族目は何人だったっけ」
3部屋の一番小さい部屋しか
残っていないのが心配になり
この人数でバス・トイレ、台
所が1つなのも不憫でした。
最後の家族がやって来る前に
夢から覚めてしまいました。
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「2階ってこんなだったっけ」
久々に自宅の2階に上がった
時にそう感じたぐらい、その
家はNZの木造家屋とは違っ
て見えたものです。なぜなら
その家はハワイだったから
8月8日に発生したマウイ島の
山火事はハワイ王朝の古都ラ
ハイナを焼き尽くしました。
(※カメハメハ3世時代の首都)
執筆時現在の犠牲者は111人
ですが人口1万3,000人のラ
ハイナでいまだ1,300人の安
否が判らないと言われます。
ラハイナはコロナ前の2019年
に初めて訪れ、夫婦で大いに
気に入り、今年2月にも再訪
していました。何度も何度も
行くつもりだった町が焼失し
来る日も来る日もラハイナの
ことを考えているときの夢。
「募金するならぜひここに」
という募金先(詳細はコチラ)
を見つけた夜の夢でした。
ハワイに家があり、空き部屋
に被災者を受け入れるという
まさに夢のような設定です。
心身ともに疲労困憊して言葉
も出ない人たちがリアルで、
「私」もまた言葉少なでした。
犠牲者のご冥福と町の復興を
心からお祈りいたします