楢葉町の第2次復興計画案まとまる 放射線医療の拠点誘致など盛り込む

福島県双葉郡楢葉町の第2次町復興計画案が11日にまとまり、町民や有識者でつくる町復興推進委員会(近藤邦彦委員長)が松本幸英町長に答申した。24日に開かれる町臨時議会の議決を経て策定される見通し。帰町計画に加え、復興に向けた中核プロジェクトとして医療施設の誘致、まちづくり会社の設立などを盛り込んでいる。
中核プロジェクトは(1)救急・二次医療機能と放射線医療・研究機能などを持つ「放射線医療研究・予防医療福祉総合センター」(仮称)の誘致(2)交通、サービス、不動産管理、建設、飲食など復興に向けた総合的な事業を推進するまちづくり会社「ならは復興会社」(仮称)の設置(3)町の中心部に日常生活機能を集約させる「スマートコミュニティとコンパクトなまちづくり」-を掲げている。
計画案では復興を目指した土地利用計画も示している。避難ルートとなる道路網の確保をはじめ、JR常磐線竜田駅周辺に鉄道利用者がバスや乗用車に乗り換える「パーク&ライド機能」を整備するほか、Jヴィレッジ周辺を健康・医療・スポーツの中核エリアにするなどの方針を明記した。
帰町までの計画では「帰町判断」を平成26年春に行い、「帰町目標」を早ければ27年春としている。
町復興推進委員会は11日、いわき市の町いわき出張所谷川瀬分室などで開かれた。答申に続き、町内で津波被災地や仮置き場などの視察を実施した。
■中間貯蔵現地調査環境省から説明 町復興推進委
楢葉町復興推進委員会では、東京電力福島第一原発事故に伴う放射性廃棄物の中間貯蔵施設の現地調査について、環境省から説明があった。
同省の担当者が調査候補地の選定理由や施設の概要などを示した。
委員からは「中間貯蔵施設イコール最終処分場になってしまう懸念がある。最終処分場の計画が先では」「放射線量が比較的低い楢葉に迷惑施設を設置しなければならないのか」などの意見が上がった。
2013/05/12 10:35 福島民報

福島県双葉郡楢葉町の第2次町復興計画案が11日にまとまり、町民や有識者でつくる町復興推進委員会(近藤邦彦委員長)が松本幸英町長に答申した。24日に開かれる町臨時議会の議決を経て策定される見通し。帰町計画に加え、復興に向けた中核プロジェクトとして医療施設の誘致、まちづくり会社の設立などを盛り込んでいる。
中核プロジェクトは(1)救急・二次医療機能と放射線医療・研究機能などを持つ「放射線医療研究・予防医療福祉総合センター」(仮称)の誘致(2)交通、サービス、不動産管理、建設、飲食など復興に向けた総合的な事業を推進するまちづくり会社「ならは復興会社」(仮称)の設置(3)町の中心部に日常生活機能を集約させる「スマートコミュニティとコンパクトなまちづくり」-を掲げている。
計画案では復興を目指した土地利用計画も示している。避難ルートとなる道路網の確保をはじめ、JR常磐線竜田駅周辺に鉄道利用者がバスや乗用車に乗り換える「パーク&ライド機能」を整備するほか、Jヴィレッジ周辺を健康・医療・スポーツの中核エリアにするなどの方針を明記した。
帰町までの計画では「帰町判断」を平成26年春に行い、「帰町目標」を早ければ27年春としている。
町復興推進委員会は11日、いわき市の町いわき出張所谷川瀬分室などで開かれた。答申に続き、町内で津波被災地や仮置き場などの視察を実施した。
■中間貯蔵現地調査環境省から説明 町復興推進委
楢葉町復興推進委員会では、東京電力福島第一原発事故に伴う放射性廃棄物の中間貯蔵施設の現地調査について、環境省から説明があった。
同省の担当者が調査候補地の選定理由や施設の概要などを示した。
委員からは「中間貯蔵施設イコール最終処分場になってしまう懸念がある。最終処分場の計画が先では」「放射線量が比較的低い楢葉に迷惑施設を設置しなければならないのか」などの意見が上がった。
2013/05/12 10:35 福島民報
原発事故 収束していない 野村元国会事故調委員に聞く 政府は被災者支援に全力を

