進級時の推移、全学年で増加 小・中学の児童生徒数
福島民友新聞 8月8日(金)11時43分配信
県が7日に発表した本年度の学校基本調査(速報)によると、学年ごとの児童生徒数が今春の進級時にどの程度増減したかの推移は昨年に続き小、中学の全学年で増加した。県教委は「県外避難の児童生徒が県内に戻っている」と推測した。
学年別の児童生徒数は、震災直後の2011(平成23)年度初めに激減したが、13年度に増加に転じ、今回調査でも増加傾向となった。10年度に小学1年生となった児童は、震災直後に2年生に進級した時は前年に比べ1117人減ったが、4年進級時の昨年度調査で初めて増加に転じ、5年生となった今回調査でも前年を86人上回った。本年度は全学年で前年度より計583人増加した。特に、中学1年生の増加幅は昨年度と比べて倍増した。
避難者の帰還傾向について県教委は「震災から3年以上が経過し、除染の進行や長期避難の経済的負担などを背景に、就学の節目などに県内に戻る傾向がみられる」と分析。しかし、少子化の進行などで児童生徒の減少傾向が深刻な状況は続くとみられる。
福島民友新聞
最終更新:8月8日(金)11時43分