『パリ警視庁迷宮捜査班』ハヤカワ・ポケット・ミステリー 2019/5/1
ソフィ―・エナフ(著)、山本知子(翻訳)、川口明百美(翻訳)
内容紹介
フランスで15万部突破! 「コスモポリタン」名物ライターがおくる、スリルと笑い満載の傑作!
喧嘩っ早い性格がたたって停職処分を食らった警視正、アンヌ・カペスタン。復帰後の仕事と
して、新しく結成される未解決事件捜査班を率いることを命じられる。ところが、集まったのは
大酒飲み、ギャンブル好き、スピード狂、作家活動が本業と化している片手間警部、組んだ相手
が次々不幸な目に遭う通称「死神」などなど、くせの強いメンバーばかり。カペスタンは20年前
に起きたフェリー船員殺人事件と、8年前の強盗殺人に目をつけ、捜査を始めるが……。
内容(「BOOK」データベースより)
六カ月の停職から復帰したパリ警視庁警視正のアンヌ・カペスタンは、新結成された特別捜査班
を率いることを命じられる。しかし、あてがわれたオフィスは古いビルの一角。集められたメンバー
は、売れっ子警察小説家(兼警部)、大酒飲み、組んだ相手が次々事故に遭う不運の持ち主など、警
視庁の厄介者ばかり。アンヌは彼らとともに、二十年前と八年前に起きたふたつの未解決殺人事件
の捜査を始めるが、落ちこぼれ刑事たちの仕事ぶりはいかに…「フランスの『特捜部Q』」と評され
るコミカル・サスペンス、開幕!
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
普段フランスのミステリは余り読まないのですが、今回は珍しくブックリエさんのお薦めに従って
読んでみようかと図書館に予約を入れて待つこと約3か月。
ようやく順番が回って来て読む事が出来ました。
事前に面白かったとの情報も頂いたので、楽しみにしていましたよ。
他情報では、フランス版特捜部Qだとの声が多かったのですが、ワタクシは”特捜部Q”は観ていなかっ
たし、原作も読んでいないので比較する事は出来ません。
しかし、個人的には フランス版『ニュー・トリックス』だと感じました。
『ニュー・トリックス』では、ボスが女性警視、メンバーは退職したロートル元警官という設定でし
たが、この小説では、ボスが女性警視である事は同じでも、メンバーが現職ではあるものの組織の厄
介者、はみ出し者の寄せ集め・・・という違いはありますが。
メンバーのキャラクターが非常に濃いです。
特別版のボスはアンヌ・カぺスタン(パリ司法警察警視正。問題を起こし6ケ月の停職処分中であった。
ビュロン:パリ司法警察局長でカぺスタンの上司
そのビュロンによって特別に結成された特別捜査班のメンバーは、
ルイ=バプティスト・ルブルトン(警視):ゲイでパートナーを亡くしたばかり
ジョゼ・トレズ(警部補):組んだ相棒が次々不幸に見舞われる通称「死神」
エヴァ・ロジェール(警部):作家として名を成したが兼業で勤務する大金持ち
その他、ギャンブル狂、アルコール依存症、スピード狂、サイバーオタク、元交渉人等はみ出し者、
厄介者たちばかり。 それに、ロジェールの愛犬ピロット(ピル―)が加わります。
個性豊かなメンバーがそれぞれの特技を生かして、20年前に起きたフェリーの船員殺人と8年前に起
きた老女強盗殺人事件の捜査を始める事になります。
物語は、2012年(現在)の彼等の捜査状況の中、折々に1919年のフロリダ、キー・ウェストの出来
事が織り込まれていますので、これが ”キー” になるだろう(洒落か?)と思われます。
そして、嫌々始めたそれそれのメンバーが次第にその特技を生かし、捜査にのめり込んで生き生き
と動き出す過程の会話や、物置小屋の様なオフィスをそれぞれの個性に合わせてリノベートしてい