国会が設置した東京電力福島第一原発事故調査委員会の委員だった野村修也氏(51)は11日、福島民報社のインタビューに答え、「原発事故はまだ収束していない」との認識を示した。さらに政府は事故収束、被災者支援に全力を挙げるべきと強調した。
-「原発事故は人災」とした委員会報告書をどのように生かすべきか。
「報告書で7つ提言したうち、衆院の原子力問題調査特別委員会の設置がようやく実現した。われわれは、目の前の課題を政府の責任で対応することを求めている。政府はまず、今も続いている事故を収束させるべき。時間の経過で事故が収束したと勘違いしがちだが、廃炉作業が終わるまで高度な緊張感を持ち続けなければいけない」
-原発事故の教訓は。
「最大の反省点は『起こる可能性があるものを起こらない』と信じ込んできたことだ。事故が起きた後の対策も不足していた。原発近くの国のオフサイトセンター(政府原子力災害現地対策本部)が機能せず、場当たり的な対応になった。これまで放射能が原発の外に漏れることはないと信じ込まされてきたため、オフサイトセンターが使えない場合の対応策は一切考えていなかった。その結果、情報が錯綜(さくそう)し、無用な被ばくなどを招いた」
-被災者支援に向け、政府に求められていることは何か。
「政府は被災者が事故前の状態に戻れるように最大限努力すべきだ。少なくとも、将来の道筋を示さなければいけない。避難者は従来の場所に戻るのか、新しい生活拠点を持つのかを選択することになる。政府は、その選択がしっかりできるように情報提供し、被災者がどの道を選んでもサポートする態勢を整える必要がある」
-原発事故後、原子力規制委員会が発足した。
「委員会そのものに独立性はあるが、支えている事務局は(事故前の)保安院そのままだ。人も変わっておらず、意識改革をしないと、元のもくあみになる。原子力規制庁の独立性と専門性を高めるため、さらに改革を進めないといけない」
■事故情報公開の問題点など語る 福島で講演
野村氏は11日、福島市の福島学院大・宮代キャンパスで講演し、東京電力福島第一原発事故の情報公開の問題点などを語った。
野村氏は原発事故直後、オフサイトセンターが機能しなかったため、政府と、経済産業省の旧原子力安全・保安院、東電の情報が一元化されず、情報が錯綜したと指摘。当時の枝野幸男官房長官の記者会見の発言にも触れ、「より強い言葉で避難を促すべきだった。そうすれば、住民が抱いている『被ばく量を減らせたかもしれない』との思いを軽減できたはずだ」と述べた。
情報公開の在り方の研究者でつくる日本ディスクロージャー研究学会で講演した。
2013/05/12 10:36 福島民報

国会が設置した東京電力福島第一原発事故調査委員会の委員だった野村修也氏(51)は11日、福島民報社のインタビューに答え、「原発事故はまだ収束していない」との認識を示した。さらに政府は事故収束、被災者支援に全力を挙げるべきと強調した。
-「原発事故は人災」とした委員会報告書をどのように生かすべきか。
「報告書で7つ提言したうち、衆院の原子力問題調査特別委員会の設置がようやく実現した。われわれは、目の前の課題を政府の責任で対応することを求めている。政府はまず、今も続いている事故を収束させるべき。時間の経過で事故が収束したと勘違いしがちだが、廃炉作業が終わるまで高度な緊張感を持ち続けなければいけない」
-原発事故の教訓は。
「最大の反省点は『起こる可能性があるものを起こらない』と信じ込んできたことだ。事故が起きた後の対策も不足していた。原発近くの国のオフサイトセンター(政府原子力災害現地対策本部)が機能せず、場当たり的な対応になった。これまで放射能が原発の外に漏れることはないと信じ込まされてきたため、オフサイトセンターが使えない場合の対応策は一切考えていなかった。その結果、情報が錯綜(さくそう)し、無用な被ばくなどを招いた」
-被災者支援に向け、政府に求められていることは何か。
「政府は被災者が事故前の状態に戻れるように最大限努力すべきだ。少なくとも、将来の道筋を示さなければいけない。避難者は従来の場所に戻るのか、新しい生活拠点を持つのかを選択することになる。政府は、その選択がしっかりできるように情報提供し、被災者がどの道を選んでもサポートする態勢を整える必要がある」
-原発事故後、原子力規制委員会が発足した。
「委員会そのものに独立性はあるが、支えている事務局は(事故前の)保安院そのままだ。人も変わっておらず、意識改革をしないと、元のもくあみになる。原子力規制庁の独立性と専門性を高めるため、さらに改革を進めないといけない」
■事故情報公開の問題点など語る 福島で講演
野村氏は11日、福島市の福島学院大・宮代キャンパスで講演し、東京電力福島第一原発事故の情報公開の問題点などを語った。
野村氏は原発事故直後、オフサイトセンターが機能しなかったため、政府と、経済産業省の旧原子力安全・保安院、東電の情報が一元化されず、情報が錯綜したと指摘。当時の枝野幸男官房長官の記者会見の発言にも触れ、「より強い言葉で避難を促すべきだった。そうすれば、住民が抱いている『被ばく量を減らせたかもしれない』との思いを軽減できたはずだ」と述べた。
情報公開の在り方の研究者でつくる日本ディスクロージャー研究学会で講演した。
2013/05/12 10:36 福島民報
福島で原発テロ想定し訓練 警察、海保が合同

警察と海上保安庁は11日、東京電力福島第1原発がテロリストに襲撃されるという想定で、合同訓練を実施した。警察庁や海保は原発事故後に警備体制の見直しを行っており、連携を確認するのが狙い。
第1原発は、冷却システムの一部が現在も仮の設備のままであるなど安全性を疑問視する声があり、警察庁はテロの標的になる可能性が高いとみている。
訓練を実施したのは、第1原発から南に10キロ強離れた福島県富岡町、楢葉町にある第2原発敷地内。雨の中、放射線防護服の上に防弾服を着用した警察の特殊急襲部隊(SAT)や原発警備にあたる銃器対策部隊など計約150人が参加した。
2013/05/11 17:58 福島民報

