震災関連死 本県1383人 全国の半数超
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東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴う体調悪化などで亡くなった福島県の「震災関連死」の人数は3月末現在、1383人で、全国の2688人に対し51・5%と初めて半数を超えた。復興庁が10日、発表した。発生から1年以上経過して亡くなったのは129人で、全国の147人の87・7%を占める。原発事故による避難生活の長期化による影響とみられ、災害公営住宅の早期整備が急務となっているほか、認定の在り方も課題だ。
震災関連死の本県の市町村別認定者数と岩手、宮城両県、全国の認定者数は【表】の通り。3月末現在で災害弔慰金の支給対象となった人を集計した。復興庁による集計は昨年9月末に次いで3回目となる。
本県の1383人のうち、原発事故に伴う警戒区域または計画的避難区域が設定された双葉郡8町村と南相馬市、飯舘村、田村市の11市町村の認定者数は1223人で、全体の88・4%を占める。南相馬市が406人(昨年9月末比70人増)と最多で、次いで浪江町256人(同64人増)、富岡町160人(同41人増)と続く。
年齢別では、66歳以上が1262人で、県全体の91・3%に上る。
本県の震災関連死者数は岩手県の3・56倍、宮城県の1・60倍。昨年9月末からの本県の増加数は262人で、全国の68・1%を占めている。
復興庁によると、震災後の避難生活で体調を悪化させるケースが目立っており、「災害公営住宅の供給を急ぐとともに、仮設住宅での心のケアや孤立防止の取り組みを進めたい」(同庁被災者支援班)としている。
一方、各市町村などは震災関連死を認定する審査会を設置しているが、震災と原発事故から2年がたち、関連死かどうか因果関係を判定するのに時間がかかっている。
厚生労働省は審査の参考に新潟県中越地震の際に長岡市が決めた事例を示している。しかし、「6カ月以上経過すると関連死ではないと推定される」など、審査の現場からは「津波や原発事故を伴う東日本大震災にはそぐわない部分も多い」と指摘する声が上がっている。厚労省災害救助救援対策室の担当者は「今のところ事例として示せるものが長岡市ぐらいしかない。審査基準を求める声があれば検討する必要がある」と見解を示した。
2013/05/11 08:36 福島民報
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東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴う体調悪化などで亡くなった福島県の「震災関連死」の人数は3月末現在、1383人で、全国の2688人に対し51・5%と初めて半数を超えた。復興庁が10日、発表した。発生から1年以上経過して亡くなったのは129人で、全国の147人の87・7%を占める。原発事故による避難生活の長期化による影響とみられ、災害公営住宅の早期整備が急務となっているほか、認定の在り方も課題だ。
震災関連死の本県の市町村別認定者数と岩手、宮城両県、全国の認定者数は【表】の通り。3月末現在で災害弔慰金の支給対象となった人を集計した。復興庁による集計は昨年9月末に次いで3回目となる。
本県の1383人のうち、原発事故に伴う警戒区域または計画的避難区域が設定された双葉郡8町村と南相馬市、飯舘村、田村市の11市町村の認定者数は1223人で、全体の88・4%を占める。南相馬市が406人(昨年9月末比70人増)と最多で、次いで浪江町256人(同64人増)、富岡町160人(同41人増)と続く。
年齢別では、66歳以上が1262人で、県全体の91・3%に上る。
本県の震災関連死者数は岩手県の3・56倍、宮城県の1・60倍。昨年9月末からの本県の増加数は262人で、全国の68・1%を占めている。
復興庁によると、震災後の避難生活で体調を悪化させるケースが目立っており、「災害公営住宅の供給を急ぐとともに、仮設住宅での心のケアや孤立防止の取り組みを進めたい」(同庁被災者支援班)としている。
一方、各市町村などは震災関連死を認定する審査会を設置しているが、震災と原発事故から2年がたち、関連死かどうか因果関係を判定するのに時間がかかっている。
厚生労働省は審査の参考に新潟県中越地震の際に長岡市が決めた事例を示している。しかし、「6カ月以上経過すると関連死ではないと推定される」など、審査の現場からは「津波や原発事故を伴う東日本大震災にはそぐわない部分も多い」と指摘する声が上がっている。厚労省災害救助救援対策室の担当者は「今のところ事例として示せるものが長岡市ぐらいしかない。審査基準を求める声があれば検討する必要がある」と見解を示した。
2013/05/11 08:36 福島民報