くた過程、そして次第にチームとして結束していく様子は目が離せません。
(お金に糸目をつけないロジェールがシャンデリア迄持ち込む始末)
各自それぞれが心の中に持つ過去や抱え込んだ悩みがチームの仲間と行動する事により少しずつ生き
る自信を取り戻していく様子、次第にアットホームな雰囲気の中で仲間とも打ち解け合っていく様子
はユーモラスな会話と共に心にしみてきます。
そして、チームの働きにより、2つの事件は思いもよらぬ展開で1つに結びき思いもよらぬ終結を
迎えます。
フランスらしいというのか、それぞれの会話がユーモア、ウィットに満ち溢れているのも楽しい
所だし、ロジェールの愛犬がなかなかの存在感で活躍するのも微笑ましい所。
兎に角、ミステリでありながら、メンバーの人生や過去にも心を寄せた人間ドラマの物語でもあ
る様な気がしました。
後味もなかなかよろしかったですね。
ところで、個人的にはビュロンのたぬきオヤジ振りが好きですね。
続編にあたる新作2編が既に刊行されているとの事ですので、翻訳が待たれます。
愛すべきチームメンバーでの新作が楽しみです。
ソフィ―・エナフ(著)、山本知子(翻訳)、川口明百美(翻訳)
内容紹介
フランスで15万部突破! 「コスモポリタン」名物ライターがおくる、スリルと笑い満載の傑作!
喧嘩っ早い性格がたたって停職処分を食らった警視正、アンヌ・カペスタン。復帰後の仕事と
して、新しく結成される未解決事件捜査班を率いることを命じられる。ところが、集まったのは
大酒飲み、ギャンブル好き、スピード狂、作家活動が本業と化している片手間警部、組んだ相手
が次々不幸な目に遭う通称「死神」などなど、くせの強いメンバーばかり。カペスタンは20年前
に起きたフェリー船員殺人事件と、8年前の強盗殺人に目をつけ、捜査を始めるが……。
内容(「BOOK」データベースより)
六カ月の停職から復帰したパリ警視庁警視正のアンヌ・カペスタンは、新結成された特別捜査班
を率いることを命じられる。しかし、あてがわれたオフィスは古いビルの一角。集められたメンバー
は、売れっ子警察小説家(兼警部)、大酒飲み、組んだ相手が次々事故に遭う不運の持ち主など、警
視庁の厄介者ばかり。アンヌは彼らとともに、二十年前と八年前に起きたふたつの未解決殺人事件
の捜査を始めるが、落ちこぼれ刑事たちの仕事ぶりはいかに…「フランスの『特捜部Q』」と評され
るコミカル・サスペンス、開幕!
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
普段フランスのミステリは余り読まないのですが、今回は珍しくブックリエさんのお薦めに従って
読んでみようかと図書館に予約を入れて待つこと約3か月。
ようやく順番が回って来て読む事が出来ました。
事前に面白かったとの情報も頂いたので、楽しみにしていましたよ。
他情報では、フランス版特捜部Qだとの声が多かったのですが、ワタクシは”特捜部Q”は観ていなかっ
たし、原作も読んでいないので比較する事は出来ません。
しかし、個人的には フランス版『ニュー・トリックス』だと感じました。
『ニュー・トリックス』では、ボスが女性警視、メンバーは退職したロートル元警官という設定でし
たが、この小説では、ボスが女性警視である事は同じでも、メンバーが現職ではあるものの組織の厄
介者、はみ出し者の寄せ集め・・・という違いはありますが。
メンバーのキャラクターが非常に濃いです。
特別版のボスはアンヌ・カぺスタン(パリ司法警察警視正。問題を起こし6ケ月の停職処分中であった。
ビュロン:パリ司法警察局長でカぺスタンの上司
そのビュロンによって特別に結成された特別捜査班のメンバーは、