警察と海上保安庁は11日、東京電力福島第1原発がテロリストに襲撃されるという想定で、合同訓練を実施した。警察庁や海保は原発事故後に警備体制の見直しを行っており、連携を確認するのが狙い。
第1原発は、冷却システムの一部が現在も仮の設備のままであるなど安全性を疑問視する声があり、警察庁はテロの標的になる可能性が高いとみている。
訓練を実施したのは、第1原発から南に10キロ強離れた福島県富岡町、楢葉町にある第2原発敷地内。雨の中、放射線防護服の上に防弾服を着用した警察の特殊急襲部隊(SAT)や原発警備にあたる銃器対策部隊など計約150人が参加した。
2013/05/11 17:58 福島民報
<空も水もきれいな みどりのまちをつくりましょう>。福島市の市民憲章だ。一人ひとりが心を合わせて、快適で明るく住みよいまちを-。昭和48(1973)年に産声を上げ、40年がたった。
今年は節目を祝う冠行事が続く。第一弾は荒川フェスティバルだ。きょう11日、荒川桜づつみ河川公園で開かれる。憲章を記した絵はがきを来場者500人に配る。荒川は平成23年の国の水質調査で2年連続日本一に輝いた。清らかな流れは震災と原発事故後も変わらない。先人から受け継がれてきた愛護精神のたまものだろう。
<上下心ヲ一ニシテ盛ニ経綸ヲ行フヘシ>。日本の憲章の起源は「五箇条の御誓文」とされる。慶応4(1868)年に明治天皇が示した政府の基本方針だ。維新後に国家が目指す目標を簡潔に分かりやすく掲げた。憲章の形式、内容を備えているという。御誓文を意識したのだろうか、全国には五箇条からなる市民憲章が目立つ。福島市も例外ではない。
和を重んじ、郷土愛に満ちた言葉には不変の力が宿る。復興に向かう今こそ見詰め直す時だ。憲章は結ぶ。<子どもからお年寄りまで安全で健康なまちをつくりましょう>
2013/05/11 08:53 福島民報・あぶくま抄
今年は節目を祝う冠行事が続く。第一弾は荒川フェスティバルだ。きょう11日、荒川桜づつみ河川公園で開かれる。憲章を記した絵はがきを来場者500人に配る。荒川は平成23年の国の水質調査で2年連続日本一に輝いた。清らかな流れは震災と原発事故後も変わらない。先人から受け継がれてきた愛護精神のたまものだろう。
<上下心ヲ一ニシテ盛ニ経綸ヲ行フヘシ>。日本の憲章の起源は「五箇条の御誓文」とされる。慶応4(1868)年に明治天皇が示した政府の基本方針だ。維新後に国家が目指す目標を簡潔に分かりやすく掲げた。憲章の形式、内容を備えているという。御誓文を意識したのだろうか、全国には五箇条からなる市民憲章が目立つ。福島市も例外ではない。
和を重んじ、郷土愛に満ちた言葉には不変の力が宿る。復興に向かう今こそ見詰め直す時だ。憲章は結ぶ。<子どもからお年寄りまで安全で健康なまちをつくりましょう>
2013/05/11 08:53 福島民報・あぶくま抄
原発事故と子ども支援法の課題討論 福島

「原発事故による子ども・被災者支援法」を考えるフォーラムが11日、福島市の福島大で開かれ、同法の適用範囲などを盛り込む基本方針の早期策定を訴えた。
実行委員会(委員長・熊坂義裕社会的包摂サポートセンター代表理事=前宮古市長、福島市出身)の主催で、約300人が参加した。
討論で熊坂氏をはじめ木田光一氏(県医師会副会長)、栗田暢之氏(愛知県被災者支援センター所長)、崎山比早子氏(元放医研研究員、原発事故国会事故調査委員)らが、それぞれの立場から被災者支援の現状と課題を提示した。
木田氏は「福島の医療現場の声を踏まえた支援法の活用」の題で基調講演した。本県から母子で自主避難している母親、転居した人らが一日も早い同法運用による支援実現を求めた。
2013/05/12 10:30 福島民報

「原発事故による子ども・被災者支援法」を考えるフォーラムが11日、福島市の福島大で開かれ、同法の適用範囲などを盛り込む基本方針の早期策定を訴えた。
実行委員会(委員長・熊坂義裕社会的包摂サポートセンター代表理事=前宮古市長、福島市出身)の主催で、約300人が参加した。
討論で熊坂氏をはじめ木田光一氏(県医師会副会長)、栗田暢之氏(愛知県被災者支援センター所長)、崎山比早子氏(元放医研研究員、原発事故国会事故調査委員)らが、それぞれの立場から被災者支援の現状と課題を提示した。
木田氏は「福島の医療現場の声を踏まえた支援法の活用」の題で基調講演した。本県から母子で自主避難している母親、転居した人らが一日も早い同法運用による支援実現を求めた。
2013/05/12 10:30 福島民報
「食品で内部被ばく」重視 復興相、法律基準めぐり見解より転載
根本匠復興相(衆院福島2区)は7日の閣議後会見で、大型連休中のチェルノブイリ原発事故被災国のウクライナ視察で関係閣僚と意見交換した成果として、放射性物質による土壌汚染に応じた土地利用や放射線防護などを定めた同国の法律について「強調していたのは食べ物からの内部被ばく。(汚染された)地域に住んで、そこでできた物を食べているから、汚染度の高い地域は移住するという選択をした」との見解を示し、両国の社会的背景の相違点を考慮しながら復興政策への反映を検証する考えを示した。
根本復興相はチェルノブイリ原発事故と東京電力福島第1原発事故の相違点の一つとして、事故当時の旧ソ連政府の情報公開が十分でなく汚染地帯での農作物の自家消費が進み、内部被ばくが多かったことを指摘。その上で「彼らが考える基準値は、実際の実効放射線量で、内部被ばくで受ける要素が非常に強いという印象を受けた」と述べ、除染や食品の検査体制を確立した上で住民帰還を進める日本の政策については、ウクライナ側から評価を得たとした。
(2013年5月8日 福島民友ニュース)
根本匠復興相(衆院福島2区)は7日の閣議後会見で、大型連休中のチェルノブイリ原発事故被災国のウクライナ視察で関係閣僚と意見交換した成果として、放射性物質による土壌汚染に応じた土地利用や放射線防護などを定めた同国の法律について「強調していたのは食べ物からの内部被ばく。(汚染された)地域に住んで、そこでできた物を食べているから、汚染度の高い地域は移住するという選択をした」との見解を示し、両国の社会的背景の相違点を考慮しながら復興政策への反映を検証する考えを示した。
根本復興相はチェルノブイリ原発事故と東京電力福島第1原発事故の相違点の一つとして、事故当時の旧ソ連政府の情報公開が十分でなく汚染地帯での農作物の自家消費が進み、内部被ばくが多かったことを指摘。その上で「彼らが考える基準値は、実際の実効放射線量で、内部被ばくで受ける要素が非常に強いという印象を受けた」と述べ、除染や食品の検査体制を確立した上で住民帰還を進める日本の政策については、ウクライナ側から評価を得たとした。
(2013年5月8日 福島民友ニュース)
浪江の商工業の現状理解 県中小企業診断協会 福島で報告会

福島県内の中小企業診断士でつくる県中小企業診断協会(佐々木譲司会長)の調査研究報告会は11日、福島市のコラッセ福島で開かれた。東京電力福島第一原発事故で避難している浪江町の商工業者の現状が報告された。
会員約30人が出席した。協会内のプロジェクトチームが4月に発行した報告書を基に、浪江町商工会の会員事業所の再開率が27%にとどまることが示された。再開した事業所の取り組み、事業継続に向けた課題などにも理解を深めた。
報告会に先立ち、同協会の総会が開かれた。金融円滑化法が終了し消費税増税を控えるなど、中小企業を取り巻く環境が厳しい現状を踏まえ、今年度から新たに「事業再生の実務能力向上」をテーマとした月1回の研修会を開くことなどを決めた。
2013/05/12 10:29 福島民報

福島県内の中小企業診断士でつくる県中小企業診断協会(佐々木譲司会長)の調査研究報告会は11日、福島市のコラッセ福島で開かれた。東京電力福島第一原発事故で避難している浪江町の商工業者の現状が報告された。
会員約30人が出席した。協会内のプロジェクトチームが4月に発行した報告書を基に、浪江町商工会の会員事業所の再開率が27%にとどまることが示された。再開した事業所の取り組み、事業継続に向けた課題などにも理解を深めた。
報告会に先立ち、同協会の総会が開かれた。金融円滑化法が終了し消費税増税を控えるなど、中小企業を取り巻く環境が厳しい現状を踏まえ、今年度から新たに「事業再生の実務能力向上」をテーマとした月1回の研修会を開くことなどを決めた。
2013/05/12 10:29 福島民報
京都の舞妓として修業中 福島市出身の恵里葉さん 芸を磨き古里元気に

「おいでやす」。すっかり板についた京都弁で笑顔を見せる。京都・祇園の置屋「多麻」で芸を磨く舞妓(まいこ)の恵里葉(本名・大場麻里奈)さんは、福島市飯坂町出身の17歳。中学卒業後、単身で伝統の世界に飛び込み、3年目の春を迎えた。
地元の飯坂温泉で芸妓(げいこ)を見て育った。温泉街に響く三味線の音も好きだった。テレビで舞妓のドキュメンタリーを見て「これだ」と思った。伝統ある芸の道に進むことに、両親も賛成してくれた。一昨年3月、東日本大震災の3日前に、舞妓になるため、15歳で京都に向かった。
故郷のことが心配だったが、夢中で修業に励んだ。朝早く起きて髪を整え、昼すぎまで稽古が続く。舞だけでなく、お茶の出し方や行儀作法も習う。夕方からお座敷があると、先輩の芸妓について回った。出番がないときは、ふすまをそっと開けて、先輩の芸を見てまねた。
3年目の今春、初めて京都の「都をどり」の舞台に出演した。福島出身と知って震災や東京電力福島第一原発事故を気遣ってくれる常連さんもいる。宴席で会津と京都が舞台の大河ドラマ「八重の桜」が話題に上ると、うれしくなる。置屋の女将(おかみ)さんは「恵里葉ちゃんは心(しん)が強い頑張り屋さん。これからが楽しみ」と言う。
舞妓は20歳前後で「衿(えり)替え」をして芸妓になる。「一生懸命に芸を磨いて立派な芸妓になりたい」と誓いを立てる。「福島出身の自分が京都で頑張ることが、被災した故郷の応援になるはず」と思っている。
2013/05/12 10:27 福島民報