ルイ=バプティスト・ルブルトン(警視):ゲイでパートナーを亡くしたばかり
ジョゼ・トレズ(警部補):組んだ相棒が次々不幸に見舞われる通称「死神」
エヴァ・ロジェール(警部):作家として名を成したが兼業で勤務する大金持ち
その他、ギャンブル狂、アルコール依存症、スピード狂、サイバーオタク、元交渉人等はみ出し者、
厄介者たちばかり。 それに、ロジェールの愛犬ピロット(ピル―)が加わります。
個性豊かなメンバーがそれぞれの特技を生かして、20年前に起きたフェリーの船員殺人と8年前に起
きた老女強盗殺人事件の捜査を始める事になります。
物語は、2012年(現在)の彼等の捜査状況の中、折々に1919年のフロリダ、キー・ウェストの出来
事が織り込まれていますので、これが ”キー” になるだろう(洒落か?)と思われます。
そして、嫌々始めたそれそれのメンバーが次第にその特技を生かし、捜査にのめり込んで生き生き
と動き出す過程の会話や、物置小屋の様なオフィスをそれぞれの個性に合わせてリノベートしてい
くた過程、そして次第にチームとして結束していく様子は目が離せません。
(お金に糸目をつけないロジェールがシャンデリア迄持ち込む始末)
各自それぞれが心の中に持つ過去や抱え込んだ悩みがチームの仲間と行動する事により少しずつ生き
る自信を取り戻していく様子、次第にアットホームな雰囲気の中で仲間とも打ち解け合っていく様子
はユーモラスな会話と共に心にしみてきます。
そして、チームの働きにより、2つの事件は思いもよらぬ展開で1つに結びき思いもよらぬ終結を
迎えます。
フランスらしいというのか、それぞれの会話がユーモア、ウィットに満ち溢れているのも楽しい
所だし、ロジェールの愛犬がなかなかの存在感で活躍するのも微笑ましい所。
兎に角、ミステリでありながら、メンバーの人生や過去にも心を寄せた人間ドラマの物語でもあ
る様な気がしました。
後味もなかなかよろしかったですね。
ところで、個人的にはビュロンのたぬきオヤジ振りが好きですね。
続編にあたる新作2編が既に刊行されているとの事ですので、翻訳が待たれます。
愛すべきチームメンバーでの新作が楽しみです。
以前何度か書いた事があるのですが、私はね、実はDVDのレンタルってした事が無い石器時代の人間
なんです。 なので、「ストライク」見たいな~、どうしようかな?と悩んでいるところです。
お試しの一話観ただけですが、原作のイメージそのままの感じですよね。う~ん、迷うなぁ。
頑張って(頑張る事じゃない?)レンタル初体験してみようかしら。
すっかりお騒がせして申し訳ありませんでした。 5年もブログを続けてきたのに こんなボケは初めてで
す。先輩も巻き込んでしまい恐縮している所です。
やっぱり齢ですかねぇ(泣) 兎に角やっと理由が分かりドッと疲れが出ました。
仰る通り、この作品はドラマになると面白そうですね。 新作の翻訳を早く!ですね。
「ストライク」のDVD? あ~良いな~。 私も先日来どうしようかと迷っていた所でした。 早く観ておかな
いと新エピソードも放送になってしまいますもんね。
兎に角、大騒ぎでご迷惑をお掛けしました。 これに懲りず引き続きよろしくお願い致しますね。
新作あるのですね、、、、翻訳早く!
このシリーズならドラマになっても面白そう、ジュリーレスコーよりは面白いはず。
ストライクのDVD借りてきました。カッコーの前編だけしか映像のは見てないから、楽しみです。
あのメールもいつでもどうぞ。
Abiさんのコメント何時も有難く、楽しみにしていたのですが突然の変更なのかどうか全く分かりません。今色々確認中です。
もしかしたら直接メールさせて頂くかもしれませんが宜しいでしょうか?