「おいでやす」。すっかり板についた京都弁で笑顔を見せる。京都・祇園の置屋「多麻」で芸を磨く舞妓(まいこ)の恵里葉(本名・大場麻里奈)さんは、福島市飯坂町出身の17歳。中学卒業後、単身で伝統の世界に飛び込み、3年目の春を迎えた。
地元の飯坂温泉で芸妓(げいこ)を見て育った。温泉街に響く三味線の音も好きだった。テレビで舞妓のドキュメンタリーを見て「これだ」と思った。伝統ある芸の道に進むことに、両親も賛成してくれた。一昨年3月、東日本大震災の3日前に、舞妓になるため、15歳で京都に向かった。
故郷のことが心配だったが、夢中で修業に励んだ。朝早く起きて髪を整え、昼すぎまで稽古が続く。舞だけでなく、お茶の出し方や行儀作法も習う。夕方からお座敷があると、先輩の芸妓について回った。出番がないときは、ふすまをそっと開けて、先輩の芸を見てまねた。
3年目の今春、初めて京都の「都をどり」の舞台に出演した。福島出身と知って震災や東京電力福島第一原発事故を気遣ってくれる常連さんもいる。宴席で会津と京都が舞台の大河ドラマ「八重の桜」が話題に上ると、うれしくなる。置屋の女将(おかみ)さんは「恵里葉ちゃんは心(しん)が強い頑張り屋さん。これからが楽しみ」と言う。
舞妓は20歳前後で「衿(えり)替え」をして芸妓になる。「一生懸命に芸を磨いて立派な芸妓になりたい」と誓いを立てる。「福島出身の自分が京都で頑張ることが、被災した故郷の応援になるはず」と思っている。
2013/05/12 10:27 福島民報
来週にも地下水を海に放出 福島第1、地元了承条件により転載
2013年5月8日 12時23分 東京新聞
福島第1原発で増え続ける汚染水対策として東京電力が、原子炉建屋に流れ込む前の地下水を井戸からくみ上げ、地元漁業関係者の了承を得た上で、来週にも海洋放出する方針を固めたことが8日、分かった。
東電は13日に福島県漁業協同組合連合会に説明して了承を得たい考えで、地元自治体にも周知する。
第1原発では、原子炉建屋に流れ込む地下水の影響で1日約400トンの汚染水が増え続けている。東電は、既に建屋に流れ込む前の地下水をくみ上げて海に放出するための「バイパス」システムを構築。
地下水に含まれる放射性物質の濃度については「周辺の河川と変わらないレベル」と説明している。
(共同)
2013年5月8日 12時23分 東京新聞
福島第1原発で増え続ける汚染水対策として東京電力が、原子炉建屋に流れ込む前の地下水を井戸からくみ上げ、地元漁業関係者の了承を得た上で、来週にも海洋放出する方針を固めたことが8日、分かった。
東電は13日に福島県漁業協同組合連合会に説明して了承を得たい考えで、地元自治体にも周知する。
第1原発では、原子炉建屋に流れ込む地下水の影響で1日約400トンの汚染水が増え続けている。東電は、既に建屋に流れ込む前の地下水をくみ上げて海に放出するための「バイパス」システムを構築。
地下水に含まれる放射性物質の濃度については「周辺の河川と変わらないレベル」と説明している。
(共同)
バス「新島八重と幕末歴史号」毎日運行スタート JR東、新白河-若松間で

JR新白河駅と会津若松駅を結ぶJR東日本のびゅうばす「新島八重と幕末歴史号」の毎日運行が11日から始まった。同日、福島県白河市の小峰城跡で歓迎セレモニーが行われた。
首都圏からの観光客約30人を前に鈴木和夫市長が「歴史のまち白河の魅力を多くの人に広めてほしい」と歓迎の言葉を述べ、草野幸雄JR新白河駅長があいさつした。
観光客には市内で使える1000円分の買い物券と観光パンフレットが贈られた。一行はツーリズムガイド白河のボランティアの案内で城跡や集古苑を見学した。
バスは今年度から土日曜日の運行がスタートしていた。毎日運行は9月30日まで。小峰城跡のほか下郷町の大内宿、会津若松市の鶴ケ城などを巡る。運賃は4500円で、予約が必要。
2013/05/12 10:27 福島民報

JR新白河駅と会津若松駅を結ぶJR東日本のびゅうばす「新島八重と幕末歴史号」の毎日運行が11日から始まった。同日、福島県白河市の小峰城跡で歓迎セレモニーが行われた。
首都圏からの観光客約30人を前に鈴木和夫市長が「歴史のまち白河の魅力を多くの人に広めてほしい」と歓迎の言葉を述べ、草野幸雄JR新白河駅長があいさつした。
観光客には市内で使える1000円分の買い物券と観光パンフレットが贈られた。一行はツーリズムガイド白河のボランティアの案内で城跡や集古苑を見学した。
バスは今年度から土日曜日の運行がスタートしていた。毎日運行は9月30日まで。小峰城跡のほか下郷町の大内宿、会津若松市の鶴ケ城などを巡る。運賃は4500円で、予約が必要。
2013/05/12 10:27 福島民報
専門極め古里貢献 若き医師成長誓う 会津医療センター開所

福島県会津若松市河東町に11日、開所した福島医大会津医療センターで、今年3月に同大を卒業した地元・会津若松市出身の前田亜希子さん(24)=会津高卒=ら4人が2年間の医師の初期研修をスタートさせた。前田さんは専門的な診療科や充実した設備が魅力で、センターで学ぶことを希望した。「最先端の医療環境で腕を磨き、古里に貢献したい」。研修医第1号となり、医療人としての成長を誓った。
真新しい医療機器に囲まれ、古里で憧れの職業の一歩を歩み出した。前田さんはセンターが開所した、この日の喜びを胸に刻んだ。
中学時代、病院に知人を見舞い、病気に苦しむ患者、家族の力になりたいと医師を目指した。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で、本県の医療に尽くしたいという思いを抱いた。
会津医療センターを研修先に選んだのは診療科が多く、内視鏡やエコーなどの研修機材が充実しているためだ。白血病や悪性リンパ腫を診察する血液内科などで教授の指導を受けながら診察や検査に当たる。「会津の患者さんとの出会い、触れ合いを大事にしたい。元気を出してもらえるよう全力でサポートする」と目を輝かせた。
前田さんとともに研修を開始したのは、郡山市出身の牧匠さん(28)=安積高、自治医大卒=、伊達市出身の本田和也さん(24)=福島高、福島医大卒=、福島市出身の木村尚子さん(24)=福島高、福島医大卒=。4人とも4月から県立会津総合病院で研修を積んできた。
前田さんと同じ女性の木村さんは、震災後にボランティア活動に励む友人の姿がまぶしく映った。「地域医療の分野で、自分も積極的に行動する人間になりたい」と張り切る。糖尿病・代謝・腎臓内科を中心に研修する。新生活では、教授や看護師、事務職員らスタッフが温かく接してくれる。「忙しくても、みんな優しく、人に恵まれている」と感謝する。
センターには福島医大の学生が定期的に学習に訪れることになっている。「後輩が一生懸命勉強している姿を見るのはプレッシャーだが、それを力に変えて頑張りたい」と表情を引き締めた。
前田さんと木村さんは専門とする診療科を決めていないが、前田さんは「生まれ育った古里に、いつか恩返ししたい」、木村さんも「福島の医療の役に立ちたい」と語った。
2013/05/12 10:12 福島民報

福島県会津若松市河東町に11日、開所した福島医大会津医療センターで、今年3月に同大を卒業した地元・会津若松市出身の前田亜希子さん(24)=会津高卒=ら4人が2年間の医師の初期研修をスタートさせた。前田さんは専門的な診療科や充実した設備が魅力で、センターで学ぶことを希望した。「最先端の医療環境で腕を磨き、古里に貢献したい」。研修医第1号となり、医療人としての成長を誓った。
真新しい医療機器に囲まれ、古里で憧れの職業の一歩を歩み出した。前田さんはセンターが開所した、この日の喜びを胸に刻んだ。
中学時代、病院に知人を見舞い、病気に苦しむ患者、家族の力になりたいと医師を目指した。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で、本県の医療に尽くしたいという思いを抱いた。
会津医療センターを研修先に選んだのは診療科が多く、内視鏡やエコーなどの研修機材が充実しているためだ。白血病や悪性リンパ腫を診察する血液内科などで教授の指導を受けながら診察や検査に当たる。「会津の患者さんとの出会い、触れ合いを大事にしたい。元気を出してもらえるよう全力でサポートする」と目を輝かせた。
前田さんとともに研修を開始したのは、郡山市出身の牧匠さん(28)=安積高、自治医大卒=、伊達市出身の本田和也さん(24)=福島高、福島医大卒=、福島市出身の木村尚子さん(24)=福島高、福島医大卒=。4人とも4月から県立会津総合病院で研修を積んできた。
前田さんと同じ女性の木村さんは、震災後にボランティア活動に励む友人の姿がまぶしく映った。「地域医療の分野で、自分も積極的に行動する人間になりたい」と張り切る。糖尿病・代謝・腎臓内科を中心に研修する。新生活では、教授や看護師、事務職員らスタッフが温かく接してくれる。「忙しくても、みんな優しく、人に恵まれている」と感謝する。
センターには福島医大の学生が定期的に学習に訪れることになっている。「後輩が一生懸命勉強している姿を見るのはプレッシャーだが、それを力に変えて頑張りたい」と表情を引き締めた。
前田さんと木村さんは専門とする診療科を決めていないが、前田さんは「生まれ育った古里に、いつか恩返ししたい」、木村さんも「福島の医療の役に立ちたい」と語った。
2013/05/12 10:12 福島民報
福島第1原発、汚染水移送で年6.9ミリシーベルト上昇より転載
福島民友新聞 5月8日(水)11時30分配信
東京電力福島第1原発の汚染水漏れ事故で、東電は7日、貯水槽から地上タンクに汚染水を移送することで、タンク近くの同原発敷地境界の年間の積算放射線量が最大7.8ミリシーベルトとなり、政府と東電が廃炉工程に示す年間1ミリシーベルトを上回るとの見通しを示した。東電が原子力規制庁に提出した廃炉に向けた計画の変更に盛り込んだ。
東電によると、汚染水を移送するため敷地南部に整備中のタンク群が敷地境界に隣接しているため、年間線量が最大6.9ミリシーベルト上昇すると試算。東電は多核種除去設備の稼働率を上げ、汚染水の量を減らすほか、敷地境界から離れたタンクへの再移送などで外部への影響を抑えるとしている。
福島民友新聞 5月8日(水)11時30分配信
東京電力福島第1原発の汚染水漏れ事故で、東電は7日、貯水槽から地上タンクに汚染水を移送することで、タンク近くの同原発敷地境界の年間の積算放射線量が最大7.8ミリシーベルトとなり、政府と東電が廃炉工程に示す年間1ミリシーベルトを上回るとの見通しを示した。東電が原子力規制庁に提出した廃炉に向けた計画の変更に盛り込んだ。
東電によると、汚染水を移送するため敷地南部に整備中のタンク群が敷地境界に隣接しているため、年間線量が最大6.9ミリシーベルト上昇すると試算。東電は多核種除去設備の稼働率を上げ、汚染水の量を減らすほか、敷地境界から離れたタンクへの再移送などで外部への影響を抑えるとしている。
東日本大震災:がれき処理、国が見直し 大幅遅れの見込み 住民不安大きく /福島より転載
毎日新聞 5月8日(水)13時4分配信
震災で発生した県内のがれき処理について、環境省は目標としていた「2014年3月末まで」の完了時期を見直すことを決めた。今夏までに新しいスケジュールを示す方針だが、原発事故で避難区域に指定された区域では、2月に災害廃棄物の収集が始まったばかり。一方、避難区域外でも放射性物質への住民の不安などから処理が進んでおらず、大幅な遅れが見込まれそうだ。【蓬田正志】
県一般廃棄物課によると、3月末現在の木くずや不燃物の災害廃棄物は345万9000トンで、このうち処理を終えたのは42%の145万トン。土砂などの津波堆積(たいせき)物は184万5000トンのうち、処理は2%の2万8000トンにとどまっている。
2月、避難区域が再編された南相馬市小高区などで、国によるがれき収集が始まった。だが、区域内の処理施設は帰還困難区域にあるなどの理由から使えない。
国は仮設焼却炉を建設する予定だが、環境省福島環境再生事務所の担当者は「廃棄物の放射線量が低くても、避難区域外に持ち出すことは住民感情を考えるとできない。焼却炉をつくるにしても近隣住民の了解が必要で、まだ建設時期のめどは立っていない」と話した。
一方、避難区域外でも放射性物質への不安により計画は遅れる見通しだ。災害廃棄物と津波堆積物の計82万3000トン(2月末現在)が発生したいわき市の処理施設「北部清掃センター」では、周辺住民の反対から災害廃棄物の処理はできていない。埋め立て処分が可能とされる1キロ当たり8000ベクレル以下の家庭ゴミの焼却灰も持ち出す先がないため、敷地内に仮置きしているという。市は、来年3月まで全ての災害廃棄物を処理する計画を立てたが、担当者は「完了できるかは分からない」と答えた。
県の担当者は「基準内の濃度でも、処理施設や埋め立て処分場の周辺住民の不安は大きい。県としても理解してもらえるよう努めているのだが」と頭を抱えた。
………………………………………………………………………………………………………
◆県内の災害廃棄物発生見込み量◆
<災害廃棄物>
発生量 処理量
中通り 1234 751
会津 19 19
浜通り 2206 680
うち避難区域 474 0
<津波堆積物>
避難区域内 不明 不明
避難区域外 1845 28
※3月末現在、単位は1000トン
5月8日朝刊
毎日新聞 5月8日(水)13時4分配信
震災で発生した県内のがれき処理について、環境省は目標としていた「2014年3月末まで」の完了時期を見直すことを決めた。今夏までに新しいスケジュールを示す方針だが、原発事故で避難区域に指定された区域では、2月に災害廃棄物の収集が始まったばかり。一方、避難区域外でも放射性物質への住民の不安などから処理が進んでおらず、大幅な遅れが見込まれそうだ。【蓬田正志】
県一般廃棄物課によると、3月末現在の木くずや不燃物の災害廃棄物は345万9000トンで、このうち処理を終えたのは42%の145万トン。土砂などの津波堆積(たいせき)物は184万5000トンのうち、処理は2%の2万8000トンにとどまっている。
2月、避難区域が再編された南相馬市小高区などで、国によるがれき収集が始まった。だが、区域内の処理施設は帰還困難区域にあるなどの理由から使えない。
国は仮設焼却炉を建設する予定だが、環境省福島環境再生事務所の担当者は「廃棄物の放射線量が低くても、避難区域外に持ち出すことは住民感情を考えるとできない。焼却炉をつくるにしても近隣住民の了解が必要で、まだ建設時期のめどは立っていない」と話した。
一方、避難区域外でも放射性物質への不安により計画は遅れる見通しだ。災害廃棄物と津波堆積物の計82万3000トン(2月末現在)が発生したいわき市の処理施設「北部清掃センター」では、周辺住民の反対から災害廃棄物の処理はできていない。埋め立て処分が可能とされる1キロ当たり8000ベクレル以下の家庭ゴミの焼却灰も持ち出す先がないため、敷地内に仮置きしているという。市は、来年3月まで全ての災害廃棄物を処理する計画を立てたが、担当者は「完了できるかは分からない」と答えた。
県の担当者は「基準内の濃度でも、処理施設や埋め立て処分場の周辺住民の不安は大きい。県としても理解してもらえるよう努めているのだが」と頭を抱えた。
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◆県内の災害廃棄物発生見込み量◆
<災害廃棄物>
発生量 処理量
中通り 1234 751
会津 19 19
浜通り 2206 680
うち避難区域 474 0
<津波堆積物>
避難区域内 不明 不明
避難区域外 1845 28
※3月末現在、単位は1000トン
5月8日朝刊
空から希望届ける 来月飛行のブルーインパルス 隊長が決意

福島市で6月1、2の両日、東北の代表的な祭りが競演する「東北六魂(ろっこん)祭」で、雄姿を披露する航空自衛隊の飛行チーム「ブルーインパルス」の田中公司飛行隊長(43)は10日、福島民報社の取材に対し「県民に希望、感動、笑顔を届けたい」と決意を語った。本拠地の松島基地(宮城県東松島市)が東日本大震災の津波で被災し、2年ぶりに古巣に戻ったばかり。被災地での帰還後初飛行に東北六魂祭を選んだ精鋭チームは、晴れ舞台でのフライトに、本県とともに復興を果たす願いを託す。
「東北六魂祭を訪れた皆さんが空を見上げ、前向きな気持ちになるような演技を披露する」。田中隊長は東北六魂祭開催を前に、宮城県の松島基地で抱負を語った。
松島基地は平成23年3月、震災の津波で冠水し、大きな被害を受けた。航空機全9機のうち1機が水没した。チームは同年5月から福岡県の芦屋基地に拠点を移し、活動を再開した。宮城県内に家族を残して赴任した隊員も多かった。必ず帰還できると信じ、互いに支え合いながら訓練に励んだ。
練習環境が整い、今年3月に松島基地に戻った。地元の住民が涙を流して迎えてくれた。「多くの支援のおかげで帰還できた。深く感謝している」。大きな喜びを胸に訓練を再開した。
一方で基地内の復旧は依然、完全ではなく、現在も土盛りなどの工事が進められている状況だ。
基地に帰還後、被災3県のイベントで上空を飛ぶのは本県が初めてとなる。
「東京電力福島第一原発事故で古里に戻れない人がたくさんいることに胸を痛めている」。隊員も基地に帰れないつらい日々を過ごした。何とかして避難者らを励ましたいという気持ちが込み上げる。
「常に被災地の皆さんの心に寄り添いながら前に進みたい」。田中隊長は福島の空に、復興への道を共に歩むことを誓っている。
■1日は7演目予定
ブルーインパルスの飛行は6月1日のパレード出発式に合わせ、約20分間行われる。七つ程度の演目を披露する計画だ。
市街地上空のためアクロバット飛行はできないが、列に並んで飛ぶ「編隊航過飛行」を展開する。4機が約90センチの間隔で飛ぶ「ファン・ブレイク」などに加え、重ねた六つの輪を桜の花に見立てた「サクラ」やハートの真ん中に一本の矢を刺す「キューピッド」などスモークで大空にさまざまな形を描く演目も予定されている。
◇ ◇
10日、松島基地で報道陣向けにブルーインパルスの訓練の様子が公開された。
2013/05/11 08:52 福島民報

福島市で6月1、2の両日、東北の代表的な祭りが競演する「東北六魂(ろっこん)祭」で、雄姿を披露する航空自衛隊の飛行チーム「ブルーインパルス」の田中公司飛行隊長(43)は10日、福島民報社の取材に対し「県民に希望、感動、笑顔を届けたい」と決意を語った。本拠地の松島基地(宮城県東松島市)が東日本大震災の津波で被災し、2年ぶりに古巣に戻ったばかり。被災地での帰還後初飛行に東北六魂祭を選んだ精鋭チームは、晴れ舞台でのフライトに、本県とともに復興を果たす願いを託す。
「東北六魂祭を訪れた皆さんが空を見上げ、前向きな気持ちになるような演技を披露する」。田中隊長は東北六魂祭開催を前に、宮城県の松島基地で抱負を語った。
松島基地は平成23年3月、震災の津波で冠水し、大きな被害を受けた。航空機全9機のうち1機が水没した。チームは同年5月から福岡県の芦屋基地に拠点を移し、活動を再開した。宮城県内に家族を残して赴任した隊員も多かった。必ず帰還できると信じ、互いに支え合いながら訓練に励んだ。
練習環境が整い、今年3月に松島基地に戻った。地元の住民が涙を流して迎えてくれた。「多くの支援のおかげで帰還できた。深く感謝している」。大きな喜びを胸に訓練を再開した。
一方で基地内の復旧は依然、完全ではなく、現在も土盛りなどの工事が進められている状況だ。
基地に帰還後、被災3県のイベントで上空を飛ぶのは本県が初めてとなる。
「東京電力福島第一原発事故で古里に戻れない人がたくさんいることに胸を痛めている」。隊員も基地に帰れないつらい日々を過ごした。何とかして避難者らを励ましたいという気持ちが込み上げる。
「常に被災地の皆さんの心に寄り添いながら前に進みたい」。田中隊長は福島の空に、復興への道を共に歩むことを誓っている。
■1日は7演目予定
ブルーインパルスの飛行は6月1日のパレード出発式に合わせ、約20分間行われる。七つ程度の演目を披露する計画だ。
市街地上空のためアクロバット飛行はできないが、列に並んで飛ぶ「編隊航過飛行」を展開する。4機が約90センチの間隔で飛ぶ「ファン・ブレイク」などに加え、重ねた六つの輪を桜の花に見立てた「サクラ」やハートの真ん中に一本の矢を刺す「キューピッド」などスモークで大空にさまざまな形を描く演目も予定されている。
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10日、松島基地で報道陣向けにブルーインパルスの訓練の様子が公開された。
2013/05/11 08:52 福島民報